「オイルが違うとエンジンが壊れますか?」

2001.08.15 クルマ生活Q&A エンジン

「オイルが違うとエンジンが壊れますか?」

VWのパサートワゴン 1.8Tでゴールデンウィークに北海道まで行きました。そのとき事前に日石ZOA Customというオイルを入れました。ところが横浜から東北道を終点で降りたところで油圧(低下)の警告ランプがつきました。ディーラーにいったところ、純正は化学合成オイル指定のところ、鉱物系オイルの、しかも粘度が違うものをいれたのでこのようなことが起こったと説明されました。おまけに北海道から戻ってきてディーラーに点検に出したところクランクシャフトに傷が入っているため交換の要あり、と言われました。ただし原因についての明言はなく、オイルが純正でなかったからだということでした。そんなことってあるのでしょうか。(横浜市HMさん)

お答えします。走行中に油圧低下のランプが付いたということですが、おそらくアイドリング中に点灯したのではないかと思います。オイルの粘度が熱によって低下してサラサラになると油圧がかかりにくくなるうえに、アイドリングなどで回転が下がったときにはオイルポンプ圧が低下するため油圧も下がりやすいのです。

オイルが少なくなると、クランクシャフトをはじめとする摺動面の油膜が薄くなりますから、金属同士が接触しやすくなります。その結果、傷がついたり、場合によっては焼き付きを起こします。粘度の高いオイルはエンジンが熱くなっても油膜を保持します。

「日石ZOA Custom」について調べてみたところ、10W-40という粘度の 鉱物系オイルで、グレードもVWのすべての車種に適合するということです。質問のかたはおまけに、純正指定よりも粘度の高いオイルを入れていたわけですから、高温時による熱だれは少ないはずです。

オイルの粘度いがいの原因としては、オイルポンプのトラブルやオイルが規定量を満たしていない、また何らかの理由でクランクシャフトが摩耗してベアリングとのクリアランスが増え油圧が逃げやすくなっていた、などといったことが考えられます。

規定の油圧があるかどうかは専用の油圧を計る計器を取り付け、アイドル状態から油圧が最大になる回転数まで測定を行います。エンジンの回転を上げても油圧が規定値よりも低いのであれば摺動面の傷も考えられます。またエンジンの音を聞いてクランクシャフトベアリングから音がでているかどうかなどの判断も必要です。
クランクシャフト交換で根本的な解決になったかどうかはわかりません。またクランクの傷もどのようなものなのか、傷によって判断する必要もあります。4気筒全部に傷が付いているのか、ベアリングが溶けているような傷なのか、いろいろあるはずなのです。

メカニックのひとはユーザーにきちんと原因を説明できなくてはいけないのは言うまでもありません。メーカーテストでも発生しない症状はメーカーにとっては貴重なデータなので、細かく調べるはずです。メーカーから返答を待ってみてはいかがですか。