トヨタ、燃料電池ハイブリッド車を今年度中に発売

2002.07.02 自動車ニュース
 

トヨタ、燃料電池ハイブリッド車を今年度中に発売

トヨタ自動車は、開発を進めている燃料電池ハイブリッド車を、2002年度中に日本と米国で販売すると、2002年7月1日に発表した。本来の計画のほぼ1年前倒しで市場投入を図る。
販売先は政府関係、研究機関、エネルギー関連企業などに限定、加えて地域も水素供給体制、点検整備体制など必要なインフラストラクチャーが整っている場所に限られる。


テスト車両「FCHV-4」(写真上)は、SUV「クルーガーV」がベース。高圧水素タンクに貯蔵された純水素を燃料に、トヨタ独自の燃料電池スタック(写真下)で最大90kWの電力を発生させる。
パワーユニットは、永久磁石式同期型モーター。最大出力109ps、最大トルク26.5kgmをもたらす。最高速度150km/h以上、航続距離は250km以上という。
ブレーキング時にはモーターを発電器として使用、制動エネルギーを電気に変換して2次電池に収納する、いわゆる「回生ブレーキ」だ。
 

燃料電池ハイブリッド車とは、動力源に、小型発電装置の燃料電池と、従来型の電気自動車と同じ、蓄電用の2次電池を備えた車両のこと。水素と酸素を化学反応させ電力を発生させる燃料電池は、ガソリンに代わる次世代のクリーンなエネルギー源として注目を集めている。

1992年から燃料電池の開発に取り組んできたというトヨタは、テスト車両「FCHV-4(Fuel Cell Hybrid Vehicle-4)」を使い、2001年6月から日本で、同年7月から米国で一般公道とテストコースを使った試験走行を続け、これまで約11万kmを走ってきた。
世界に先駆けて発売する燃料電池ハイブリッド車は、「FCHV-4」の信頼性や航続距離をさらに高めた上で市販される。
販売台数は、日米合わせ向こう1年間で20台程度の予定。コスト高や、氷点下の低温適応性など機能面で課題を残しており、販売先、台数は限定される。リース販売となるが、その料金や条件などは未定。

今回の市場投入は、本格的な燃料電池時代を前にした「テストマーケティング」(プレスリリース)と位置付けられる。将来の燃料電池車普及に向けた規格・基準づくり、インフラストラクチャーの整備、そして水素燃料を社会的に認知させることなど、社会基盤の確立が主な狙いで、一般への普及は2010年以降になるとトヨタは予測する。

(webCG 有吉)

トヨタ自動車「FCHV-4」:
http://www.toyota.co.jp/company/eco/hybrid/14_15.html

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