質問は日産ばかりの「ダイムラークライスラー総合展」

1999.01.22 自動車ニュース
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質問は日産ばかりの「ダイムラークライスラー総合展」(1/22)

ダイムラークライスラー社は1月23日と24日に東京・有楽町で「ダイムラークライスラー総合展」を開催する。

「ダイムラークライスラー総合展」は東京国際フォーラムにおいて開かれるもので、さきごろ合併したダイムラーベンツとクライスラーからなる「グループ各社の様々な活動内容を(中略)紹介させていただく、合併後初めての展示会」(広報)だ。23日(土)と24日(日)は一般向けに公開される。入場は無料だ。

展示内容は、乗用車からはじまり、商用車、トラック、バス、F1、工業用エンジン、列車、船、航空機、衛星といった製品(さすがに大きなものはミニアチュア)や、ファイナンスやテクノロジーなど多岐にわたる。

22日に同会場で行われた記者会見の席上でロバートイートン会長は、200カ国で43万人という従業員をかかえる新しい企業としてのダイムラークライスラーを評し、「欧州の格言には、部分を足すより全体は大きい、と言う」としてこの合併がもたらす成果は今後より大きなものとなり、ダイムラーベンツとクライスラーを足したより以上の業績を生み出していくことへの自負を語った。

記者会見には、ダイムラー側のユルゲンシュレンプ会長も姿を現し、「これからアジア市場でのシェアを伸ばしていくことを考えて活動していく」と述べた。

ただしメルセデスベンツとクライスラーはこれまでどおり製品は自社開発し、販売網も従来のものを別々に使うことになる。よって日本でもメルセデスベンツの販売拠点でジープチェロキーが販売されるようなことにはならない。またメルセデスがクライスラーに遠慮してMクラスの販売を中止するようなこともない。

記者会見は外国の報道陣も大勢あつまり、異様な熱気を見せていた。というのも今回シュレンプ会長とイートン会長がともに来日したのは、新聞報道でおなじみのとおり、かねてより話題になっている日産自動車との資本提携をより具体的なものにするためとみられているからだ。

「アジア市場でシェアを伸ばすために日産の開発能力にどれぐらい期待しているのか」「交渉のデッドラインはいつなのか」「(日産の)塙社長の能力をどう評価しているのか」など、報道陣からの質問は日産とダイムラークライスラーとの関係に終始した感があった。しかしそれについては、「両社は今後も検討を継続するが、まだ決定したことはない」というプレスリリースの言葉を繰り返すにとどまり、それ以上の答えは出なかった。

もうすこしまともに質問に答えてはどうか、という怒気まじりの声も記者からとびだしたが、シュレンプ会長は「チェスの2手先まで相手に教えるようなことを誰がするでしょうか。慎重に事を運んでこそ、こういうことは成功するのです。ダイムラーとクライスラーの合併だって、秘密裡に進めたからこそ成功したといえるのです」とかわしたのだった。(Web CG オガワ)

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