CART「もてぎ」に6万1000人集まる

1999.04.15 自動車ニュース
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CART「もてぎ」に6万1000人集まる(4/15)

4月10日、「ツインリンクもてぎ」でCARTレースが開催された。観客動員数は昨年の第1回大会より6000人増と発表されており、CARTレースは日本で着実にファンを増やしている。

CARTは、北米を中心にオーストラリア、ブラジルで行われているレースシリーズだ。日本で注目され始めたのは1994年にホンダ、その2年後にトヨタがエンジン供給を始めてから。メルセデス、フォードなど強力なライバルがひしめく中で、ホンダは1996年、1998年とマニュファクチャラーズタイトルを獲得し、技術力の高さをアピールした。

日本では昨年から「ツインリンクもてぎ」で公式戦が行われるようになり、その認知度は上昇している。今年から日本人ドライバー、服部尚貴と服部茂章が参戦を始めるなど、年々日本とCARTの関係は深まっている。

今回のレースはシリーズ第2戦。「ファイアーホーク500」と銘打って行われた。1周1.5マイル(約2.4キロ)の楕円状オーバルコースを201周、総距離500キロのレースを制したのはメキシコ人のエイドリアン・フェルナンデス。昨年に続き同大会2連勝をかざった。ホンダエンジンはジルドフェランが2位の座を獲得した。服部尚貴は前戦で骨折し出場できなかったものの、服部茂章はクラッチトラブルでリタイアする140周目まで好走を見せた。

レース後の観客の反応を聞くと、「10年前にテレビでインディ500を見て以来のCARTファン」(29歳会社員)というひとがいるいっぽうで、初めてのCART観戦を終えた35歳の男性は、「F1は鈴鹿で見た経験があるが、オーバルは展開が早くて追いついていけない」と語っていた。

「オーバルレースの見方にはコツが必要」というのは、CARTをはじめとするアメリカのモータースポーツに詳しいジャーナリスト西崎暢之氏だ。もてぎのレースは1周25秒程で周回を重ねるためレース展開が早く、誰がどこを走っているか見失ってしまいがちだ。オーバル観戦術を身に付けるには、「テレビなどでレースに慣れること」(西崎氏)。そうすることで、オーバル独特の早い展開が読めるようになり、レースを楽しんでみることができるという。

今回もてぎを訪れた観客数は6万1000人。この数字は、鈴鹿で行われる「F1日本GP」の決勝日15万人と比べるとそのわずか5分の2でしかないが、この点について関係者に聞くと、「ツインリンクもてぎ」の実質的オーナーであるホンダは、「CARTの平均的な観客動員数は10万人に満たない。それを考えればまずまずの数だろう」(広報部)とコメントした。

日本テレビは、決勝が行われた土曜日の午後3時から約2時間の番組を中継した。関東地区の平均視聴率は4.2パーセント。同日同時間から録画放送されたTBS「マスターズゴルフ予選ハイライト」が4.3パーセントだったと考えれば、決して悪い数字ではない。CART放映に対して日本テレビ広報部は、「(視聴率は)もう少しいけると思った」としたものの、「CARTの将来性をかっているので、これからも力を入れていきたい」と話していた。

今年のCARTシリーズは全20戦が行われる予定で、楕円状のオーバルコース、市街地コース、ロードコースと様々なタイプのサーキットが用意され、観客を楽しまることに腐心している。

次回のレースは4月18日、第3戦「トヨタ・ロングビーチGP」が米カリフォルニア州で行われる。レースの模様はスポーツi-ESPN、またはNHK-BSで放送される。

日本テレビは、「今後のCART中継については今のところ未定」(同社広報部)としていますが、もし本気でCARTレースを広めたいなら、フジテレビのF1のように地上波でのシリーズ全戦放送は必須です。CARTには、ドライバーズ、マニュファクチャラーズチャンピオンのほか、ドライバーの国籍にもとづいた「ネーションズカップ」という選手権が用意されています。全戦を通したCARTレースの楽しみを日本の人に知ってもらうには、もてぎの中継だけでは不十分です。全戦中継が待たれます、というか、個人的に観たい。(Web CG 有吉)

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