「エンジン出力の単位について」

2002.05.04 クルマ生活Q&A エンジン

「エンジン出力の単位について」

エンジン出力の単位には「hp」「ps」「kw」などがあります。これらの意味及び相互関係について教えて下さい(たとえば1psは何hpに当たるのか)。お願いいたします。(NYさん)

お答えします。「hp」「ps」「kw」という単位ですが、どれも単位時間あたりに行った仕事量(工率、仕事率)のことです。おもに内燃機関の機械性能を表す目安として使われます。

現在カタログに表記されるのは「ps」「kw」です。「hp」は、1958年から計量法施行法により使用されなくなりました。

単位間の換算は、以下の通りです。
・1ps=0.986hp
・1ps=0.7355kw

「ps」(Pferde-Strke)は、ドイツ語で“馬の力”という意味です。メートル法に基づいて算出された単位なので、仏馬力(仏=フランス)と呼ばれることがあります。「75kgのモノを1秒間に1m揚げる」ことを意味します。

一方、「hp」(Horse Power)は、効率の良い蒸気機関を完成させたイギリス人、ジェームズ・ワットが提案した単位で、こちらは英馬力と呼ばれます。1頭の馬が550ft・lbf/s(重量ポンド・フィート/秒)の割合で仕事をする、つまり「550ポンドのモノを1秒間に1フィート揚げる」ところからきたといわれます。

こんなハナシがあります。蒸気機関を実用化させたワット氏ですが、先駆者一様の悩みとして、「新発明の動力機関を、どうやって商売につなげるか?」という問題がありました。機械を使ってくれるヒトに「どれだけ仕事をしたのか」を明確に示す必要があったのです。当時は「馬何頭分」というのが一番わかりやすかったのでしょう。実際に馬を働かして計測したと伝えられます。
なお、ワット氏の名前をとった仕事量の単位、「kw」が採用されたのは、氏の死後しばらくたってからのことでした。