新型「日産ステージア」発売

2001.10.17 自動車ニュース
新型「日産ステージア」発売

新型「日産ステージア」発売

日産自動車は、ステーションワゴン「ステージア」をフルモデルチェンジし、2001年10月16日に販売を開始した。




新型「日産ステージア」発売

■スカイライン・ワゴン

「初代ステージアは、“プレステージツーリングワゴン”のパイオニアでした」。16日に都内ホテルで行われた発表会の席上、カルロス・ゴーン社長は挨拶をこう始めた。
初代ステージアは、直6ユニットとFR/4WDを組み合わせたツーリングワゴンとして、1996年にデビューした。

その第二世代となる新型は、2001年6月に11代目へと進化した「スカイライン」のプラットフォーム「FMパッケージ」がベース。スカイライン同様、直6からV6ユニットへ移行したのに加え、全長を短縮しつつホイールベースを延長し、より広い室内を実現した。その内容は「スカイライン・ワゴン」といっていいだろう(ただし、ターボモデルで先行)。

特筆すべきは、ワゴンとSUVをクロスオーバーしたグレード「AR-X FOUR」が設定されたこと。4WD、高い車高、18インチオールシーズンタイヤなど、よりアウトドアテイストを出したこのグレードは、まるでボルボ「クロスカントリー」。というよりは、日産版「スバル・ランカスター」。

ターゲットは、30代前半の子供のいない夫婦、または子離れした夫婦。価格は、249.0万円から356.0万円。「装備充実を図りつつ、従来モデルより20-25万円安くした」(ゴーン社長)。目標月販台数は2500台だ。




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■シンプルなデザイン

「新型ステージアのデザインコンセプトを教えてください」と、日産のデザイン本部長、中村史郎氏に聞くwebCGワタナベ記者。「余計な線をなくし、シンプルに仕上げたプロポーションが特長です」と、中村氏は手慣れた口調で説明してくれた。確かに、ボディにはグラフィカルなラインが排され、ヌメっとした印象。またリアの造詣もすっきりしている。

ボディサイズは、全長×全幅×全高=4765×1760×1510mm(AR-X FOURは4800×1790×1550mm)、ホイールベースはスカイラインと同じ、2850mm。従来モデルと較べ、全長は35mm短縮され、全幅で5mm、全高で20mm拡大した。
ホイールベースを130mm延長しつつ、前後オーバーハングを短く設定(前で-120mm、後-45mm)。キャビンスペース拡大に寄与した。

室内は、後席の膝から前席までの「ニールーム」が90mm大きくなったのをはじめ、前席間のショルダールームは60mm、後席のそれは40mm拡大した。

ゴルフセット4人分が入るという荷室は、後席を畳まない状態で従来比プラス25リッターの500リッター、後席を畳んだ状態でプラス75リッターの840リッターとした。ガソリンタンクを後席下に配置したのに加え、室内への張り出しを抑えたというリアサスペンションを採用した結果のサイズアップという。また、床下にある57リッターの収納スペースには、ボタンを押すだけで自動的に蓋が開く「オープナー機構」が、さらに6:4分割可到式リアシートには、リモコン操作でシートバックを倒せる機構が備わる。

リアハッチのガラスは、電磁式オープンスイッチで開け閉めできる「ガラスハッチ」。狭い場所での荷物の出し入れを容易にしたという。




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■ターボを含めた3種のV6

パワーユニットは、3種類のV6を用意。スカイラインにラインナップされる2つの直噴エンジン、2.5リッター「VQ25DD NEO Di」(215ps/6400rpm、27.5kgm/4400rpm)と3リッター「VQ30DD NEO Di」(260ps/6400rpm、33.0kgm/4800rpm)に加え、ニューステージアには2.5リッターターボ「VQ25DET NEO」が設定された。高流量高効率を謳うターボチャージャーと大型インタークーラーを装着、280ps/6400rpm、41.5kgm/3200rpmを発生する。

組み合わされるトランスミッションは、電子制御4段ATと同5段AT。いずれも、シフターを上下することでマニュアル操作できる「マニュアルモード」が備わる。4ATは2.5リッター+2WD、5ATは、2WDの2.5リッターNA、同ターボと3リッターモデルに設定される。

駆動方式は、後輪駆動と、2001年9月、スカイラインに追加設定されたものと同じ4WDシステム「スノーシンクロモード付きアテーサE-TS」。前後輪の駆動配分を電子制御するこのシステムは、通常走行時の前:後=0:100から、雪道など滑りやすい路面では最大50:50までトルク配分を変化させる。さらに、トルク配分をほぼ50:50に固定、発進後は、50:50から20:80の間で、駆動を無段階連続制御する「シンクロモード」に、「スノーモード」が加わった。スノーモードとは、タイヤの滑り具合によってエンジン出力を自動調整、氷雪路での発進性と走行性能を高めたものという。

サスペンションは、スカイラインと同じ4輪マルチリンク式サスペンション。徴振動を抑える「リップルコントロールショックアブソーバー」を前後に装着するのもしかり。ただしリアサスペンションはワゴン用に改良が施されたものとなる。スプリングとショックアブソーバーを分離させ、ショックアブソーバーの取り付け位置を従来モデルと比べ270mm低減。荷室拡大に寄与した。

さらに、「高速走行時におきるリフト(揚力)をなくした“ゼロリフト”」「前52:後48の最適な重量配分」「接地面積の広い直径680mmの大径タイヤ(215/55R17と205/65R16)採用」など、スカイラインのカタログに乗る要素はほとんど受け継がれる。


日産自動車社長カルロス・ゴーン氏。取り囲む人々に、新ステージアについて熱心に語った。

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■悪路も走れる「AR-X FOUR」

新型ステージアの注目グレードが「AR-X FOUR」だ。専用のフロントバンパー、オーバーフェンダー、シルプロテクター、そして大径18インチタイヤが、タフさを演出。さらに、ブラック/タンの2トーンカラーの内装、本革シートなどを採用し、高級感も出した。

最低地上高は、4WDのベーシックモデルと較べ40m高い、180mmに設定。225/55R18のオールシーズンタイヤ、前述のヨンク「スノーシンクロモード付きアテーサE-TS」、ビスカスカプリング式LSDなど搭載し、高い走破性を狙った。また、ステアリング操舵角と車速から理想的な車両特性を割り出し、後輪の操舵角を制御する「電動SUPER HICAS」を採用。高速走行時での安定性の向上を図った。「技術の日産」、いまだ健在なり!

■3タイプのグレード

グレードは、上級な「RX」、走りの「RS」、そしてクロカンライクな「AR-X FOUR」の3タイプ。トリムレベルも含めれば、全10グレードをラインナップする。

価格は、2.5リッターNAモデルが、249.0万円(2WD)から277.0万円(4WD)、2.5リッターターボは、316.0万円から356.0万円、3リッターは、320.0万円となる。

(文=webCG 有吉/写真と動画=難波ケンジ)

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