鈴木亜久里、トヨタ「MR-S」に乗る

2000.01.19 自動車ニュース
 
 
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鈴木亜久里、トヨタ「MR-S」に乗る(1/19)

NAVI 3月号の「鈴木亜久里の全部書いてね」では、「トヨタMR-S」と「マツダ・ロードスター」を取り上げます。

絶賛に近いかたちで巷の評判を高めているトヨタ「MR-S」。
われらが鈴木亜久里も、同様の評価を与えた。それも、乗ってすぐに、だ。

いいクルマというのは乗ってすぐにわかるものらしい。亜久里が「MR-S」のハンドルを握って動き出し、1分もたたないうちに「おっ、いいじゃない。身のこなしが軽くて」という、うれしい驚き。

スポーツカーはキビキビと身軽なことが肝心なんだよ、というのがこれまでの亜久里のスポーツカー観だった。だから、ポルシェ・ボクスターを心からスポーツカーと呼べなかったのも、そこに理由があった。

「これだよ、これ。スポーツカーは、こうじゃなきゃ。すっごく軽くて、キビキビしている。ええっ、ホントにこれトヨタのスポーツカーなの。わかってるじゃない。このクルマはマルだよ」

青山の亜久里の自宅から首都高速道路池尻入り口に入るまでに、亜久里の驚きは確信に変わっていった。

「乗り心地とか、ハンドリングもいいじゃん。決してソフトじゃないんだけど、不快でもない。僕が若かったら、すぐ買ってたね」

幌が画期的な使いやすさを持っていたり、トヨタ以外のメーカーでは決して実現できなかったであろう値段などを知っていくにつれ、亜久里はどんどん「MR-S」に魅せられていった。

「エンジンもよく吹き上がるし、普通に走るのにはどこにも弱点がない。このクルマを作った人にぜひ会って話がしたいね」

東名高速をしばらく走って、比較対照のためのマツダ・ロードスターに乗り換える。

「MR-Sと比べちゃうと、あらゆる動きが重ったるい。クルマの重量じゃなくって、動きが重いんだ。でも、エンジンはこっちの方がトルクはあるね。あと、古いね。デザイン的にレトロにしているのかもしれないけど、インテリアの雰囲気なんか、なんか古い」

マツダ・ロードスターは、エンジン排気量が同じ1.8リッターのモデル。1.6リッターもあるのが「MR-S」と違うところだ。マツダ・ロードスターの1.8リッターは6段マニュアル・トランスミッションを装備している。今のところ、「MR-S」の排気量とトランスミッションは、1.8リッターと5段マニュアルだけだ。

箱根ターンパイクで2台を乗り比べてみた。

「MR-Sは、タイトコーナーでアンダーステアが出る。これを出なくすることは可能なんだけど、そうするとスピンしやすくなるんだよ」

しかし、それを差し引いても「MR-S」の素性はホンモノだった。

「ホントいいわ。ワインディングだと本領発揮」

2台を乗り比べながら、芦ノ湖スカイラインを行く。

「ロードスターのいいところは、トランスミッションのタッチ。ストロークが短くてスコスコ入る。これは、シフトレバーからの距離が違うからしょうがないんだけどね」

エンジンとトランスミッションをドライバーの後ろに搭載する「MR-S」は、シフトレバーからの距離が長くなるから操作感覚が不如意になるのもいたしかたない。対して、マツダ・ロードスターはエンジンとトランスミッションをドライバーの目前のボンネット内に収めているから、シフトレバーにごく近いのだ。だから、小気味よくシフトできる。

「両方の違いがわかったよ。ロール軸の近くに座っているのがMR-Sで、それより遠くに座っているのがロードスター。だから、MR-Sはキビキビと身軽に走るけれど、ロードスターはモッサリしている。でも、それはMR-Sと比べてのハナシであって、ロードスターもいいスポーツカーだってことには違いないんだよ」

(文=金子浩久)

 
 

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