トヨタヴィッツユーロ仕様に乗る

1999.03.02 自動車ニュース
 
 
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トヨタヴィッツユーロ仕様に乗る(3/2)

販売好調が新聞でも報道されているトヨタのスモールカー「ヴィッツ」。インターネットで販売している「ユーロスポーツエディション」に試乗した。

トヨタヴィッツは1リッター4気筒エンジンを搭載する、コンパクトなハッチバックです。外寸は小さくまとまっていますが室内空間は広く、スタイリングも従来のトヨタ車に比べるとあかぬけしているように思います。というのも、21世紀の世界戦略車種として、2002年からフランス工場で年間10万台が生産開始するなど、世界中で販売されることが決まっているからです。

試乗したのは、5段MTの2ドアです。「ユーロ」は「U」をベースに、ヨーロッパ仕様に準じたサスペンションセッティングをされているモデルです。実際、標準モデルにくらべると、ボディ剛性は高く、ハンドルを切れば少し硬めにセッティングされたサスペンションが確実に路面をとらえ導いてくれます。ロールを抑えるため前後ともスタビライザーが追加されているのが「ユーロ」の特徴です。スタビライザーを追加したぶん乗り心地が損なわれないようにバネレートも変えてあるようです。

ダンパーのリバウンド側の減衰力を上げているのも「ユーロ」ならではです。専用のアルミホイールによってオフセットを変えフロントサスペンションのスクラブも変更しているようです。総合的にセッティングを変えてこそ、独自の乗り味が実現できるのです。

中高速コーナーでの踏んばりはなかなかのものです。不安感はありません。ツイスティなコーナーでは、やや唐突に車体の向きを変えるリアのトーコントロールがやや気になります。それでも総体的に見れば、乗り心地も良く、重心の高さを考えるとよくセッティングされていると思います。

走行して知ったのは、音が静かという魅力もあるということです。エンジンが1リッターですからパワーを引き出すためにどうしても回してしまいます。しかしエンジンのノイズやこもり音は押さえられており、流れに乗っているときはひとクラス上のエンジンのクルマに乗っている感じすらします。シフトフィールもカシカシと小気味よく、運転する楽しさを感じさせます。

ボンネットをあけてエンジンルームを見ると、1950〜60年代に活躍したイタリアのチューニングメーカー、アバルトを思い出しました。アバルトの製品のなかでもっとも有名なのが「マルミッタアバルト」というマフラーなのですが、それに似た美しい曲線のエグゾーストマニフォールドを「ヴィッツ」はもっているのです。小さいクルマはエンジンの効率を最大限出すために補機類の研究にも力をいれるものです。かつては高価なプレミアム製品だったものが、いまやトヨタのリッターカーの標準装備となっています。トヨタが勝ちに出たときはこんなクルマをつくってしまうのだなとつくづく感じ入りました。価格は125.3万円です。(リポート 松本英雄)

 
 

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