F1、シューマッハ−「タナボタ」優勝

2001.05.01 自動車ニュース
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F1、シューマッハ−「タナボタ」優勝(5/1)

F1第5戦スペインGP決勝が、2001年4月29日、バルセロナのカタロニアサーキット(4.7024km)を65周して行われた。優勝は、ミハエル・シューマッハ−(フェラーリ)。最終ラップまでトップを走ったミカ・ハッキネン(マクラーレン・メルセデス)のリタイアに助けられ、今季3勝目をポールトゥフィニッシュで飾った。2位にデビュー5戦目のファン・パブロ・モントーヤ(ウィリアムズBMW)が入り自身初の表彰台、また3位のジャック・ヴィルヌーヴ(BARホンダ)は、ホンダエンジンに復帰後22戦目の初ポディウムをもたらした。

今GPから、1994年以来禁止されていたトラクションコントロール(TCS)などの電子制御機器が解禁された。

ほとんどのマシンは、TCSのお陰か、ホイールスピンなしにキレイにスタートを切った。レース序盤から中盤にかけては、トップのシューマッハ−をハッキネンが追う展開となった。いっぽう、予選3位、ポイント争いでシューマッハ−と同点1位のデイヴィッド・クルタード(マクラーレン・メルセデス)は、フォーメーションラップ直前にエンジンをストールさせ最後尾からスタート、序盤に他車と接触するなどで、早々に優勝戦線から脱落した。

トップのシューマッハ−が先手を打ち、1回目のピットストップを敢行。2位のハッキネンが続くが、両者の順位は変わらず。しかし、転機は2回目のピットストップで訪れた。シューマッハ−は後続車に行く手を阻まれ思うようにペースをあげられない。ハッキネンはその隙を突き、2回目のピットイン後、トップ逆転に成功した。

その後はハッキネン/シューマッハ−のマッチレースとなるかに見えたが、シューマッハ−のフェラーリはバイブレーションがひどくペースがあがらない。両者の差は40秒以上にまで開いた。

最終ラップ、今季初優勝を目前にしていたハッキネンに、突如クラッチトラブルが発生。力なく惰性で動くマクラーレンは、やがてマシン後方から煙をあげ無念のリタイア。シューマッハ−に、タナボタで勝利が転がり込んだ。以下、2位モントーヤ、3位ヴィルヌーヴ、4位にヤルノ・トゥルーリ(ジョーダン・ホンダ)、5位に最後尾から追い上げたクルタード、6位にニック・ハイドフェルド(ザウバー・ペトロナス)が入賞した。

「ハッキネンにはとても悪く思っているよ」とは、通算47勝目を飾ったシューマッハ−のレース後のコメント。「我々はとてもすばらしいレースをしていたからね。最終ラップでリタイアしたハッキネンを見たときは、ショックだったよ」。

ショックの大きさからすれば、ハッキネンの方が断然上である。「とてつもなく残念だ」。つとめて落ち着こうとしていたハッキネンだったが、逃した魚は、あまりにも大きい。同GP4連続優勝は、マシンから噴出した煙とともに消えた。

2位でチェッカードフラッグをうけた25歳のコロンビア人、モントーヤは、5戦目にしてF1初完走、初表彰台。「とてもエキサイティングだ!」と感激をあらわすいっぽう、フェラーリ、マクラーレンの2強との差に言及、「我々はまだ同じレベルに達していない」と語った。

久々の表彰台に喜ぶのは、97年チャンピオンのヴィルヌーヴ。「チームのみんなはこの3年間、よく頑張ってくれていた。この結果は我々にとって必要とされていたものだ」。また、ホンダの西澤一俊テクニカルディレクターは、「表彰台獲得という第一の目標が達成できて、とても嬉しいです。とはいえ、長い目で見れば今日の結果は我々が目指す目標に向けた第一歩に過ぎません」とコメント。同時期に復帰したBMWエンジンは、ラルフ・シューマッハ−のドライブでサンマリノGPを勝っている。ホンダF1にとっては、表彰台もさることながら、一刻もはやい「通算72勝目」が望まれているのかもしれない。

17戦中5戦を終え、ポイントリーダーのシューマッハ−は36点獲得、2位クルタードに8点差をつけた。フェラーリのルーベンス・バリケロが14点で3位についている。コンストラクターズポイントは、フェラーリ50点、マクラーレン32点、ウィリアムズ18点。TCSなどハイテクが復活しても、しばらく「2強」のポジションはかたいだろう。

次戦は、5月13日、オーストリアGPだ。

(webCG 有吉/写真=本田技研工業)

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