トヨタの新型F1マシン、発表される

2001.12.18 自動車ニュース
トヨタの新型F1マシン、発表される

トヨタの新型F1マシン、発表される

2001年12月17日、東京全日空ホテルで、2002年シーズンからF1に参戦するトヨタのニューマシン「TS102」の発表会が行われた。といっても実際の発表会は、ドイツはケルンにあるTMG(トヨタモータースポーツ有限会社)で午前11時から開かれ、その模様は衛星中継で8時間の時差がある東京に伝えられた。来季へ向けた新型マシンを発表するのは、トヨタがはじめてだ。


写真最上:2002年シーズンへ向けた新型F1マシンを発表するのは、トヨタがはじめて。ニューマシン「TS102」は、今年各サーキットをまわったテストマシン「TS101」とはまったく異なるものという。「コンサバティブにつくった」とは、チーフデザイナー、グスタフ・ブルナーのコメント。
写真2番目:ドライバーは、35歳のフィンランド人、ミカ・サロ(右)と、まもなく32歳になるイギリス人、アラン・マクニッシュ。20代の若手が活躍する最近のGPシーンにはめずらしい高齢(!?)ペアだ。

トヨタの新型F1マシン、発表される

「TF102」は、今年1年間かけて世界中の11のサーキットを走り込んだテストマシン「TF101」の後継モデル。そのカラーリングは、これまでどおり赤と白、トヨタのコーポレートカラーに、メインスポンサー「Panasonic」のロゴをサイドとリアウィングに配したもの。今回発表されたスポンサー「AOLタイムワーナー社」と「ウエラ社」(化粧品)のロゴが加えられている点が新しい。
エンジンは、自社製の3リッターV10「RVX-02」で、やはりトヨタ製の6段セミオートマチックトランスミッションと組み合わされる。タイヤは、2001年「BMWウィリアムズF1」チームとともに4勝をあげたミシュランだ。

東京側の全日空ホテルには大勢の報道陣が詰め掛けていたが、スクリーン越しのケルンのTMGにも多数のプレス関係者がニューマシン発表を見守っていた。東京では、トヨタ自動車を代表して斉藤明彦副社長がスピーチ。ケルンでは、冨田務 TMG会長を皮切りに、オベ・アンダーソン社長、チーフデザイナーのグスタフ・ブルナーをはじめ、ミカ・サロとアラン・マクニッシュの両ドライバー、各エンジニアなどがスピーチを重ねた。アンダーソンの隣席には、“F1界のドン”バーニー・エクレストン FIA副会長がデンと構えていたのが印象的だった。


「F1を牛耳る男」、バーニー・エクレストン(右)も、ケルンの発表会場に姿をあらわした。中央は、チーフデザイナーのブルナー。

トヨタの新型F1マシン、発表される

発表の中身には、特に新しいものはなく、「2ヶ月半後のシーズン開幕戦オーストラリアGPに向けて、順調にプロジェクトが進行中」であることをアピールするのが主だった。注目のテストドライバーについては、「検討段階」であり、交渉成立次第、発表の予定であるという。うわさの2001年仏F3チャンピオン、福田良の名前は出ることがなかった。

新味といえば、しきりに「トヨタF1は“F1の国際連合”」というフレーズを関係者が口にしていたことだろうか。ドイツ・ケルンに本拠地を置いていることを「トヨタF1は外国人主導だ」と揶揄する声に応えたのかもしれないが、ホンダF1もイギリスに前線基地を設け、日本からエンジニアが出向いているのだから、そもそも「F1サーカス」自体が国連のようなのかもしれない。五十歩百歩といったところだ。

2002年3月3日、メルボルンで行われる開幕戦オーストラリアGPが今から待ち遠しい。

(文=金子浩久/写真および動画=難波ケンジ)

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