SUPER GT第4戦はENEOS SUSTINA SC430が勝利【SUPER GT 2012】

2012.07.30 自動車ニュース
SUPER GT第4戦を制した、伊藤大輔/大嶋和也組のNo.6 ENEOS SUSTINA SC430。
SUPER GT第4戦菅生はENEOS SUSTINA SC430が勝利

【SUPER GT 2012】第4戦菅生はENEOS SUSTINA SC430がポール・トゥ・ウィン

2012年7月29日、SUPER GTの2012年シーズン第4戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。GT500クラスはNo.6 ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也組)が優勝。GT300クラスはNo.3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)が勝利をおさめた。

多くの観客でにぎわう、スタート前のグリッドの様子。
多くの観客でにぎわう、スタート前のグリッドの様子。
GT500クラスのスタートシーン。この後、先頭両サイドの「GT-R」勢は戦列を去ることとなる。
GT500クラスのスタートシーン。この後、先頭両サイドの「GT-R」勢は戦列を去ることとなる。
ゴールの瞬間。No.6 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤大輔(写真中央)はコースに身を乗り出し、勝利の喜びをあらわにした。
ゴールの瞬間。No.6 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤大輔(写真中央)はコースに身を乗り出し、勝利の喜びをあらわにした。

■苦しむライバルを置き去りに

それは、ちょっとした異変と言ってよかった。第3戦セパンで優勝したホンダHSV-010 GT。それが第4戦菅生ではそろいもそろって失速し、公式予選ではNo.17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)の8位が最高位。それ以外のチームも、10位以下に沈み込んだのだ。いったい、何があったのか?

ホンダのあるエンジニアは「菅生にあわせたシャシーセッティングを煮詰めきれなかった」と説明する。特に、コーナー中ほどでのアンダーステアが顕著で、コーナーからの脱出で加速するタイミングが遅れ、ストレートでスピードを乗せきれなかったという。一部にはエンジンのパワー不足を指摘する声も聞かれたが、ライバル陣営のある関係者は「エンジンパワーで多少劣っていたとしても、あそこまで遅くなるとは考えられない」と、そうした見方を否定した。だとすれば、前述のエンジニアが言うとおり、今回はハンドリングとコースのマッチングを図れなかったと見るのが妥当なのだろう。

いっぽう、レクサス陣営と日産陣営は全般に好調で、ポールポジションはNo.6 ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也組)が獲得。予選からして、トップ6をレクサスと日産が3台ずつで分け合うなど、パフォーマンスではホンダが完全に置き去りにされているように見受けられた。

けれども日産は、トップ6に入った3台のうちの2台を、早くもスタート直後の1コーナーで失ってしまう。
3番グリッドから好ダッシュを決めたNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/J.P・デ・オリベイラ組)のオリベイラは、1コーナーの進入でイン側からトップに立ったものの、ターンインでなぜかマシンをアウト側に振ると、コース中央を走るNo.6 ENEOS SUSTINA SC430と接触。これでコントロールを失ってさらにアウト側にはじき飛ばされ、コースの一番外側から1コーナーに進入しようとしていた僚友のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山 哲/ミハエル・クルム組)と絡み合うようにコースアウトし、タイヤバリアに激突したのである。

これで一気に楽になったのがNo.6 ENEOS SUSTINA SC430。No.12 カルソニックIMPUL GT-Rとの接触でフロントスポイラーの左側に小さなダメージを負ったものの、幸いペースにはほとんど影響することなく、ピットストップの際に一時的に順位を落としたのを除けばほぼ首位を守り通し、今シーズン初優勝を果たした。

2位には、同じレクサス勢のNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴/ロイック・デュバル組)が入った。
2位には、同じレクサス勢のNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴/ロイック・デュバル組)が入った。
こちらは3位でフィニッシュしたNo.1 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)。
こちらは3位でフィニッシュしたNo.1 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)。
GT300クラスを制した、No.3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)。
GT300クラスを制した、No.3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)。

■“ハイブリッドレーサー”に存在感

一方、No.35 KeePer Kraft SC430(国本雄資/アンドレア・カルダレッリ組)、No.36 PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴/ロイック・デュバル組)、No.1 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)の3台が繰り広げた2位争いは、結果的にNo.36 PETRONAS TOM'S SC430が制し、3位にはNo.1 S Road MOLA GT-Rが食い込んだ。
No.35 KeePer Kraft SC430は中盤以降、ペースが伸び悩んで6位フィニッシュ。代わって4位に入ったのはNo.39 DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明)で、5位のNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)を含めると、レースはトップ6のうち5台をSC430が占めるというレクサス勢の圧勝に終わった。

ホンダ勢のトップは、No.18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム組)の6位で、現在ランキング2位のNo.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)は7位に終わった。
この結果、チャンピオン争いのドライバー部門では、No.38 ZENT CERUMO SC430がNo.100 RAYBRIG HSV-010との差を3点広げて6点とし、ポイントリーダーの座を確固たるものにしようとしている。

No.31 apr HASEPRO PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀組)に続く“ハイブリッドレーサー第2号”として今回GT300クラスにデビューしたNo.16 MUGEN CR-Z GT(武藤英紀/中嶋大祐組)は、予選でQ1を突破して9番グリッドを手に入れたばかりか、42周目にピットストップを行う直前にはクラス2番手まで躍進。しかし、タイヤ交換でナットを外すのに時間がかかったほか、エンジンの始動にも手間取って17番手に転落。最終的には16位で完走を果たした。

一方のNo.31 apr HASEPRO PRIUS GTは44周目にクラス首位に立ち、そのまま念願の初優勝を果たすかに思われたが、給油ミスのためレース後半は燃費走行を強いられ、最終的に悔しい8位に終わった。
結果的にGT300クラス優勝を果たしたのは6番グリッドから鮮やかな逆転劇を見せたNo.3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)だった。

次戦は8月18-19日。鈴鹿サーキットを舞台に開催される。

(文=小林祐介/写真提供 GTA)

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