素晴らしい乗り心地の「ルーテシア」

1998.12.09 自動車ニュース
 
 
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素晴らしい乗り心地の「ルーテシア」(12/9)

まもなく日本で発売される新型「ルノールーテシアRXE」に試乗した。新しいエンジン、充実した安全装備などがジマンのハッチバックである。198.0万円だ。

「ルノールーテシア」はスモールサイズのハッチバックで、欧州ではオペルヴィータ、VWポロなどの競合車種だ。今回フルモデルチェンジして日本に導入される新型は、新しい1.6リッター4気筒SOHCエンジン(90ps)搭載車で、トランスミッションは4段オートマチック、ボディは2ドアと4ドアの2タイプが用意される。ウリは先代よりもやや大型化して室内空間にも余裕が生まれたボディと、欧州で導入される排出ガス規制に対応する新エンジン、学習機能が組み込まれた新開発のギアボックス、前席フロンタルおよびサイドのエアバッグなどの安全装備と、多方面にわたっている。個性的なスタイリングもセリングポイントのひとつだ。

「ルーテシアRXE5ドア」を試したルートは、神奈川県・大磯から箱根・伊豆方面へ向かう西湘バイパスである。さらに箱根の山も少々走った。西湘バイパスは片道250円もする有料道路にもかかわらず、かなりの悪路で、目地段差が短い周期で次々に現れるからクルマによっては絶えず上下に揺すられて不快な思いをすることも少なくない。ところが新型「ルーテシア」は目地段差による高周波の入力をみごとにこなした。音はするもののショックは乗員にいっさい伝わってこない。さらに路面の大きなうねりによる低周波の入力もみごとにシャットアウト。クルマの姿勢はフラットなまま保たれているのだ。さすがかつて「ネコ足サスペンション」とホメられたルノーサンクの後継車、というべきか、ルノーのサスペンションチューニングには感嘆した。これで僕は新型「ルーテシア」が一発で好きになった。ワインディングロードでも姿勢変化が少なく、とくに下りは不安なく走れるセッティングだ。これもたいしたものである。

90psの最高出力を5250rpmで、13.5kgmの最大トルクを2500rpmで発生する1.6リッターSOHCエンジンは、非力だなあ、とは思わせないが、それでも3000rpmから上に明確なトルクバンドをもっているため、ATではややかったるい場面もある。ただドライバーの運転パターンをおぼえる学習機能のおかげで高回転まで回すような運転だと、通常より1段低いギアを保って、パワーが落ち込んで歯がゆい思いをすることをあるていど防いでくれる。エンジンノイズは吸気音を中心に室内に侵入してくる。しかし耳ざわりなほどではない。騒音でいうと100km/hを超えてからの風切り音のほうが気になる。

「ルーテシア」は特別なクルマ、とは輸入元がよく言うせりふである。「ルーテシアを目当てにショールームまで来るひとは、トゥインゴやメガーヌには目もくれないそうだ。そのため輸入元では従来の「ルーテシア」の輸入が夏以降ストップしたため潜在的な顧客を取り逃がすことを懸念していたようだが、1999年1月から販売再開のめどがたってホッとひと息といったところらしい。スタイリングはギョロ目のヘッドランプと曲線を強調したリアセクションによってけっこうアクの強いものとなっているが、サンクから初代ルーテシアと受け継がれてきた温かみのある雰囲気はきちんと残されている。「ルーテシア」にとくに興味を示すという25から35歳ぐらいまでの女性のかたは一度乗ってみるといいだろう。もちろんそれ以外のひとも試してみる価値おおありだ。現在39歳の僕も、かつて乗っていた初代サンクの魅力を思い出させてくれた新型「ルーテシア」とまたつきあいたくなった。出来ればマニュアルギアボックスで、と思うのは単に青春時代が懐かしいからだろうか。(Web CG オガワ)

 
 
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