起きるかシーマ“再”現象
日産シーマハイブリッドVIP G(FR/7AT)【短評】
日産シーマハイブリッドVIP G(FR/7AT)
……845万2500円
「日産シーマ」が“フーガのストレッチバージョン”として復活。1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステムを携えた5代目は、初代のように“社会現象”を巻き起こせるか?
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歴代のファンから要望を受けて
「日産シーマに乗っていただきたい」と編集部から電話。「はい」と僕。いつもの仕事の打診である。いつもなら電話を切った後、あの話題のクルマか、そういや新しいエンジンを搭載してんだよな……などとひとしきり想像しながらiCalに日程を書き込むのだが、「シーマ」……、車名を聞いても一向にどんなクルマか思い浮かんでこない。
思い出すのはうんと昔、免許を取る前の、初代の「ケツ下げて、とんでもない加速をしてたよな」「セドリック版とグロリア版があったっけ」「ステアリングホイールのセンターパッドが固定されてたはず」「ウグイスみたいな色があった」という、遠い思い出ばかり。
1980年代後半、日本はバブルに沸き、カタギの人でも3ナンバー車を乗り回していいことになった。いや法的には前から問題なかったのだが、社会的に乗っていい雰囲気になった。ちょうどそんな時期に、いやそんな浮かれた日本に狙いを定めて、初代シーマは登場し、大ヒットした。
しかし、2代目からの印象がほとんどない。調べてみると、2代目はもっと豪華にV8エンジンを搭載。そういえばちょっとお尻がカッコよかった。2代続けてジャガーみたいだった。すっかりバブルもはじけていた頃に出た3代目以降は本当に思い出せないが、ともかく初代登場から24年たって登場した現行型は5代目。現代の「セドリック」「グロリア」たる「フーガ」のハイブリッドをベースに、ホイールベースをストレッチした後席重視のセダンだ。
かつてシーマは少なくとも価格的には国産オーナードライバーズカーの頂点にあるクルマだったが、新型は運転手付き、黒塗りの法人向け車両というイメージが強い。4代目あたりからそういう使命を帯びた。
ところが、日産に聞くと、確かに運転手付きのクルマとしての役割を担う割合は増えたが、オーナードライバーが買っていく割合もまだ相当あるという。4代目が生産中止となってから、「フーガ」が日産の頂点という状況が2年弱続いたことに対して、初代からのシーマファンからお叱りの声もあったようだ。
確かに歴代のシーマに乗り続けた人が次に買うクルマがなかった。メルセデス・ベンツやジャガーを買えばいいじゃないかと思う人がいるかもしれない。外国かぶれの僕もそう考えたが、日本には国産の高級車じゃなきゃダメという人が結構いるらしい。
- PAGE 1 > 歴代のファンから要望を受けて
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