20世紀最後のレースはアウディが制す

2001.01.09 自動車ニュース
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20世紀最後のレースはアウディが制す(1/9)

さる12月29日〜31日に「20世紀最後のレース」、アメリカン・ルマン・シリーズ最終戦がオーストラリアで行なわれ、アウディが優勝した。

■アメリカン・ルマンって?

レースの正式名称は“Race of a Thousand Years”、かつてのF1開催地アデレード市街地コースを舞台とする耐久レースだ。

アメリカン・ルマン・シリーズはフランスのルマン24時間レースと同じレギュレーションに基づいて行なわれるもので、アメリカを中心に、イギリス、ドイツ、カナダ、オーストラリアを転戦する全12戦のシリーズ。とはいっても24時間走るわけではなく、ここオーストラリアでは5時間45分を走る「準耐久」といったところ。参加車は本場のルマンでも優勝争いを繰り広げたアウディ、パノスなどがそのまま出場し、操るドライバーもF1級のトップクラスを揃えた、事実上スポーツカーレースの世界選手権ともいえるものだ。

今回はBMWの不参加もあり、メインのプロトタイプクラスのエントリーはわずか10台と少々寂しいものではあったが、優勝候補のアウディ、パノスの両チームともにオーストラリア・スペシャルを仕立てて話題を呼んだ。

アウディはA.マクニッシュ/D.カペッリの77号車をお馴染みのシルバーカラーからクロコダイルカラーに変更して参戦、一方ライバルのパノスはニューモデル「2001 Panoz LMP」を投入、またこれまで1号車をドライブしてきたD.ブラバムにJ.ブライト、G.マーフィを加えた地元ドライバーチームを結成、計3台でアウディを追撃した。

■アウディが有終の美を飾る

30日土曜日に予選が行なわれ、アウディ77号車が1分23秒803、78号車が1分23秒978で3位のパノス12号車に1秒以上の差をつけてフロントロウを独占。
決勝レースは大晦日午後4時15分にスタート。午後10時のフィニッシュを目指して、20世紀最後の戦いが繰り広げられた。

期待された新型パノスの1号車は、わずか2周を終えたところでオルタネータートラブルにより脱落。トップ争いはアウディの2台に絞られ、パノスの2台がやや遅れて追撃。
約2時間後、各チームのドライバー交代が始まり、ペースの上がらないパノスの2号車も唯一の日本人ドライバー加藤寛規へドライバーチェンジ。

しかし、加藤へ交代した途端にブレーキトラブルが悪化、長時間のピットイン後もさらにトラブルが出て大きく後退してしまう。決勝スタートまではノントラブルだった加藤にとって、初の表彰台も夢でなかっただけに悔やまれる。

その後各チームもトラブルに見舞われる。まず、アウディの78号車がコースアウトでリタイア、パノスの12号車もクラッシュにより長時間ピットインを強いられ、この間に伏兵ローラの28号車が順位を上げてきた。

そしてすっかり空も暗くなった夜10時に、アラン・マクニッシュのドライブするクロコダイルカラーのアウディ77が225周をこなし、2位のローラに21周の大差をつけて今世紀最後のレースを制した。

また、プロトタイプクラス3位には地元のクロコダイルハンターチームが入り、オージーたちの喝采を浴びていた。

この週末に誕生日を迎えたマクニッシュにとっては今季6勝目となり、トヨタF1プロジェクトへ向けて大きな弾みをつけた。

アウディ・チームとしては、今季12戦中8勝に加えてルマン24時間レースも制しており、完全にスポーツカーレースの頂点を極めたことになる。

(リポート&写真=草皆茂則)

上位の結果(総合順位/車番/クラス/ドライバー/チーム/周回数)
1位 77 マクニッシュ/カペッッロ Audi Sport North America(P) 225 laps
2位 28 コンラッド/スレター Konrad Motorsports(P) 204 laps
3位 91 ベラッタ/ヴェンドリンガー Wendlinger Viper Team Oreca(GTS) 202 laps
4位 92 ベロコ/アモリム Viper Team Oreca(GTS) 202 laps
5位 5 ルア/ミュラー Dick Barbour Racing(GT) 199 laps
6位 15 メンチェル/バース/グラハム Dick Barbour Racing(GT) 191 laps
7位 6 ボルチェラ/ラザロ PTG(GT) 191 laps
8位 61 ワトソン/リントット/ドゥノ Chamberlain Motorsport(GTS) 190 laps
9位 12 ブラバム/マーフィ/ブライト Panoz Motor Sports(P) 190 laps

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