「エンジンは、回さないと回らなくなる?」

2001.04.01 クルマ生活Q&A エンジン

「エンジンは、回さないと回らなくなる?」

エンジンって、あまり回さないで低い回転域ばかり使っていると、上まで回りにくくなってしまう、という話を聞いたことがあります。本当でしょうか。本当だとした らこれは一体どのような現象なのでしょうか。(愛知県・OAさん)

お答えします。確かにエンジンの回転を上げずに使っていると、高回転域まで軽く回らなくなるということはあります。その理由には2つのことが考えられます。

ひとつは、エンジン内のバルブやピストンなどにカーボンデポジットと呼ばれるゴミが付着して、良好な燃焼状態が得られなくなるためです。回転が低いと空気を吸入する勢いが弱くなり、エンジン内で燃料と空気が混ざりにくくなり、燃え残りが増えるのです。一方、回転を上げると吸気管内における空気の速度が速くなり、燃料と空気が良く混ざるので燃焼状態が良くなります。大道芸で「火吹きオトコ」というのを見たことがありますか? あれは、勢いよく口からガソリンを吹き出すので、空気とよく混ざり、ボーッと炎が出て拍手喝采を受けられるわけです。息が足りないと、ボタボタ口からガソリンが垂れて、笑われちゃいます。

もう一つは、エンジン内部の慴動面、部品と部品が擦れ合う部分のあたり具合です。回転が低いときと高いときでは、クランクシャフトとコネクティングロッド、ピストンとシリンダー、そうした部品間の慴動面が微妙に異なります。低回転ばかり使うと、低い回転域のときに擦れ合う部分にはスムーズな「あたり」がつきますが、高回転域での慴動面には「あたり」がつきません。いざエンジンを回すと、なじみがついていないことから動きに抵抗が出てきます。それが、いわゆる「回らないエンジン」です。

だからといって回してばかりいると、各部の消耗が大きくなるので、エンジンの寿命も短くなります。なにごとも、程のよさが肝心ということですね。