新エンジンが気持ちいい「オペルヴィータ」

1998.12.22 自動車ニュース
 
 
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新エンジンが気持ちいい「オペルヴィータ」 (12/22)

「オペルヴィータ」の1999年モデルに試乗してみた。あらたに1.2リッターエンジンが搭載されたのが大きな変更点だ。

「オペルヴィータ」は同社のボトムレインジを支えるベーシックカーだ。1999年モデルにおいては、あらたに1.2リッターエンジンがラインナップに加わったのが大きな変更点だ。また使用燃料がハイオク仕様からレギュラーガソリン仕様へと変更されたのも特筆すべきポイントだろう(1.2をのぞく)。ヨーロッパ製輸入車としては初めてのことであり、経済性が重視される小型車ゆえ、いっそう評価に値する。そのほかの変更点としては、サイドエアバッグの装備、MT仕様の設定がなくなったことなどがあげられる。

今回、箱根で試乗したモデルは、「ヴィータ」のトップグレードの「1.6CDX」(5ドア/190.3万円)と、ベーシックグレードとして新しく1.2リッターエンジンが搭載された「スウィング」(3ドア/160.3万円)の2台。先に乗った「1.6CDX」は、さすがに100psと14.6kgmを発生する1.6リッター4気筒DOHCエンジンを搭載するだけあって、小さなボディをグイグイと強力に引っ張る。そのパンチあふれる加速感はなかなか痛快だ。他のヴィータよりもハイグリップなタイヤを用いていながらも、乗り心地は意外にソフトで好ましい。

ただ、そのパワフルなエンジンに対してサスペンションの設定がソフトすぎるのが難点だろう。それからブレーキのタッチがスポンジーで、制動力もやや不足気味なのも気になった。これは右ハンドル化するにあたって、ブレーキのマスターバッグの位置は左のままで変更せず、配管の取り回しによって対応しているためかもしれない。ハイグリップタイヤに頼りすぎないで、もう少し足回りとブレーキを強化すれば、楽しめるスポーツハッチとしてバランスがよくなるだろう。

いっぽう「1.2スウィング」は、あらたに導入された1.2 リッター直4DOHC4バルブエンジンを搭載している。最高出力65ps、最大トルクは11.2kgmを発生するこのエンジンはレスポンスがよく、音質も悪くないので、高回転域まで回すのが楽しい。パワーじたいは必要最低限という感じで、箱根ターンパイクのような勾配のきつい上り坂ではさすがに力不足の感は免れないが、街乗りでならATとの組み合わせでもそれなりに活発な走りをすることができるヨーロッパの小型車らしく、その小さなエンジンをブンブンと回して走っていると、乗っている方にもなんとなく元気が出てくるのがいいところだ。

また「1.2スウィング」は、エンジンとシャシーのバランスが良いのにも好印象を持った。いわゆる「エンジンよりもシャシーが速い」設定で、ブレーキの制動力も十分にあり(タッチは例によってややスポンジーだけれど)、箱根の下りを走っても不安感は少なかったし、キビキビしたハンドリングも楽しめた。今回はもっとも売れ筋だという1.4リッターには試乗できなかったけれど、個人的にはこの1.2リッターで十分だと思った。

残念なのはやはりマニュアルトランスミッションの設定がなくなってしまったこと。新しい1.2リッターエンジンに好印象を持っただけに、マニュアルで乗ってみたいなあと思ったのだ。小排気量エンジンとマニュアルトランスミッションの組み合わせ。小型車においては、何といってもこれが一番奥深い「運転する楽しみ」を秘めている場合が多いので、いっそう残念な気がする。もっとも日本ではあまり売れないのだろうけれど。(報告=松本英雄)

 
 

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