PHASSサウンドミーティングで見たオーディオの奥深さ

2000.04.18 自動車ニュース
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PHASSサウンドミーティングで見たオーディオの奥深さ(4/18)

日本にはカーオーディオの一流海外製品を輸入するインポーターは数多くあるが、その中でもFTトレーディングは特別ユニークな存在。これまでも多くの名門ブランドを輸入しながらも、さらに理想を追い求めた結果自社ブランドを興してしまったというこだわり集団である。そのブランド「PHASS」の製品を使ってショップが音づくりの技術を競い合うミーティングが開かれた。一般への公開イベントではないが、音へのこだわりは並大抵ではないショップが集う会とあって、取材してきた。

この手のイベントはほかにも多くあるが、いずれもインポーターとショップ、あるいはショップ同士が情報交換や親睦を図るためのものだ。だが中心は何と言ってもサウンドコンテスト。ひとつのテーマのもとに音の良さを競い、互いのインストール(取り付け)技術を高め合うことを最大の目的としている。

今回はPHASS製品の中でももっともマニア向けとされるウーファーとトゥイーターを使用することがテーマとされた。より詳しく言えばウーファーがPW5G52かPW4G52のいずれか、トゥイーターはPT29Nに限るというもの。16cmクラスの5G52を選択した場合、スピーカーだけで45万円になろうという高級ユニットである。

コンテストへの参加にはほかにアンプもファス製品を使用すること、という条件も付いている。4月12、13日、会場となった長野県白樺湖近くのリゾートホテルに集結したのは、PHASS製品を扱う全国12ショップ。クルマもさまざまで、ニッサン・サニーからポルシェ911まで、ニュービートルは期せずして2台が同じカラーリングで揃い踏みした。

参加ショップは下記の通り。いずれも腕のよさで鳴るショップばかりだが、いつもに比べて数が少ないのは、この高級ユニットの魅力をフルに引き出すのがいかに難しいかを暗示していたともいえる。

サウンドガイア 静岡県 VWビートル
カーオーディオサービス 埼玉県 ポルシェ911
サウンドフラップ 大阪府 ニッサン・キューブ
中島カーサウンドサービス 京都府 ニッサン・サニー
スタンゲッツ 東京都 ローバー216
コルトレーン 愛知県 アルファ156
とにいわん21 福井県 ニッサン・スカイライン
サウンドバンク 京都府 VWビートル
ダイヒロ 茨城県 ニッサン・グロリア
オートフレンズ箕面店 大阪府 メルセデスC240
レンクラード 大阪府 スバル・レガシィ
Bサウンド 北海道 マツダ・ランティス

この中から優秀なショップには、CGでもお馴染みの評論家、脇森、石田両氏に加えてAUTOSOUND、DRUG SOUND、ルボランのオーディオ誌CAR AUDIO WORLDといった専門誌からそれぞれ賞が授与されることになっている。実は筆者もCAR GRAPHICを代表して審査させていただく側にいた。

さて、各ショップ腕によりをかけて作り上げた12台を聴いた感想は、同じスピーカー/同一ブランドのアンプを使いながら(ちなみにヘッドユニットはなぜかナカミチの高級デッキCD-700が多かった)こんなにも出てくる音が違うものか、というものだった。これを各ショップの個性といってしまえば聞こえはいいが、その多くは今回テーマのPHASSスピーカーの魅力を出し切っているとはいえないレベルにとどまっていたのは残念だった。どのショップも力はありながら、“モンスター”PW5G52、PW4G52の前に及び腰になってしまったというところだろうか。それだけPW5G52、PW4G52にはとてつもない音楽性があり、雰囲気まで再生する能力が備わっている、ということなのである。

結果として、今回のイベント参加車にはそこまでの音が出し切れていないという理由で「受賞該当者なし」が続出するという異例の事態となった。スピーカーの能力が高ければインストール技術にもそれなりに高い技術が要求されるというわけである。

CAR GRAPHIC賞はどうしたかといえば、京都の中島カーサウンドサービスに差し上げた。勝手な判断で公平でないといえば否定できないのだが、評価の対象は参加車サニーにではなく中島氏の技術に対して評価したかったのである。というのはこの日、参考出品として同じスピーカーを装着して並べたわが愛車は中島氏によるインストールであり、そこから出る音の質は誰が見ても明らかに他の参加車より上回っていたからである。(Web CG おざわ)〔これに関する記事はCAR GRAPHIC 6月号、7月号(予定)に掲載します〕

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