「マニュアルのようなオートマってなに?」

2002.01.09 クルマ生活Q&A トランスミッション

「マニュアルのようなオートマってなに?」

マニュアルのようにギアをチェンジできるオートマがあると友人に聞いたのですが、本当ですか? 私は、クルマのことは全然知りませんので、もしマニュアルのように運転できるクルマがあるのなら車種を知りたいのですが……。ちなみに友人は、ゲームセンターのドライビングゲームのように、ハンドルにボタンがついているクルマをテレビコマーシャルで見たと言っていました。(東京 YAさん)

お答えします。かつて「シークエンシャル・トランスミッションとは?」としてこの欄でとりあげたことがありますが、マニュアルシフトが可能なAT(オートマチックトランスミッション)を整理して紹介するよい機会だと思います。いわゆる「マニュマチック」を、クラッチあり、クラッチなしに分けて簡単に説明します。

MT(マニュアルトランスミッション)のように自分の意志でギヤチェンジすることができるATは、現在いくつかの車種に搭載されています。古いところでは、1950年代からシトロエンDSに使われた「シトロマチック」があります。これはアクセルとブレーキのツーペダル方式で、シフトレバーを動かすと同時にマニュアル車と同じ形式のクラッチが切れて変速ができる仕組みになっていました。

最近流行(?)の、レバーを前後に動かしてシフトアップ、ダウンするシークエンシャルタイプと呼ばれているトランスミッションは、大きく別けると2種類あります。通常の乾式クラッチを制御して行なう方式と、トルクコンバータ(流体クラッチ)を使用する方式です。

国産メーカーのほとんどのシークエンシャルタイプは、トルクコンバータを使ったものです。トルクコンバータはもともと流体の滑りがあるので、滑らかで無理の少ないシフトアップ、ダウンを実現しやすいのです。
また、電気的に動くバルブを使って油圧コントロールしているので、スイッチ一つで電気の信号を変えて思いのままに変速することができます。ステアリングホイールに付いているシフト用のスイッチは、この電気信号を送るものと考えていいでしょう。

一方、マニュアル車同様に乾式クラッチを用いたタイプもまた、電気信号によって油圧シリンダーを動かしてクラッチ操作を行ないます。クラッチ付きとはいえ、ペダルはブレーキとアクセルの2つだけ。電気的にコントロールされたロボットがドライバーにかわって見えないクラッチペダルを踏む、と考えるとわかりやすいでしょう。この仕様でも、ステアリングホイールにスイッチを取り付けてギヤチェンジすることができます。
エンジンの回転数を合わせなければいけない難しいシフトダウンも、ギアチェンジとアクセル操作を電気的にコントロールするユニットが上手に連携をとって、ドライバーの技量にかかわらず、ときに「ファン!」とみごとな中ぶかしを入れてスムーズなシフトダウンを披露します。「フェラーリF360モデナ」や「アルファロメオ156 2.0セレスピード」などのスポーティなクルマから、「スマート」といったコミューターまで、広く使われています。

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