シトロエン「新クサラ」に乗る

2000.02.01 自動車ニュース
 
 
000201_002.gif

シトロエン「新クサラ」に乗る (2/1)

シトロエンの総輸入元である新西武自動車販売株式会社では、新たに1.6リッターのエンジンを搭載した「シトロエンクサラ」を追加し、1月21日より発売した。さっそく試乗してのインプレッションをおとどけする。

クサラというのは、ゴルフと同じようなセグメントに位置するハッチバックモデルです。わが国には、4ドア、クーペ、ワゴンの3車型が輸入されています。今回、従来の1.8リッターエンジンに代わり、90馬力の1.6リッター4気筒を搭載したのが新しい点です。我われが試乗したのは、2ドアMTの「VTR」(199.0万円)と4ドアATの「SX」(211.0万円)です。

「クサラ」の最大の魅力は乗り心地のよさです。最近のヨーロッパ車はサスペンションのセッティングが硬めになっていることが多いのですが、これはストロークがあって、しっとりとした味があるんです。こういうクルマはなかなかないと感心しました。

それとATの「SX」でもけっこうよく走りますね。これも感心した点です。トルクもけっこうあるし、かったるさを感じさせない。

このATのいい点は、シフトアップを急がないで、きちんと各ギアでエンジンのトルクバンドを有効に使えるような設定になっていることですね。最近のヨーロッパ車は、燃費を重視するあまり、シフトアップのタイミングが早くて、結果、力不足を感じさせたりするものもありますから。

今回は「VTR」といって、5段トランスミッションをはじめ、エアロパーツを備えたモデルも設定されています。エンジンは「SX」と同じですね。僕、これにはほとんど乗っていないんですが。

これはいいクルマだと思いました。オールマイティな魅力があるんです。全体にギア比が低めのマニュアルトランスミッションはエンジンのトルクを十分に引き出してくれるし、サスペンションはガチガチではなく、「あたり」がやわらかいですから。しかも価格が200万円を切ってますから。わかってるひとが乗るクルマ、という印象です。

ATの「SX」のライバルというと、たとえばVWゴルフE(229.0万円)があります。どちらがいいクルマかというと−−。

後席空間はゴルフより上です。乗り心地もいい。でもゴルフのほうが、品質感がある。

この2台の差というのは、案外、乗り手の趣味に左右されるかもしれません。だから1.6リッターのゴルフEを考えているひとは、クサラにも試乗してみるといいかもしれません。

松本英雄


小川フミオ(NAVI編集長)

 
 

関連キーワード:
クサラシトロエン自動車ニュース

あなたにおすすめの記事
関連記事
  • シトロエン・クサラVTR(5MT)【ブリーフテスト】 2003.6.25 試乗記 ……199.0万円
    総合評価……★★★★




