GMとスズキの共同開発車「シボレー・クルーズ」発売

2001.10.23 自動車ニュース

GMとスズキの共同開発車「シボレー・クルーズ」発売

日本ゼネラルモーターズ(GM)とスズキは、米GMとスズキが共同開発した新型の5ドアコンパクトカー、「シボレー・クルーズ」を、両社の販売チャネルを通して2001年11月1日に発売する。




■対アジア市場向け、GM世界戦略車

「シボレー・クルーズ」は、1981年以来 戦略的提携を結んでいるGMとスズキが、初めて共同で開発したモデル(OEM版を除く)。日本市場を含めたアジアパシフィック地域における、GMの世界戦略車 第1号だ。

コンパクトカー開発に定評のあるスズキが、「スイフト」ベースのプラットフォーム、エンジンを手がけ、デザインや足回りのセッティングはGMが担当した。
フロントグリルに輝く「ボウタイ(蝶ネクタイ)」が、シボレーブランドであることの証。1.3リッターと1.5リッター、2種類のエンジンと4段ATを搭載、2WDかパートタイム4WDを用意する。

シボレー初の小型車発売にあたり、日本GM代表取締役社長の佐藤満氏は、「日本において偏重なシボレーブランドを改め、アジアパシフィック地域へ焦点をあてた商品を投入することにした」と述べた。これまで大型車が中心だったシボレーラインナップをコンパクトカーにまで拡げ、日本、ひいてはアジアにおけるシボレーブランドの浸透、販売の拡大を狙う、というわけだ。

生産は、静岡県にあるスズキの湖西工場で行われる。1.3リッターモデルはスズキ「アリーナ」店を通じて、また1.5リッター版は「GMオートワールド」ネットワークを通して販売される。




■シボレーらしさはカオにあり

GMのオーストラリアデザインスタジオが手がけたデザインのコンセプトは、「スポーティ&タフネス」。躍動感や力強さをあらわしたという。フロントグリルの「ボウタイ」マークに加え、丸型4灯リアランプ付き大型リアバンパー、上下二分割ヘッドランプなど、「シボレー伝統」の意匠を採用した。

ボディサイズは、全長×全幅×全高=3625×1610×1560(4WDは1610)mm、ホイールベースは2360mm。ベースとなった「スイフト」(3615×1600×1540mm)とほぼ同じ大きさだ。
ロングホイールベース、ワイドトレッドによる、広い室内空間はジマンのひとつ。後席のヒップポイントを後方へ設置して、ゆとりあるレッグルームを実現したという。シートは幅とバックレストの高さに余裕を持たせた専用シートで、長時間のドライブにおける疲労を軽減するという。

パワーユニットは、1.3リッター直4DOHC16バルブVVT(88ps、12.0kgm)と、1.5リッター直4DOHC16バルブVVT(110ps、14.6kgm)で、いずれもオールアルミ製。1.3リッターエンジンは「スイフト」などに、1.5リッターエンジンは「エリオ」などに搭載されているものと同じで、パワー、トルクとも変わらないが、タイミングチェーンの変更やヘッドカバーの共鳴を抑えるなどし、静粛性を高めたという。

組み合わされるトランスミッションは4ATのみ。駆動方式はFWDと、電子制御カプリング「EMCD(Electro Magnetic Control Device)」を備えた新開発パートタイム4WDを採用した。このシステムは、ABS、エンジンからの信号をもとに、EMCDで前後駆動力を制御するという仕組み。走行状態に合わせて3つのモードを選択することができる。すなわち、発進、加速時や雪道などで、前後の駆動力をEMCDが最適に保つ「オートモード」、乾いた路面などを経済的に走る前輪駆動の「FFモード」、そしてぬかるみや砂地などを抜ける後輪駆動の「ハードモード」だ。

サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット、リアI.T.L(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)と、これもスイフトと同じ。ただしクルーズに合わせて、GMが専用チューニングを施したという。




■販路を分けたワケ

グレードは、スズキ「アリーナ」で販売される1.3リッターモデル、「GMオートワールド」で販売される1.5リッターとも、ベーシックモデルと、フロントフォグランプや革巻きステアリングホイール、ルーフレールなどを与えた上級グレードの2種類となる。

価格は、1.3リッターモデルが、124.8万円(2WD)から149.8万円(4WD)、1.5リッターモデルは、149.8万円(2WD)から180.3万円(4WD)まで。年間販売台数は、スズキが1万5000台、GMオートワールドは5000台を目標にする。

ちなみに、排気量によって販売チャネルを分けた理由については、「シボレーの客層と、スズキの客層が異なるため」だという。

(webCG 大澤)

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