トヨタ、EV の共同利用システム実験開始

1999.04.16 自動車ニュース
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トヨタ、EV の共同利用システム実験開始(4/16)

トヨタは、EV(電気自動車)を多人数で共同利用するシステムの実験を、愛知県豊田市の本社周辺で1999年5月から開始する。

トヨタが開発したEVの共同利用システムは「CRAYON」と呼ばれる。これは同社のEV「e-com」と、最新のITS技術を活用したもので、EVの専用駐車場(デポ)を区域内の各所に配し、通勤や短距離の移動などに、多人数がEVを共有して利用できるようにするものだ。

具体的なシステムは以下の通り。すべてのEVの利用状況、現在位置、充電状況、予約状況は、「CRAYONセンター」とよばれる運行管理センターが常時把握している。同センターは各車両の充電状態に応じて、最適な車両を各デポに割り当てておく。

利用者はまず、イントラネットを経由して、「CRAYONセンター」にアクセスし、EV の使用を予約する。予約をしていなくても、車両が空いている場合は、デポに設置した端末機で手続きすれば乗ることができる。利用者はそれぞれ専用の「ICカード」を所有。デポで利用開始手続きをすると、ICカードに利用許可情報が書き込まれ、カードがキーに変身する。こうしてEVを借りて移動し、使用後は最寄りのデポに返却するという仕組みだ。

各車両の位置情報は、携帯電話を通して「メディアステーション」に定期的に自動発信される。その情報は「MONET」(トヨタ情報通信ネットワーク)とVICS(道路交通情報通信システム)を通して発信、受信され、リアルタイムで「メディアステーション」から「CRAYONセンター」に配信され、管理される。EVの電気残量が不足して、走行可能範囲を超えそうな場合にも、同システムが自動的に警告をするという。またレンタカー事業を想定し、料金請求システムも設定しており、今回の実験ではシミュレーションを実施するという。

トヨタでは1999年5月より、愛知県豊田市のトヨタ本社周辺地区で「CRAYONシステム」の運用実験を開始する。当初はEVの参加台数を35台程度から始め、年度中に50台程度に拡大する予定だ。デポは本社内6ヶ所、元町ヘリポート、広瀬工場の計8ヶ所に設置され、必要に応じて2ヶ所程増設する。開始当初は約300人の従業員が実験に参加するとのことだ。なお同社では同年7月以降に「CRAYONシステム」の本格運用を始める計画である。ちなみにイラストは、トヨタが東京 臨海副都心に建設した自動車テーマパーク「メガウェブ」の中を走る「e-com」を描いたものです。

私の郷里は、豊田市にも程近い愛知県豊川市というところだ。近所にはトヨタ以外にも、スズキや三菱など、自動車メーカーがひしめいている所である。そういう土地柄もあって、小学生の頃には「家にあるクルマが何か」をめぐってイジメが発生した。三河人はそういう陰湿な性格も持っているのだ(合流車を絶対に自分のクルマの前には入れないし)。それゆえ「e-com」に乗れる家と、そうでない家の子の間で、イジメ問題が発生しないかと心配になってしまう。老婆心ながら。(Web CG スヤマ)

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