【スペック】全長×全幅×全高=5120×1845×1510mm/ホイールベース=3050mm/車重=1950kg/駆動方式=FR/3.5リッターV6DOHC24バルブ(306ps/6800rpm、35.7kgm/5000rpm)+交流同期電動機(68ps、27.5kgm)/価格=840万円(テスト車=845万2500円/特別塗装色ガーネットブラック=5万2500円)

日産シーマハイブリッドVIP G(FR/7AT)【試乗記】

起きるかシーマ“再”現象 2012.08.15 試乗記 日産シーマハイブリッドVIP G(FR/7AT)
……845万2500円

「日産シーマ」が“フーガのストレッチバージョン”として復活。1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステムを携えた5代目は、初代のように“社会現象”を巻き起こせるか?

歴代のファンから要望を受けて

「日産シーマに乗っていただきたい」と編集部から電話。「はい」と僕。いつもの仕事の打診である。いつもなら電話を切った後、あの話題のクルマか、そういや新しいエンジンを搭載してんだよな……などとひとしきり想像しながらiCalに日程を書き込むのだが、「シーマ」……、車名を聞いても一向にどんなクルマか思い浮かんでこない。

思い出すのはうんと昔、免許を取る前の、初代の「ケツ下げて、とんでもない加速をしてたよな」「セドリック版とグロリア版があったっけ」「ステアリングホイールのセンターパッドが固定されてたはず」「ウグイスみたいな色があった」という、遠い思い出ばかり。

1980年代後半、日本はバブルに沸き、カタギの人でも3ナンバー車を乗り回していいことになった。いや法的には前から問題なかったのだが、社会的に乗っていい雰囲気になった。ちょうどそんな時期に、いやそんな浮かれた日本に狙いを定めて、初代シーマは登場し、大ヒットした。

しかし、2代目からの印象がほとんどない。調べてみると、2代目はもっと豪華にV8エンジンを搭載。そういえばちょっとお尻がカッコよかった。2代続けてジャガーみたいだった。すっかりバブルもはじけていた頃に出た3代目以降は本当に思い出せないが、ともかく初代登場から24年たって登場した現行型は5代目。現代の「セドリック」「グロリア」たる「フーガ」のハイブリッドをベースに、ホイールベースをストレッチした後席重視のセダンだ。

かつてシーマは少なくとも価格的には国産オーナードライバーズカーの頂点にあるクルマだったが、新型は運転手付き、黒塗りの法人向け車両というイメージが強い。4代目あたりからそういう使命を帯びた。

ところが、日産に聞くと、確かに運転手付きのクルマとしての役割を担う割合は増えたが、オーナードライバーが買っていく割合もまだ相当あるという。4代目が生産中止となってから、「フーガ」が日産の頂点という状況が2年弱続いたことに対して、初代からのシーマファンからお叱りの声もあったようだ。

確かに歴代のシーマに乗り続けた人が次に買うクルマがなかった。メルセデス・ベンツやジャガーを買えばいいじゃないかと思う人がいるかもしれない。外国かぶれの僕もそう考えたが、日本には国産の高級車じゃなきゃダメという人が結構いるらしい。

設定されるグレードは、標準型、「VIP」、「VIP G」の3種類で、すべてハイブリッド仕様となる。試乗車は最上級の「VIP G」。
設定されるグレードは、標準型、「VIP」、「VIP G」の3種類で、すべてハイブリッド仕様となる。試乗車は最上級の「VIP G」。
「フーガハイブリッド」と同じ、3.5リッターV6エンジン+モーター+リチウムイオンバッテリーからなるハイブリッドシステムを搭載。最高で364psのシステム出力を発生する。
「フーガハイブリッド」と同じ、3.5リッターV6エンジン+モーター+リチウムイオンバッテリーからなるハイブリッドシステムを搭載。最高で364psのシステム出力を発生する。
外装だけでなく、内装のデザインも「フーガ」に準じている。試乗車「VIP G」は最上級グレードで、セミアニリン仕上げの本革シート(一部に人工皮革を使用)と、銀粉をすり込ませた本木目のフィニッシャーパネルが標準装備となる。
外装だけでなく、内装のデザインも「フーガ」に準じている。試乗車「VIP G」は最上級グレードで、セミアニリン仕上げの本革シート(一部に人工皮革を使用)と、銀粉をすり込ませた本木目のフィニッシャーパネルが標準装備となる。

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