F1第13戦ハンガリーGP結果

2002.08.19 自動車ニュース

F1ハンガリーGP、バリケロ優勝

F1世界選手権第13戦ハンガリーGP決勝が、2002年8月18日、ハンガリーの首都ブタペストに近いハンガロリンク・サーキット(3.975km)を77周して行われた。優勝は、フェラーリのルーベンス・バリケロ。第9戦ヨーロッパGPに次ぐ今シーズン2勝目、通算3勝目をポールトゥウィンで飾った。
2位はミハエル・シューマッハーで、フェラーリは今シーズン5度目の1-2フィニッシュ。結果、フェラーリは、4年連続、12回目のコンストラクターズ・タイトルを獲得した。3位はラルフ・シューマッハー(ウィリアムズBMW)、キミ・ライコネンとデイヴィッド・クルタードのマクラーレン・メルセデスが4位、5位でゴール。6位にはジョーダン・ホンダのジャンカルロ・フィジケラが入り、最後の1点を勝ち取った。


写真上:抜きにくいハンガロリンクで最も重要な一瞬がスタート。ミハエル・シューマッハーの後ろ、黄色いジョーダン・ホンダのジャンカルロ・フィジケラは、5番グリッドから4位にジャンプアップした。
写真下:14番グリッドから10位ゴール。佐藤琢磨(右)の来シーズンが気になるところだ。

■フェラーリの関心ごと

4戦を残し、4年連続のコンストラクターズ・タイトルを決めたフェラーリ。その圧倒的な速さ、強さを改めて感じた1戦だった。
ポールポジションのバリケロは、スタートから終始トップを守り続け、77周、1時間41分のレースを制した。また2番グリッド、つまりラインから外れた汚れた路面側からスタートしたシューマッハ−は、常時バリケロを視界に収めながらの走行。終盤ペースを落としたかと思えば、残り5周でファステストラップ、1分16秒207を記録。「オレはバリケロより速いんだ(けど抜かないよ)」と言わんばかりの素振りを見せた。
他車より1周につき1秒以上速かったフェラーリ。戦うというよりも、いかに集中力を失わないかが、彼ら最大の関心ごとだったのだろう。

■作戦勝ちのマクラーレン

4km弱のコースに14ものコーナーが連続するハンガロリンクでは、追い抜きは事実上不可能といってよく、モナコGP同様に予選順位が重要視される。

フェラーリ(1位バリケロ/2位シューマッハー)、ウィリアムズBMW(3位ラルフ・シューマッハー/4位ファン・パブロ・モントーヤ)と、2強に次ぐ5番グリッドを獲得したのが、ジョーダン・ホンダのジャンカルロ・フィジケラ。路面のきれいなグリッド側だったことが効を奏し、スタートでモントーヤを抜き4位にジャンプアップした。

オーバーテイクしづらいコースで抜くには、ピット作戦しか方法がないといっていい。これに長けていたのがマクラーレンの2台だった。ライコネンとクルタードは、2回のピットインのタイミングを引き伸ばす作戦に出た。他車がタイヤ交換、給油している間、燃料が軽い状態で速いラップを続けた結果、フィジケラを6位に退け、ライコネン4位、クルタード5位というポジションを得たのだった。

このレースで精彩を欠いていたのがモントーヤ。スタートで大幅に順位を落とし、ライコネンとの7位争いにコースアウトして敗れ、マシンにダメージを追いながらも周回を続け、11位完走で終わった。
チームメイトのラルフは孤独な3位ゴール。レース後「つまらなかった」と告白した。

ポイント圏外の順位は、7位フェリッペ・マッサ(ザウバー・ペトロナス)、8位ヤルノ・トゥルーリ(ルノー)、9位ニック・ハイドフェルド(ザウバー・ペトロナス)、10位佐藤琢磨(ジョーダン・ホンダ)、11位モントーヤ、12位オリヴィエ・パニス(BARホンダ)、13位ペドロ・デ・ラ・ロサ(ジャガー・コスワース)、14位アラン・マクニッシュ(トヨタ)、15位ミカ・サロ(トヨタ)、16位マーク・ウェーバー(ミナルディ・アジアテック)。
アロウズが出場しなかったため、出走は20台。うち16台が完走した。

不振のアレックス・ユーンに代わり、ミナルディ・アジアテックからF1デビューを果たしたアンソニー・デイヴィッドソンは、58周目にスピンアウトし、リタイアした。2001年、英国F3選手権で佐藤琢磨のチームメイトだったデイヴィッドソンは、次戦ベルギーGPにも出場する予定。

■ホンダを失うジョーダン、来シーズンの佐藤は・・・

14番グリッドからスタートした佐藤琢磨は10位完走。チームメイトのフィジケラが6位入賞しているのと比べると、やはりもう一歩、といった気持ちになる。

レース後の佐藤のコメント。「結果的にポイントは獲得できませんでしたが、僕にとってはいいレースでした。なにしろ14番手からのスタートですし、上位陣のリタイアもほとんどなかったので、入賞するのは容易ではありません。にもかかわらずトップ10でフィニッシュしたのですから、自分たちにとっては手応えのあるレースだったと思います」。

本人も認めているように、課題は予選順位にある。フェラーリ、ウィリアムズ、マクラーレンが“3強体制”を築いている今、上位入賞が困難なのは中堅チーム共通の悩み。待望の初ポイント獲得は、まず予選で上位につくことが第1条件といえよう。

8月18日、ホンダは、2003年シーズンはジョーダンにエンジン供給を行わず、BARに一本化すると発表した。ジョーダンの新パートナーはフォード。佐藤とジョーダンは、2003年まで契約を結んでいるが、来シーズンのシートは、まだ正式発表されていない。

■2位争い

ドライバーズ、コンストラクターズ両タイトルが決まり、ランキング2位争いに注目が集まる。
今回10点を獲得したバリケロが総ポイント45点とし2位。モントーヤとラルフが5点差の3位で追いかけている。
157点のフェラーリに次ぐ2位が、80点のウィリアムズBMW。3位マクラーレン・メルセデスとの差は、26点ある。

次戦決勝は9月1日、名うてのドライバーズ・サーキット、スパ・フランコルシャンで行われるベルギーGPだ。

(文=webCG 有吉/写真=本田技研工業)

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