ナカジマ、クニミツ、もてぎを走る

1998.10.05 自動車ニュース
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ナカジマ、クニミツ、もてぎを走る(10/5)

本田技研工業の創立50周年を記念するイベント「ありがとうフェスタinもてぎ」がさる10月4日、栃木県の「ツインリンクもてぎ」で開催された。

「ありがとうフェスタinもてぎ」では中嶋悟氏、高橋国光氏、北野元氏、さらにネルソンピケ氏、ジョナサンパーマー氏、ジョンサーティース氏、フレディスペンサー氏、ワインガードナー氏、ジムレッドマン氏など数二輪、四輪ふくめてホンダとゆかりのある往年の名選手がずらりと顔をそろえた。

実走行に供されたのは、ホンダにF1初優勝をもたらしたRA272(1965)をはじめ、RA300(1967)、RA301(1968)、ウィリアムズホンダFW11(1986)、ロータスホンダ100T(1988)、マクラーレンホンダMP4/6(1991)といったエポックメイキングなフォーミュラカー、それにブラバムホンダBT18(1966)などのF2、さらに鈴鹿12時間レースで3位入賞のS800(1968)、ルマンGT2クラス優勝のNSX(1995)、ワールドソーラーカーチャレンジを2連覇したホンダドリーム号といった幅広いカテゴリーの競技車両である。加えて二輪、四輪といまだに根強いファンをもつ量産モデルのパレードが行われた。

レース車両に加えて未来型都市交通システムICVS車両の無人編隊走行や2足歩行型ロボットP3のお披露目など、クルマとは別に注目されているホンダの先進技術のデモンストレーションも行われた。もっとも5万1000人の観客が最も湧いたのは中嶋悟氏が見せた意外なサービス精神だ。100Tで第4ターンを立ち上がってきた中嶋氏は突然車両をコース上でストップさせると、白煙をもくもく上げてのスピンターンを何度も繰り返した。続くピケ氏もFW11で同じくスピンターンを披露し、やんやの喝采をあびていた。ピットではRA300に乗り込んだ北野元氏にメカニックが、「このマシンじゃ、あれは出来ませんから」と笑って語りかけていた。

ホンダとほかのメーカーの決定的な違いは当日のピット風景を見るとわかる。先代社長、川本信彦氏やその前に社長を務めた久米是志氏が1960年代のフォーミュラマシンの前に集まり、ドライバーたちと肩を組んで笑っているのだ。ふたりともレーシングマシンの設計に携わりチームとともに世界各地を転戦した経験の持ち主である。「上(招待席のことか?)にいてもつまんねえからな。ここのほうがいいんだ」と川本・元社長は楽しそうに笑っていた。社長がドライバーやライダーと思い出を共有できる企業というホンダならではのエピソードだ。

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