「空ぶかしに意味はある?」

2001.07.17 クルマ生活Q&A エンジン

「空ぶかしに意味はある?」

エンジンをとめるとき、一回アクセルを踏んでエンジンを空ブカシするひとがいます。「それはキャブレター時代のやり方で、ガスをキャブに残さないために空ブカシを入れてエンジンを止めていた」という話を聞いたことがあります。同時に、「インジェクションになった現在のクルマでは即座に燃料がカットされるので空ブカシは無意味」ということも聞いた覚えがあります。真偽のほどを教えて下さい。(山形県・KSさん)

お答えします。たしかにキャブレター車の場合、空ブカシをしてエンジンを停止した後、すぐ再始動するという前提なら多少の効果はあります。

なぜかというと、空ブカシをしてイグニッションを切ると、エンジンの中では、霧状の空気とガソリンが爆発しないまま浮遊することになります。この時にエンジンをかけ直せば、次にとりこむガソリンと合わさるため、プラグ周辺のガソリン濃度が濃くなり着火しやすくなるからです。冬場にチョークを引いてガソリンを濃くして掛かりやすくするようなものです。

電子制御インジェクションではどうかというと、無意味という意見もあります。イグニッションを切ると燃料供給が即座にストップし、混合気がエンジン内部にいかなくなるから、というのがその理由としてあげられています。エンジン内部に直接、混合気を噴射するエンジンであればそういうことも言えるでしょう。

通常のポートインジェクションの場合、吸入管の壁にガソリンが付着しているので、イグニッションを切ってもエンジンが惰性で回っている間は空気を吸い込む力があります。そこで少量ですが混合気が燃焼室に入ります。そのためすぐにエンジンをかけるなら、キャブレターと同様、効果があります。しかし5分以上間があいてしまえば無意味です。

空ブカシによる逆効果もあります。残ったガソリンがシリンダー壁に付着した潤滑油を溶かしてしまい、次の始動時に潤滑不足をひきおこす可能性がでてきます。つまり、差し引きで考えると空ブカシはあまり得にならないことなのです。