佐藤琢磨、マカオで勝利!

2001.11.19 自動車ニュース

佐藤琢磨、マカオで勝利!

第48回マカオF3レース決勝が、2001年11月18日、マカオの市街地を利用したギア・サーキット(6.120km)で行われた。世界の強豪F3ドライバーが集結するビッグレースを制したのは、来季ジョーダンでF1デビューする佐藤琢磨。第1レグ、第2レグともトップでチェッカードフラッグを受ける圧倒的な強さを見せ、自身F3最後のレースを締めくくった。

■アンタッチャブル

マカオF3レースは15周ずつの2ヒート制で行われる。第1レグと呼ばれる最初のレースの結果が、第2レグのスタート順に反映される仕組みで、第2レグを制したものがレースウィナーとなる。
ギア・サーキットは、マウンテンセクションと高速セクションを組み合わせた“難攻不落”のコースとして有名。血気盛んな若手F3ドライバーが集うため、例年レースが荒れることでも知られている。今年も例外ではなかった。

第1レグの1周目、1コーナー「リスボア」コーナーと続く「サンフランシスコ」コーナーでアクシデント発生、赤旗中断となった。このアクシデントにより、山本左近らが戦線離脱、駆動系に問題を抱えていた金石年弘もここでレースを断念した。
再スタート、2番手グリッドの佐藤は、ポールポジションのビヨルン・ビルドハイムをリスボアコーナーでパス。以降、得意のハイペースで後続を引き離しにかかり、第1レグを制した。
第1レグでは、4周目の最終コーナーでジョナサン・コシェと、直後を走っていた福田良がクラッシュし、セーフティーカーが導入された。両者とも大事には至らなかったが、日本人有力ドライバーのリタイアが目立った。

第2レグ、ポールポジションの佐藤は、好スタートを決めた。4番手グリッドのブノア・トレルイエが1周目に2位までステップアップ。佐藤にチャージをかけたが、2001年英国F3チャンピオンをとめることはできず、佐藤は日本人初のマカオウィナーとなった。

以下、2位にはマカオ初参戦ながら好レースをみせたトレルイエ、3位ビルドハイム、4位に松浦孝亮、5位井出有治という結果だった。

■セナと同じ道

佐藤は今年、英国F3選手権で26戦12勝しタイトルを獲得。世界のF3ドライバーが世界一を争う「2001年国際マールボロ・マスターズ」で優勝を飾り、そして今回、伝統のマカオでも栄冠を手中にした。英国F3、マカオを制し、F1へ旅立つのは、故アイルトン・セナと同じだ。

「嬉しいという以外に言葉が見つかりません」とは、レース後の佐藤のコメント。「このレースに出る必要は必ずしもありませんでしたが、エディ・ジョーダン(F1ジョーダンGP代表)が親切にもマカオへの出場を認めてくれたおかげです。長年の夢だったマカGPで優勝することができました」と、来年ボスとなるジョーダンへの感謝をあらわした。
さらに、昨年から英国F3をともに戦ったカーリンモータースポーツチームへも賛辞を送った。「カーリンモータースポーツのひとりひとりは今年、本当に素晴らしい仕事をしてくれました。この勝利は僕だけのものでなくスタッフ全員のものだと思います」と、チームの労をねぎらった。

佐藤は今後、トレーニングとテストに励み、来年3月3日のF1開幕戦オーストラリアGPにそなえる。
「来年、F1で戦えることを心の底から楽しみにしています。この素晴らしいチャンスを生かし、全力を投じて戦っていくつもりです」。

日本人として初の、という枕詞はもう必要ない、世界を代表するドライバーの来年が楽しみだ。

(webCG 有吉)

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