CART、安全上の問題でレースを延期

2001.05.01 自動車ニュース
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CART、安全上の問題でレースを延期(5/1)

2001年4月29日に行われる予定だったCARTシリーズ第3戦「ファイアストン・ファイアホーク600」が延期された。スピードが出すぎて安全にレースが行えない、というのがその理由。再開の目処はたっていない。

CARTにとって初開催地となるテキサス・モータースピードウェイは、シリーズ中最もきつい24度のバンクをもつ、1周1.5マイル(約2.4km)のオーヴァル(楕円)コースだ。

土曜朝のプラクティスの後、数名のドライバーが目眩や歩行困難をうったえた。また同日夕方までに、ドライバー25名中21名が同様の症状を報告。主催者、ドライバーらが協議した結果、レース中にドライバーが意識を失ったりする可能性があるとして、安全を優先しレース延期に踏み切った。

この間記録されたベストタイムは、マックス・パピス(ローラ/フォード)の236.9mph(約379.04km)。これは、昨年12月のテストで記録されたタイムより20mph以上速いことになる。
こうした速度の上昇により、走行中ドライバーにかかる横、垂直方向のGも大幅に増加。ドライバーは1周を終えるまで、最大5.5G(つまり重力の5.5倍)の負荷を18秒から22秒うけることになり、このGが目眩などの症状を引き起こした、と考えられている。

CARTのメディカル担当ディレクター、スティーブ・オルビー医師は、「私の25年間のモータースポーツ人生の中で、こんな経験は初めてだ」とコメント。「ドライバーが走行中に失神したりする可能性もあり、彼らをこうした“未知の”世界に送り出すわけにはいかなかった」、とレース延期の理由をこう説明した。

「20年のレース人生で、こんなGを感じたことは今までなかった」とは、現役最多40勝のベテラン、マイケル・アンドレッティ。「ドライバーと安全の観点からして、CARTの下した決断は賢明だった。全てのドライバーを代表して、ファンには申し訳なかった、といいたい」。

安全上の理由でCARTがレースを延期したのは、1985年ミシガン・スピードウェイ以来のこと。このレースは、タイヤの安全性が確かではないことを理由に1週間遅れで開催され、エマーソン・フィッティパルディが優勝した。

(webCG 有吉)

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