VWの「1リッターカー」公表

2002.04.24 自動車ニュース
 

VWの「1リッターカー」公表

2002年4月14日、独フォルクスワーゲン(VW)AGは第42回株主総会において、現在開発中の、1リッターの燃料で100kmを走る「1リッターカー」を公表した。



 

■100kmを0.89リッターで走破

ウォルフスブルグのVW本社工場からハンブルグの株主総会会場まで、約230kmの一般道を走ったのは、なんとVW取締役会会長のドクター・フェルディナント・ピエヒ氏。平均時速75km/h、最高速度120km/h、所要時間約3時間をかけ、使用した燃料は、たったの2.1リッター。つまり、100kmあたり0.89リッターしか費やさなかったことになる。1リッターで100km走行することを目標に開発されたが、今回はそれを上回る燃費を記録したというわけだ。



 

この「1リッターカー」は、低燃費を実現するため、様々な工夫が施された。ガルウィング式のドアを開け前後(タンデム)に2人乗り込むこのプロトタイプのボディサイズは、全長×全幅×全高=3646×1248×1110mm。カーボン、マグネシウム、強化プラスチックなどの素材を多用し、車両重量わずか290kg(!)を実現した。空気抵抗を低減するため、ボディ前後が絞り込まれた葉巻型の独特なスタイリングを持ち、セダンボディで通常0.3前後という空気抵抗値は、0.159に抑えられた。

エンジンは、0.3リッター単気筒DOHCディーゼル(8.5ps/4000rpm、1.9kgm/2000rpm)をミドにマウント。6段セミオートマチックギアボックスと組み合わせる。



 

徹底的に軽量化された1リッターカーだが、安全性も考慮される。レーシングカーに用いるスペースフレームを持つこの車両には、GTレーシングカーと同様の横転、衝突基準を適用した。さらにABSやEPS、運転席エアバッグなど安全装備も充実。また80リッターのラゲッジスペースも備えるというから驚きだ。ガルウィングによる後方視界の悪さを補うため、リアビューカメラも装備する。

VWは、2座のタンデム・シートをもつ「1リッターカー」が、若者のためのローコストなクルマとして、また高性能で優れた“スーパースポーツ”として需要の裾野を広げる、と主張する。

(webCG オオサワ)

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