メルセデス、ニューSクラスを発表

1998.09.21 自動車ニュース
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メルセデス、ニューSクラスを発表(9/21)

さる9月7日、シュトゥットガルトで行なわれたニューSクラスの国際発表会には各国からおよそ500名の報道関係者が集まり関心の高さを見せていた。メルセデスの旗艦のモデルチェンジは多くの人たちにとって、やはり一大事なのだ。

1991年に登場した現行Sクラス(W140)は大きすぎるとか重すぎるなど言われながらも、これまでに40万7000台を生産して、ともかくダイムラーベンツのトップモデルとしての役割は果たした。なにしろ企業のリプレゼンタティブサルーンとして世界市場で42パーセント、特にアジア、日本においては60パーセント近い数字を獲得しているのだ。それでも7年という比較的短い時間でモデルチェンジを行なったのはやはり現行モデルが時代にそぐわなかったのだろうか?

まるでどこかの結婚式のようにスモークの中から登場したニューSクラス(W220)は写真で見るよりは遥かにスリークだった。フロントは大きな涙目(目玉焼きとも言われる。)と例のグリルのためにそれほどは感じないが、クーペのようなルーフラインを持つサイドビュー、そして、そこから大きく絞り込まれたリア部分を含め全体的にエレガントでいわゆるドイツ(メルセデス)的威圧感は非常に少なくなった。特に、やわらかな曲面で覆われたインテリアは一層その感が強く、もうすっかりパーソナルサルーンの雰囲気である。

やがて、同社のユルゲン・シュレンプ会長、ディーター・チェッチェ販売担当重役、そしてユルゲン・フッベルト開発担当重役らが次々に挨拶に立った。彼らは一様にこのニューSクラスの先進テクノロジーについて語った。ニューSクラスが平均で210kg、S320でなんと300kgのダイエットに成功したこと、および30項目以上のニューテクノロジーが満載されていることも強調していた。また申請されたパテントは340件にも上るという。

開発担当のユルゲン・フッベルトはS500に搭載されているV8エンジンのシリンダー・カットオフに言及、パーシャル状態で4本のシリンダーへの燃料供給が休止、ドライバビリティを犠牲にすることなく燃費を7パーセント向上させると説明した。加えてニューSクラスに採用されている新技術を挙げると、「エアマチック」と呼ばれる自動車高調整機能付きエアサスペンション、強制ベンチレーテッド機能付きコンフォート・シート、クルーズコントロールと組み合わさった前車との車間距離を自動調整するディストロニック、チップカードでドアの開閉からエンジンスタートまで可能にするキーレスゴー、ティプトロニック5段オートマチックなどで、現在考えられるあらゆる機能が用意されている。

10月24日からドイツを初め、ヨーロッパにおいて発売が開始されるが、同日発表されたドイツマルクでの価格は以下の通りである。SWBはショートホイールベース、LWBはロングホイールベースの略。
S320(SWB) 11万2868マルク(約903万円)
S320(LWB) 12万4468マルク(約996万円)
S430(SWB) 13万3400マルク (約1067万円)
S430(LWB) 14万5000マルク(約1232万円)
S500(SWB) 14万6044マルク (約1168万円)
S500(LWB) 15万3584マルク(約1229万円)

価格自体は、現行Sクラスに比べると若干上昇しているが、豊富になった標準装備を考慮するとおよそ4.8から8.5パーセント程お買い得になったといつものように伝えられている。

最後に、ダイムラーベンツの販売担当重役であるディーター・ツェッチェは、このニューSクラスでこれまで42パーセントであった世界シェアを50パーセントにまで上昇させると、その目標を語った。ちなみに彼は、全販売台数の10パーセントが期待される日本への上陸を12月4日と明言している。
(リポート=木村 宏)

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