フランスで人気の氷上レースを観た

2000.02.22 自動車ニュース
000222_047.gif

フランスで人気の氷上レースを観た(2/22)

フランスのパリで、2月12日、珍しいモータースポーツイベントが開催された。氷上レースである。パリ、サンドニのサッカースタジアムに特設の氷上コースが作られ、6万人の大観衆が集まった。

フランスの氷上レースは「アンドロス・トロフィー」というシリーズ戦で、全8戦が組まれている。レギュラー7戦のイベントはアルプスなど、フランス国内のスキー場で行なわれ、白銀の世界をドリフトしながら走る華やかさが受けて、かなりの人気イベントとなっている。オペル、ニッサンなどメーカー系チームも多く参戦し、400ps以上のエンジンをミドシップに積んで4輪を駆動する、氷上専用に作られたプロトタイプを送り出している。

シリーズ戦のタイトルは第7戦までで決まっているため、パリのレースはいわばエキジビション。会場となったスタッドドフランスは1998年ワールドカップサッカー決勝会場のスタジアムでもある。1周400mのオーバルの氷上コースは、もちろんこの日のために特別に作られたもの。長さ1mの氷のブロックを700トンも敷き詰め、その上に水を撒いて、さらに専用のトラックでコース表面にマイナス180度の液体窒素を撒いて固めるという実に大掛かりな作りだ。ヨーロッパは暖冬のため午後4時のレース直前までトラックが液体窒素を撒いて路面を固めていた。

初めての開催となった昨年は、2台の車がオーバルの対角線上をスタートしてタイムを競う、1対1の勝ち抜き戦だったが、今年は4〜6台がグリッドからスタートするレース形式を採用。ドリフトしながらのレースは、まさに大観衆を沸かせるスリリングなものだった。

順々決勝から始まり、準決勝、決勝まで、敗者復活戦も含めてセッションは何回も行なわれた。ぶつかりあうことはしばしば。それも回を重ねるごとに激しさを増し、クラッシュも続出する。2WSクラスの「プロモーションクラス」では、ルノー・クリオ、スバル・フォレスターを抑えてニッサン・マーチが優勝。4WSが許される注目の上級クラス「エリートクラス」では、決勝でフロントグリッドを独占した今シーズンのチャンピオンマシン、オペル・アストラ2台とティグラが、スタート直後、それまでのレースでコース上に出来た穴にひっかけてマシンを壊し、早々とリタイア。再スタートとなったレースでは、シトロエン・クサラが逃げ切り優勝、2位にはニッサンのマーチ、3位はプジョー306が入った。

レースは雨も降る中、冷え込みの厳しい夜10時すぎにまで及んだものの、ノリのいい場内放送や様々なエキジビションなどもあって、会場は終始熱気に包まれていた。(リポート=武田 隆/写真=須藤章一)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。