【スペック】全長×全幅×全高=4846×1954×1688mm/ホイールベース=2895mm/車重=2160kg/駆動方式=4WD/4.8リッターV8DOHC32バルブ(420ps/6500rpm、52.5kgm/3500-5000rpm)/価格=1249万円(数値は日本仕様。ただし試乗車は欧州仕様)

ポルシェ・カイエンGTS(4WD/8AT)【海外試乗記】

温厚ときどき凶暴 2012.08.09 試乗記 ポルシェ・カイエンGTS(4WD/8AT)
……1249万円

クルマは見かけによらぬもの。見るからにどう猛そうな新型「カイエンGTS」だが、意外や普段は穏やかという。しかし、ひとたびスポーツモードに切り替えると……。オーストリアからの第一報。
2012年4月の北京ショーでデビューした新型「カイエンGTS」。
2012年4月の北京ショーでデビューした新型「カイエンGTS」。
遠くから見てもそれとわかる迫力が漂う。車高は「カイエンS」より24mm低い。
遠くから見てもそれとわかる迫力が漂う。車高は「カイエンS」より24mm低い。

自然吸気シリーズ最強の「カイエン」

「ポルシェ・カイエン」シリーズに今回新たに加わった「GTS」は、「カイエン」(V6)、「カイエンS」(V8)、「カイエンSハイブリッド」、「カイエンディーゼル」(日本未導入)、「カイエンターボ」に次ぐ6つめのモデルだ。ポルシェは「自然吸気エンジンを搭載した最もハイパフォーマンスなカイエン」と定義している。ちなみに「GTS」モデル自体は、先代型のモデルライフの後半時期になって設定され、累計で1万5766台販売されたそうだ。これは、同時期に販売されたカイエン全体の17%に相当するという。

新型も、コンセプトそのものは先代型を踏襲している。つまり、エンジンとシャシーを強化し、より多くのオプションへ対応させ、総合的なパフォーマンスを向上させるという手法だ。悪路走破性よりも、むしろオンロードでの速さを追求している。

4.8リッターのガソリンV8エンジンは、同排気量のV8を搭載する「カイエンS」と比較して20psと1.5kgmずつ強化されているが、パワーアップのために採られた手段が意外にアナログ的で面白い。まず、吸気バルブのリフト量を1mm増やした。リフト量が11mmとなったことで、吸入される混合気の量が増え、出力向上につながった。と同時に、カムプロファイルもシャープなものに変更され、バルブスプリングも強化された。もちろん、エンジンの電子制御も幅広く見直されている。

4.8リッターの自然吸気V8エンジンは、「カイエンS」より20ps強力な420psを発生。0-100km/h加速は5.9秒から5.7秒に短縮されている。
4.8リッターの自然吸気V8エンジンは、「カイエンS」より20ps強力な420psを発生。0-100km/h加速は5.9秒から5.7秒に短縮されている。
ブラックとシルバーのコントラストがスパルタンな雰囲気を演出する。「GTS」では「スポーツステアリングホイール」が標準装備となる。
ブラックとシルバーのコントラストがスパルタンな雰囲気を演出する。「GTS」では「スポーツステアリングホイール」が標準装備となる。

シャシーも独自の設定となっている。車高はカイエンSより24mm(日本仕様の同士の比較では22mm)低く、リアトレッドは17mm広い。車高が5段階に切り替えられるオプションのエアサスペンションを選べば、車高はさらに20mm低くすることができる。タイヤは20インチが標準。試乗車はオプションの21インチを履き、エアサスペンションも装備していた。

ちなみに、GTSでは「スポーツステアリングホイール」が標準装備となるので、自動的にシフトパドルが付いてくる。ATは8段のティプトロニックSだ。また最近、多くのメーカーが積極的に採用している、内輪と外輪の回転差を利用したコーナリング安定デバイスも「PTV Plus」(ポルシェ・トルク・ベクトリング・プラス)の名でオプション設定されている。さらに、ここにはすべて記すことができないほど豊富なオプションが用意されており、特にアダプティブクルーズコントロールなどのドライバーアシストシステムが充実してきていることもこのモデルの特徴となっている。

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