佐藤琢磨、ジョーダン・ホンダからF1デビュー

2001.10.11 自動車ニュース

佐藤琢磨、ジョーダン・ホンダからF1デビュー

2001年英国F3チャンピオンの佐藤琢磨は2001年10月10日、2002年シーズンから「ジョーダン・ホンダ」のドライバーとしてF1デビューすることを発表した。ジョーダンとの契約期間は2003年終了までの2年間。その後2年間のオプション契約も結んでいる。

東京・青山のホンダ本社1階。大勢の報道陣の前に、佐藤琢磨はひとりであらわれた。「僕ひとりで、今年の活動報告をするということで、うまくできるか分かりませんが、よろしくお願いします」。

2001年の英国F3選手権で26戦12勝しタイトルを獲得したこと、世界のF3ドライバーが世界一を争う「2001年国際マールボロ・マスターズ」で日本人として初めて優勝を飾ったことなどを報告した後、注目される来季の活動に話はうつった。

「それでは、来年の僕の新しいボスを紹介します。エディ!」。呼ばれた髭面の紳士は、ジョーダンGPのエディ・ジョーダン代表。ここで、来季、佐藤がジャンカルロ・フィジケラのチームメイトとして、ジョーダン・ホンダからF1にデビューすることが正式に発表された。

ジョーダン代表は、佐藤について、「タク(佐藤)は、自らの能力でF1にあがってきた、最初の日本人ドライバーだ」とコメント。佐藤の今シーズンの活躍、特に世界中の強豪が集う「マールボロ・マスターズ」で、ライバルを圧倒し優勝したことが、ドライバー選定の大きな要因だったと語った。
さらにジョーダン代表は、「英語もパーフェクトだし、走らせても速い。日本人初のワールドチャンピオンになることを期待している」と発言。佐藤の将来性を高くかっているのが分かる。

「僕がF1で目標にしていることは、勝つことです」とキッパリ言い切った佐藤。「もちろん優勝が難しいことは十分承知しています。来年は、ひとつひとつ確実にステップを踏んで、一刻も早くいいリザルトが出せるようにしたい」と、落ち着いた口調で抱負を語った。

記者会見の最後、ジョーダン代表は、こう締めくくった。
「Please be patient」

つわもの揃いのF1で、佐藤はこれから多くのことを学ばなければならない。ミスもするだろうし、悩むこともあるだろう。しかし、この若い才能あるドライバーは、将来必ず大物になる。その日まで、暖かく見守ってくれないだろうか。
そういう意味がこめられた言葉である。
ジャン・アレジやミハエル・シューマッハーをはじめとする、才能ある若者を発掘、育ててきたエディ・ジョーダン。その“親心”を感じた一幕だった。

さとう たくま
1977年1月28日、東京都生まれ。もともと自転車レースで活躍していたが、1997年、ホンダが興した「ホンダレーシングドライバー育成プログラム」の一環、「鈴鹿レーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)」を首席で卒業すると同時に、四輪レースへ転向。SRS-Fで得たスカラシップをもとに、1998年、全日本F3選手権に参戦する。しかしシーズン半ばで渡英。「フォーミュラ・ボグゾールジュニア」など下位カテゴリーで修行を積み、2000年、故アイルトン・セナらを輩出した英国F3選手権に参戦開始。2年目の2001年、26戦12勝し、念願のF3タイトルを獲得した。
F3で連勝を飾る傍ら、F1「BARホンダ」のテストドライバーも務め、自らの夢、グランプリ参戦に備えていた。海外メディアに“ジャパニーズ・センセーション”と呼ばれる、期待の24歳である。

(webCG 有吉)

佐藤琢磨、ジョーダン・ホンダからF1デビューの画像



佐藤琢磨、ジョーダン・ホンダからF1デビューの画像

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。