クラシックカーウィークエンド報告(その2)

2001.08.21 自動車ニュース

クラシックカーウィークエンド報告(その2)

“サー”ジョン・サーティースが乗ったローラT70


■ただよってくるレースガソリンの匂い
2001年8月18日、ラグナセカレースウェイで「第28回モントレー・ヒストリック・オウトモービル・レーシズ」が始まりました。開口1番、何はともあれメインイベントのヒストリックカーレースの醍醐味を皆さんに直接実況できないおのれの表現力不足が非常に残念であります。
出場車が並ぶパドックを歩いて行ると、ただよってくるレーシングガソリンの匂い。そして爆発音にも似たエクゾ―ストの音などを聞いているうちに、もうこれは世代順で例えるならば「軍艦マーチ」「ウルトラセブンの主題歌」「ロッキーのテーマソング」……と、まぁ、たとえは何でもいいのだけれど、クルマ好きなら誰でも何だか知らない間に大量にアドレナリンをホーシュツ、トツゲキ状態となることが確実なのです。この異常とも言えるコーフン度は、実は自分が別の団体のビンテージレースに出場しているため、「精神高揚度のベクトル」が特に鋭いだけなのかもしれません。
「賞金も出ない、ポイントが貰えるわけでもない素人が、危険なクルマのレースに出ることの有無」や、「それを見に行っていったいドコがどう面白いの?」と言うへそ曲がりの方々に、それじゃあちょっとその魅力についてご説明しようではありませんか。

2001年ルマン24時間レースで3位に入った「ベントレーESPスピード8」


■ヒストリックカーレースは初恋の味
昨日の「コンコルソイタリアーノ」もそうですが、モントレーの各イベントは、毎年、特定のメーカーや人物などのテーマを決めて行われます。今年は「ベントレー」が選ばれました。ちなみに2000年度は「マゼラーティ」、その前年は「アウディ」でした。

自分が乗っているクルマの過去や往年のレースの歴史を知る、と言うことは素直に興味深いハズですし、またそういうところから現在の愛車を選択した方も多いはずです。また、ヒストリックカーイベントに参加して、もう1度「惚れなおす」という楽しみもあります。少年時代に初めてクルマに目覚めた記念すべきモデルとバッタリ出会うことも……。きっと初恋のヒトに再会したような甘い香りがすることでしょう。

ブルックスのオークション会場での1919年型フォードモデルT「ウッディワゴン」


さて、そうやってジ〜ンときちゃていると、やがてそのクルマが走り出します。しかも恐ろしいくらいのスピードで。なかには、家が軽く一軒買えるような値段の、世界で1台のみ、と言う貴重なクルマもあります。たとえ「お金持ちの道楽」と色眼鏡で見ていたとしても、応援せねば男がすたります。するとそのクルマを運転しているドライバーと自分を重複させて見るようになるんですね。後から冷静に分析すると、「一過性の、その場の雰囲気に呑まれたがための一時的な精神状態」に過ぎないのかもしれません。でも、そうした経験って、あまりできませんよね。

1962年型フェラーリ・スーパーアメリカ400クーペ


さらにキケンなことに、レースの興奮さめやらない身に、クルマのオークションが追い打ちをかけます。ブルックス(BROOKS)のオークションで、昨夜アキコさんが言っていた“サプライズ”がわかりました。それはブルックスが世界中のコレクター憧れの的である、「ブガッティロイヤルティーポ41」の販売権利獲得ということでありました。すごい!でも買えない……。(続く)

(文と写真=斎藤孝平)

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