全日本GT第3戦「SUGO」、NSXが2連勝

2000.05.31 自動車ニュース
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全日本GT第3戦「SUGO」、NSXが2連勝(5/31)

5月27、28日、全日本GT選手権第3戦「SUGO GT選手権レース」がスポーツランドSUGOで開催された。

思わぬ好天に恵まれながらリタイヤが続出する荒れた展開のレースで、総合優勝を飾ったのは伊藤大輔/ドミニク・シュワガ−組のモービル1 NSXだった。今回から2000年モデルが投入されたモービル1 NSXは、予選2位からスタート。ポールポジションからスタートしてトップを走る脇阪/金石組・タカタ童夢NSXが、後半にミスしたすきをついてトップを奪い、そのままゴールまで首位を維持しての優勝だった。

2位には道上/中子組のカストロール無限NSX、4位にタカタ童夢NSXと、NSXが上位をかため、3位にはマツモトキヨシ・トムス・スープラが入った。

GT300クラスでは、前戦まで圧倒的に強かったポルシェGT3R勢がトラブルに見まわれ、今回エンジンを2.2リッターに換装してきた、原貴彦/脇阪薫一組のウェッズスポーツ・セリカが優勝を飾った。2位はアビリティ・マリオ・ポルシェ、3位はクスコスバルインプレッサだった。

■重くされても速いNSX
前戦に続き、第3戦もレースを席巻したのはNSXだった。前回は優勝したタカタ童夢のみだったが、今回は3台のNSXが予選から速かった。しかしポールポジションのタカタ童夢は、90kgのウエイトハンディを負ってのこの速さだから、やはりすごい。JGTCでは1つのマシンが独占して勝てないよう、上位に入ったマシンには、次戦からウエイトをハンディとして積む規則になっている。フルに搭載すると120kgとなり、1gでも削って走りたいレースカーにとって大きな重荷となるから、90kg積んでポールをとるNSXの速さは並大抵でない。ちなみにこのウエイトは鉛製で、50kgまでは助手席の位置に置くことが義務づけられるほかは自由。NSXの場合、フロアトンネルの下に置いているという。

■意外なクルマがいた
GT選手権の会場では参戦しているメーカーやチューナーのチューニングカーを展示して、観客の興味をひいているが、それといっしょに、なんとBARホンダのF1マシンが展示されていた。さすがにこれは展示用のショーカーで、エンジンは積んでいないらしいが、スポンサーのラッキーストライクがプロモーションにもってきたものだ。GT選手権は特にクルマ好きのお客さんが多いので、各サーキットを巡業しているというが、展示施設やスタッフのユニフォームも本格的。かなり気合いの入った展示であった。

■GT選手権の楽しみかた、いろいろ
●GT選手権では、ピットウォークと呼ばれるファンサービスがある。決勝前に1時間、ピットを一般公開しているのだ。ドライバー、マシン、キャンギャルが各ピットで出迎えてくれ、ドライバーとポラロイドで記念撮影ができるチャリティ募金などもやっている。
●決勝翌日に37歳を迎える片山右京選手の誕生祝いが、28日のピットウォークで観客を前にして開かれた。「F1やめた時はレースやめようと思ったけど、GTをやったらまたレースがおもしろくなってきた。赤いちゃんちゃんこを着るまでがんばりたい」と語ったが、昨年の高橋国光選手に続き、長谷見昌弘選手の引退も今回発表されたばかり。長く現役で活躍してもらいたいものだ。ちなみに右京選手はローソクを消したあと、顔にケーキが。一流選手のこういう光景を見られるのも、ピットウォークならではだ。
●今回の入場者数は約4万人で、ピットウォークも観客であふれかえっていた。「GTは身近なクルマが出ているので楽しい。特にGT-Rが好きですね」というのは、夫婦で仙台市内から来た羽田さん。クルマ関係のパーツを扱う仕事をしていて、いつかはGT-Rに乗りたいという。奥さんは「GT-Rに乗る影山選手のファン」だという。混雑の中で3歳の子供を肩車していたのは、郡山から来た満井さん夫妻。子供が連れてこられるようになったので、久しぶりにレースを見に来たという。「GTはドライバーが豪華だから見ごたえがありますね」と語る旦那さんは星野一義選手の大ファンで、奥さんは飯田章選手が好きだという。家族連れが多いのもGT選手権の特徴だ。

■気軽に走ってゆっくり観戦
GTの前座レース、ナンバー付きヴィッツのワンメイクレースは、第1戦に続き59台が参加。ナンバー付きだから自走してサーキットに来られるのが特徴だが、壊したら帰れない! そのせいか、接触は普通のレースよりも少ないようだ。とはいえ、やはりレースはレース。今回も転倒したクルマが出てしまった。このように万が一クルマを壊した場合でも、用意されたパーツで修復可能。手に負えなければ全国のネッツ店で修理できる体制が敷かれているので初心者には心強い。参加チームは専用のブースで弁当なども用意されており、リラックスした気分でレース観戦も楽しめる。友人や家族の応援を受けながらレースを走り、仲間とともにレースを楽しむというのは、レース好きにとって理想のスタイルかもしれない。

リポート=武田 隆
写真=須藤章一

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