F1アメリカGP、ハッキネンが嬉しい2勝目

2001.10.01 自動車ニュース

F1アメリカGP、ハッキネンが嬉しい2勝目

F1第16戦アメリカGP決勝が、2001年9月30日、アメリカはインディアナポリスモータースピードウェイ(4.195km)を73周して行われた。優勝は、ミカ・ハッキネン(マクラーレン・メルセデス)。第11戦イギリスGPに次ぐ今シーズン2勝目、通算20勝目を飾った。

■めまぐるしく変わった主役たち

29日に行われた予選では、ワールドチャンピオンのミハエル・シューマッハー(フェラーリ)が今シーズン10回目、1シーズンあたり自身最多となるポールポジションを決めた。2番手についたのは、この週末復活の兆しを見せていたミカ・ハッキネン。久々の「シューマッハー VS ハッキネン」対決に、場内はわいた。

しかし、決勝日朝のウォームアップで“事件”は発生した。ファン・パブロ・モントーヤ(ウィリアムズBMW)がストレートでオイルを撒き散らしたのをうけて、セッションは赤旗中断。再スタート直前、ハッキネンは、シグナルがグリーンになる前にコースインする違反をおかしてしまった。レーススチュワードはミーティングを開き、ハッキネンの予選ベストタイム、1分11秒708を抹消、ハッキネンはフロントローから、4番グリッドに下がってしまった。

快晴のもと行われた決勝レース。ポールのミハエル・シューマッハーは好スタートを決め、1コーナーをトップで通過。ファン・パブロ・モントーヤがシューマッハーの横に並びかけるが抜けず、2番手で続いた。2周目には、ルーベンス・バリケロがモントーヤをパスし、フェラーリが1−2体制を築く。すでにタイトルを獲得したシューマッハーは、チャンピオンシップで2位を争うバリケロにトップを譲った。

2ストップ作戦のバリケロが最初のピットインを敢行している間、シューマッハーが再び首位にたった。しかし34周目、現在最強エンジンの名を欲しいままにするBMWパワーを炸裂させたモントーヤが、レースウィーク最高速の348km/hを記録し、1コーナーでシューマッハーをパス。前戦イタリアGPで初優勝したモントーヤが首位の座に上り詰めた。スタンドの観客、大歓声で応える。

しかし、そのモントーヤのトップ走行も長くは続かず。39周目、メインストレートで失速したウィリアムズは、そのままストップしリタイアした。モントーヤにとって、16戦して11回目のDNF(Did Not Finish)。

モントーヤが戦列を去った直後に、シューマッハーがピットイン。トップは、4番手からスタートしたハッキネンが奪っていた。2位バリケロ、3位シューマッハー。

46周目、1位ハッキネンがこの日最初で最後のピットストップ。9.6秒で給油とタイヤ交換を終え、シューマッハーの前、2位でコースに復帰した。トップのバリケロは、50周目に2度目のピットストップ。シューマッハーの前、2位でコースに戻った。

首位はハッキネン、それを追いかける2位バリケロ、3位シューマッハーのフェラーリ勢。その後ろ4位には、バリケロとランキング2位争いを繰り広げているデイヴィッド・クルタードが迫っていた。

69周目、バリケロのエンジンから白煙が上がり始める。エンジン全開率65%のインディアナポリスで、フェラーリV10はねをあげた。残り2周、惜しくもストップ。

結局、ハッキネンが今シーズン2回目のトップチェッカーをうけた。2位シューマッハー、3位クルタードが表彰台へ。以下、4位ヤルノ・トゥルーリ(ジョーダン・ホンダ、写真)、5位エディ・アーヴァイン(ジャガー・フォード)、6位ニック・ハイドフェルド(ザウバー・ペトロナス)が入賞。GP200戦目をむかえたジャン・アレジ(ジョーダン・ホンダ)は、果敢なドライブで7位、17戦連続完走を果たした。

来シーズン1年間の休養を宣言したハッキネンは、フィニッシュラインを過ぎ、何度も何度も拳を突き上げ、勝利の喜びをあらわしていた。

■次は最終戦、鈴鹿

すでにワールドタイトルはシューマッハー/フェラーリが決めているため、注目は、ランキング2位争い、そして、1979年ぶりのフェラーリ1-2位独占に集まっている。
2位クルタードが今回3位4点を獲得し合計61点、3位バリケロは無得点に終わったため、両者の差は7点に広がった。タイトルは取れなかったクルタードだが、次の最終戦 日本GPで、フェラーリの「完全勝利」を打ち破る仕事が残っている。

コンストラクターズ争いでは、マクラーレンが95点獲得し2位の座を決めた。73点の3位ウィリアムズも確定。しかし4位以下はまだまだ激戦状態。21点で4位のザウバーを、5位ジョーダン(19点)、6位BAR(17点)のホンダ勢が追う。また後半戦になり調子を上げている7位ベネトン(10点)からも目は離せない。

今年で15回目の日本GP、鈴鹿。決勝レースは、10月14日に行われる。


■STOP PRESS!!
アメリカGP終了後、レーススチュワードにより、4位に入賞したヤルノ・トゥルーリ(ジョーダン・ホンダ)の失格が言い渡された。レース後の車検で、トゥルーリのマシンのボディ下にあるスキッドブロックが、規定より1.5mm薄かったのが発覚したためだ。ジョーダンチームは、抗議申し立てを予定している。

この結果、5位入賞のエディ・アーヴァインが繰り上がり4位。以下、5位ニック・ハイドフェルド、そして6位にトゥルーリのチームメイト、ジャン・アレジが入り、最後の1点を獲得。GP200戦目に花をそえた。
しかし、熾烈なコンストラクターズランキング争いの真っ只中にいるジョーダンチームにとって、この失格はかなりの痛手。ランキング4位のザウバー(21点)を2点差で追いかけていたジョーダンは、この失格裁定により、同じホンダエンジンを積むBARと同点で5位17点となったばかりか、上位入賞の回数の差で6位に落ちてしまう可能性も出てきたのだ。

なお、1994年のベルギーGPで優勝したミハエル・シューマッハー(ベネトン・フォード)が、スキッドパッドの磨り減りで失格になった前例がある。このとき、ベネトンチームの異議申し立ては受け入れられなかった。

(webCG 有吉)

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