  • 走って楽しい「シトロエンサクソVTS」に乗った 1999.4.9 自動車ニュース 120馬力のホットハッチ「シトロエンサクソVTS」が日本に上陸した。いまや貴重なマニュアルで、けっこう楽しいクルマだ。「サクソVTS」はシトロエンのインポーターである新西武自動車販売が4月1日より販売開始した「シトロエンサクソ」のスポーツモデルだ。特徴は、120馬力を発生する1.6リッター4気筒DOHC16バルブエンジンに5段マニュアルトランスミッションのドライブトレインにある。左ハンドルが標準で、ボディは2ドアとなる。価格は229.0万円だ。最近、インポーターの新西武自動車は、クサラのホットバージョン、VTSに加えて、「サクソ(旧シャンソン)」にもホットバージョン「VTS」を設定したわけです。マニュアルトランスミッションにセミバケットシートの、スポーティな雰囲気をもったクルマです。いまや輸入車といえども貴重な存在になったマニュアルトランスミッション搭載車です。シフトフィールはカシカシッってきまるいいかんじです。硬めのブッシュを使っているうえ、ストロークを短くしてスポーティな雰囲気をもたせています。しかしシフトレバーが短くなったぶん、手が短い僕みたいなひとには5速に入れるのがシンドイというデメリットも生まれています。169センチの僕ですらそうなので、それより小さいひとで5速を使うのはあきらめたほうがいいんじゃないかってくらいです。(笑)フロントマスクを含めた全体のカタチはノホホン系ですが、走りはけっこうビシッとしています。エンジンは4000回転以上でパワーが出るので、速く走るためにはギアチェンジを多用する必要がありますが。サスペンションは、ホイールベースが2385ミリと比較的短いせいもあって、高速巡航ではややピョコタンしています。しかし山道ではほぼニュートラルな旋回特性で、ドライビングが楽しめる設定となっています。かなりのペースでとばした場合は、リアサスペンションが急激に変化してオーバーステアの傾向を示しますが、ただし腕に多少自信があるひとなら、小さなカウンターステアをあてるなどして楽しめます。たてなおしが容易なのはシャシーの剛性が高いということですから、シトロエンはクルマづくりに手を抜いていないなと思わせられます。今回は「クサラVTS」にも乗ってみましたが、比較してしまうと、「サクソ」はややスポーティ感にかける印象はありますね。1.6リッターに期待するパワフルな感じが足りません。しかし、そのぶん乗り心地はソフトで、オールマイティな性格ともいえます。市街地を中心に運転する機会が多いひとでも、ちょっとスポーティなクルマが欲しければ、いちど乗ってみる価値はあると思います。「クサラVTS」は楽しいけれど、サスペンションセッティングは硬すぎますから。よくまわるエンジンと感触のいいギア、という黄金の組み合わせは「サクソVTS」の魅力です。ただしインテリア、とくにシート生地の模様はもうすこしなんとかならなかったのか、と思います。完全にヨーロッパのテイストで、「サクソVTS」に興味をもつ日本人の趣味には合いません。(オレンジ=松本英雄/ブルー=小川フミオ)
  • クサラVTSはかなり速い 1998.11.13 自動車ニュース 新西武自動車販売が11月9日に発売した「シトロエンクサラ」の高性能モデル「VTS」に試乗した。やっぱりマニュアルはイイ。「シトロエンクサラVTS」はクサラシリーズにおけるホッテストバージョンで、全長x全幅x全高=4165x1710x1365の2ドアボディに、165psの2リッター4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載している。トランスミッションはラインナップ中ゆいいつの5段マニュアルで、本革シートもおごられて価格は299.0万円となっている。「クサラVTS」はわかりやすいクルマだ。このクラスの欧州車によくあるように、「このクルマは速いんだ!」ということを大きなエンジン音と堅い乗り心地で直截的に表現している。革のシートは一見豪華快適風だが、じつはクッションが固く(最初からバケットシートにしてくれたほうがどんなに嬉しいか)、「VTS」が全身でスポーティさを強調していることがわかる。くどいくらいに。 乗ってみると、勇ましい吸気音はともかく、回転がスムーズにレッドゾーンまで上がっていくのに胸が躍る。走行距離が1000km台のせいかやや固めのギアを入れてクラッチをつなぎ、ガスペダルを踏んだときの加速感は爽快だ。19.7kgmの最大トルクを5500rpmで発生するエンジンは、実際は低中回転域から十分なトルクを出すので、ふつうに走るのもラクだ。クルマ好きだったら、楽しい!と思うのは確実だ。街中では路面からの突き上げを少なからず感じるが、高速に入ると乗り心地はフラットになる。このへんの味つけは上手だし、高速域でも風切り音が少なく、「VTS」の完成度の高さをうかがわせる。ハンドリングもニュートラルで、僕はエグザンティアのインフォメーションのないステアリングフィールより、「クサラ」のほうが好ましい。考えてみると、このクラスのドイツ車で、同じような感覚を味わわせてくれるMT車は、もはやわが国には輸入されていない。3ドアボディはリアに軽くノッチがついているので一見してクーペのようだが、じつはハッチバック。ラゲッジルームは驚くほど広くないが、そのぶん後部座席におとな2人がちゃんと座っていられる。問題はペダルレイアウトで、クラッチペダルが中央に寄りすぎている点が気になる。もっともしばらく走っていたら慣れたので、自分のクルマにすれば気にならなくなるだろう。ライバルはというと、プジョー306S16やアルファロメオ145がすぐに思い浮かぶ。「走りの2リッター」として比較した場合、全方位的に完成度の高い「クサラVTS」に僕は軍配をあげたい。価格をもうすこし安くしてほしいのと、スペシャルなクルマなんだという演出が室内外に盛り込んでほしい、というのが望みである。(Web CG オガワ)クサラVTSは、かつてのCXターボやBXスポール以来、ひさびさに胸のすくような痛快さを味あわせてくれるスポール・シトロエンでありました。かなりガチガチのサスペンションも、走行距離が伸びて当たりがついてくれば、シトロエンらしいしなやかさが増してくるだろうと思われた。スポーツ指向の武闘派シトロエニストには福音のようなクルマだといえるでしょう。ちなみに燃費は、最悪でリッター8.4km、最高でリッター11km。もっとも、かなり飛ばしたので、おとなしく走ればもう少しよくなると思うけれど。(Web CG スヤマ)
  • アウディRS 3セダン(4WD/7AT)【試乗記】 2018.5.17 試乗記 コンパクトなセダンボディーに最高出力400psの直5ターボエンジンを詰め込んだ、ホットハッチならぬ“ホットセダン”、それが「アウディRS 3セダン」だ。大仰な空力パーツなどではアピールしない、隠れた高性能モデルの実力とは?
  • シトロエンC4フィールBlueHDi(FF/6AT)【試乗記】 2016.10.20 試乗記 PSAグループの最新ディーゼルエンジン、BlueHDiを搭載する「シトロエンC4」に試乗。フランスではディーゼルが乗用車用パワーユニットの主役だ。遅れてやってきた“本命”は、日本の交通環境下でいかなる走りを見せるのだろうか。
ホームへ戻る