デンオンから音質を追求したレシーバー登場

2001.03.15 自動車ニュース
010315_020.gif

デンオンから音質を追求したレシーバー登場(3/15)

■新しいレシーバー像

CDヘッドユニットをいくつもラインナップに揃えるデンオンから、今度はアンプ内蔵のCDプレーヤー「DCT-R1」が発売された。
DCT-R1は、かつて発売していたDCT-950Rに続き、デンオンとしては2機種目となるレシーバータイプのCDヘッドユニット。レシーバーとはCDなどのプレーヤーやチューナー、そしてアンプを一体に収めたユニットのことをいう。デンオンの製品群はDCT-A1以下、Aシリーズのラインアップはすべてアンプレス。したがってシステムを組むには外部アンプの増設が必須で、純正のシステムをグレードアップをするには手軽にデッキだけ交換というわけにはいかなかったが、DCT-R1ではデッキのみ交換するだけで簡単かつ確実に音質アップを図りたいといったニーズにも対応できるようになった。
レシーバーというと一見簡易型のように思われがちだが、音質にこだわったのがDCT-R1最大の特徴である。とくにこだわったのは内蔵アンプである。今、国産メーカーのレシーバーはパワー競争が激化しており、最大出力45W×4とか50W×4というモデルがざらにあるが、そんな中にあって、DCT-R1はやや非力かなと思える最大出力25W×4。これは、パワーよりも音質を重視したためのスペックである。さまざまなパワーICを比較試聴して吟味した結果、もっとも音質が優れているとデンオンが判断したものが25W×4のパワーICだったというわけである。もし50W×4のパワーICの音質が優れていたら、そちらを採用していただろう。
外部アンプを増設した際の音質もDCT-R1のこだわりのひとつ。通常のレシーバーでも外部出力を装備していて、外部パワーアンプを増設できるモデルは多いのだが、外部パワーアンプを増設した際も内蔵アンプに電流を供給したままというモデルがほとんどだった。ところがDCT-R1は、外部アンプを増設した際に内蔵アンプへの電流の供給をスイッチでカットできるのである。外部アンプを増設すれば内蔵アンプは無用になり、そこに電流を供給するということはエネルギーを無駄使いするばかりではなく、音質の劣化にもつながる。その点に配慮したのはありがたい。このため、(1)ヘッドユニットをDCT-R1に交換する→(2)スピーカーをグレードアップしてDCT-R1の内蔵アンプで鳴らす→(3)外部アンプを増設してパワーアップを図るといったように、徐々にカーオーディオをステップアップしていくストーリーがスムーズに描けるわけだ。

■内蔵アンプと外部アンプを聴き比べると
実際の音はトヨタbBに装着されたものを聴いてみた。このクルマ、デモ用の特殊なシステムで、(1)DCT-R1の内蔵アンプでフロントスピーカー&リアスピーカーを鳴らす、(2)1のシステムに外部アンプで鳴らしたサブウーファーを追加する、(3)外部アンプでフロント&リア+サブウーファーを鳴らす、という3種類の音を聴き比べできるようになっていた。スピーカーはインフィニティ、パワーアンプはオーディソンである。
まず(1)だが、とてもスムーズで鮮度の高い音を聴かせてくれた。さすがに(2)や(3)の音を聴いたあとに(1)に戻ると低域がもの足りなく感じるのだが、質感の高さは内蔵アンプとは思えないほどである。実際、(2)から(3)に切り替えても、違いはほとんど感じないほど。むしろ(2)のほうがヴォーカルの表現力の高さなどで上回っていると感じる部分さえある。25W×4というパワーもまったく問題なし。車内で音楽を楽しむぶんには十分なパワーである。
レシーバータイプとしては高額な商品ではあるが、その価値は十分にあると思う。徐々にステップアップしながら、長く付き合っていきたいモデルである。

(リポート&写真=石田 功)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。