「ジャガーSタイプ」特急インプレッション

1999.06.18 自動車ニュース
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「ジャガーSタイプ」特急インプレッション(6/18)

ジャガージャパンがさきごろ発表した「ジャガーSタイプ」にさっそく試乗した。コンパクトジャガーの実力ぶりはいかに?

新型「ジャガーSタイプ」は、レトロスペクティブなテイストを加味した4ドアサルーンだ。全長は現行XJシリーズより約15センチ短く、エンジンもコンパクトな3リッターV6を中心に構成されている。

価格的競争力も「Sタイプ」のセリングポイントにあげられており、「3.0V6」が「ジャガー史上はじめて600万円をきった」(ジャガージャパン・福田晴好代表取締役)と謳われる578.0万円、「3.0V6SE(スペシャルエクイプメント)」が640.0万円、「4.0V8」が763.0万円となっている。

今回は3リッターV6と4リッターV8の2台に試乗しました。ただし短い距離しか乗れなかったので、インプレッションもかぎられた内容になってしまいますが。

3リッター版の印象からいうと、スペックでは高出力と太いトルクが謳われていますが、実際に走らせてみると、やや力不足が感じられました。アクセルを踏みこんだときに、期待したほどエンジン回転があがらず、加速感がないんです。ジャガージャパンの技術担当のひとの説明によると、変速時のギクシャク感を払拭するために電子制御スロットルを使って意図的に設定しているそうです。ゆっくり走らせるというのが、3リッター版の性格設定のようです。

運転するひとは、自分の性格とよく相談したほうがいいということですね。いっぽうで、4リッター版はスポーティでしたね。

最大の魅力は、どの回転域からでもアクセルを踏み込めば力強い加速をすることです。トルク重視型のエンジンなので、アクセルペダルの踏み込み量にきちんと応じた加速をしてくれるところが気持ちいいんです。

このV8はAJ8というジャガー開発のもので、今回は最も進化した28型が搭載されています。最大の特徴はトルク重視型の設定になっていることです。いっぽうV6はモンデオV6などと共通のブロックを用いたフォードのエンジンをベースにしたものです。

Sタイプはエンジンの搭載位置を後方にずらして前後の重量バランスの最適化をはかっているのがセリングポイントとして謳われています。実際に乗ってみると、V6はサスペンションの設定が高速道路を中心とした乗り心地重視型なので、山道ではステアリングの反応がにぶいし、ロールも大きくて、あまり楽しくはないです。ゴルフ向きですね。

でもゴルフバッグ4つで4人乗車はかなりキツいんですよ。苦肉の策といえるかどうかわかりませんが、トランクスルーを使ってのウルトラCもありますが。

V8はフロントがややヘビーでありながら、コーナーでは積極的にとばしたくなるようなハンドリングをもっています。V6と比べるとダイレクト感が強いし、硬いPゼロを履いているにもかかわらず、乗り心地は快適というのはさすがです。サスペンションに軽量アルミ製パーツを多用しているのも、乗り心地のよさに寄与しているんでしょう。

ややレトロスペクティブなカタチが気に入ったひとには、Eクラスのオルタナティブとして考える価値は充分にあると思います。V6とV8は上記のようにかなり性格が違うので、実際に乗りくらべてみることをおすすめします。

松本英雄

小川フミオ

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