F1第4戦サンマリノGP結果

2002.04.15 自動車ニュース

F1第4戦サンマリノGP、フェラーリ1-2

F1世界選手権第4戦サンマリノGP決勝が、2002年4月14日、イタリアのエンツォ・エ・ディノ・フェラーリ・サーキット(4.933km)を62周して行われた。優勝は、フェラーリを駆るミハエル・シューマッハー。今季3勝目、通算56勝目をあげた。2位にはチームメイトのルーベンス・バリケロが入り、フェラーリは地元で1-2フィニッシュを飾った。3位はミハエルの弟、ラルフ・シューマッハー(ウィリアムズBMW)。トヨタの2台、そして佐藤琢磨のジョーダン・ホンダは、リタイアに終わった。

■ヨーロッパ開幕戦

オーストラリア、マレーシア、ブラジルと遠征に出かけていた“F1サーカス”が、本場ヨーロッパに戻ってきた。サンマリノGPは、第15戦イタリアGPまで11レース続く“ヨーロッパ・ラウンド”の開幕戦(途中第8戦カナダGPを挟む)。各チーム、マシンやエンジンを改良し、気持ち新たに迎えるGPだ。
「一国一開催」の原則にのっとり、小国サンマリノ共和国の名を冠してイタリアはイモラで行われる同GP。フェラーリの工場があるマラネロに程近く、「ティフォシ」と呼ばれる熱狂的なフェラーリファンがおしかけることで有名だ。

紅に染まったスタンドを前に、土曜日の予選でポールポジションを獲得したのは、ミハエル・シューマッハー。しかし、早々から最速タイムをたたき出すような、いつもの調子ではなかった。予選終了まで残り2分、それまで1位だったバリケロのタイムを0.064秒上回る、1分21秒091で、辛くも獲得したポールだった。

予選結果は、1列目がフェラーリの2台(1位シューマッハー/2位バリケロ)、2列目にウィリアムズBMWのペア(3位ラルフ・シューマッハー/4位ファン・パブロ・モントーヤ)、3列目マクラーレン・メルセデス(5位キミ・ライコネン/6位デイヴィッド・クルタード)と、3強がキレイにグリッドを分けあった。

■空は泣くのか?

金曜、土曜と雨降ることが多かった今回。日曜のレース中も雨が予想された。

スタートは、雲行きが怪しかったものの、ドライで切られた。ポールのミハエルが好スタートでトップを守り、3番グリッドのラルフが2位で続いた。以下トップ10は、3位バリケロ、4位モントーヤ、5位ライコネン、6位クルタード、7、8位にヤルノ・トゥルーリとジェンソン・バトンのルノー勢、9、10位にニック・ハイドフェルドとフィリッペ・マッサのザウバー・ペトロナス勢。予選同様、各チームが塊となってレース序盤は進んだ。

過去2戦、スタート直後に接触事故を起こしたミハエルとモントーヤだったが、スタート位置が24mも離れていた今回は何も起こさなかった。
否、起こせなかった、というべきだろう。フェラーリの今季型マシン「F2002」は、ウィリアムズBMW「FW24」に対し、明らかなアドバンテージをもっていた。ミハエルはファステストラップを連発し、2位ラルフとの差をどんどん広げていく。ラルフに先行を許した3位バリケロも、抜けさえすればミハエルを追撃しえたであろう。

31周目、ミハエルが最初のピットイン、トップのままコースへと戻った。その2周後、バリケロがタイヤ交換、給油を行いピットアウトすると、ラルフの前で復帰することができた。レース中盤に完成した「フェラーリ1-2体制」は、その後他からの脅威に怯えることなく、地元で錦を飾った。
同地でのフェラーリ1-2フィニッシュは、実に20年ぶりのこと。ティフォシたちが狂喜乱舞したことは言うまでもない。
ちなみに前回の1-2は、1982年、ディディエ・ピローニとジル・ヴィルヌーヴ(ジャック・ヴィルヌーヴの父)が記録したもの。ヴィルヌーヴを勝たせろというチームオーダーをピローニが無視、両ドライバーの間に軋轢が生まれたイワクつきのレースだ。翌ベルギーGPの予選で、ヴィルヌーヴは事故死をとげている。

■紅い衝撃

結局、約1時間半のレース中、雨がコースを濡らすことはなかった。もし降っていたならば、フェラーリ完全勝利はなかったかもしれない・・・と悔し紛れのヒトコトを言いたくなるくらい、“紅い軍団”は他を圧倒していた。イヤ、雨に強いシューマッハー+ブリヂストンが、やはり勝っていたかもしれないが・・・。3位でフィニッシュしたラルフの顔に笑顔はなかった。

以下、4位モントーヤ、5位バトン、6位クルタードがポイント獲得。最新型エンジンを持ち込んだホンダ勢は、ジャック・ヴィルヌーヴ(写真)が7位だった。
14番手スタートの佐藤琢磨は、5周を過ぎたあたりでギアが1速にスタックしてしまい失速。ピットでコンピューターをリセットしたが直らず、リタイアした。
トヨタの2台、アラン・マクニッシュはスタート直後に、ミカ・サロは26周目にメカニカルトラブルで戦列を去った。

ドライバーズチャンピオンシップは、ミハエルが34点でトップのまま。2位ラルフが20点、3位モントーヤが17点で追っている。8点を獲得しているバトンが4位、リタイアが続いていたバリケロが6点で5位につける。
コンストラクターズでは、フェラーリが40点で、ウィリアムズBMWから首位を奪取。両者の差は3点だ。3位は9点獲得のマクラーレン・メルセデス。2強から大きく離されているばかりか、わずか1点差で4位ルノーに迫られている。

次戦は、4月28日、スペインGPだ。

(文=webCG 有吉/写真=本田技研工業)

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