【スペック】全長×全幅×全高=4435×1695×1440mm/ホイールベース=2620mm/車重=1100kg/駆動方式=FF/1.5リッター直4SOHC16バルブ(105ps/5800rpm、14.2kgm/4200rpm)/車両本体価格=151.8万円(テスト車=158.8万円)

ホンダ・シビックフェリオiE(CVT)【ブリーフテスト】

ホンダ・シビックフェリオiE(CVT) 2000.10.17 試乗記 ……158.8万円 総合評価……★★★

淡々と乗る

保革連合政権的7代目「コアビタシオン」シビックの保守派担当4ドアセダン。前後席ウォークスルー可能な「フルフラットフロア」に、敢えてコンソールとシフターを配して、「普通」を装う。
ホンダの燃費向上技術をありったけつぎ込んだ感のある1.5リッターユニットは、しかし低燃費版を感じさせない力強さ。のけぞる出足。「ホンダマルチマチックS」ことCVTを介した加速も、グッと自然に。
車内は、絶対的には静か。しかし、ヒーンというCVTの高周波のノイズが、すいた夜道には耳につく。シフターを「D」から「S」に移すと、タコメーターの針が跳ね上がって、エンジンは俄然生気を取り戻す。が、頼りなげな足まわりが、運転手にダメを出す。先代の北米製クーペのときは、スッゴク興奮したんだけどね。
「iE」は、淡々と乗ると、いいクルマ。

【概要】 どんなクルマ?

(シリーズ概要)
2000年9月に登場した7代目シビック。ミニバン風に変身した5ドアハッチと、保守的な4ドアセダン「フェリオ」がまずデビュー。MM思想(マン・マキシマム、メカ・ミニマム)を継承したという「スマートコンパクト」が開発テーマ。
1.5リッターVTEC「リーンバーン」ユニット(105ps)をメインに据え、1.5VTEC(115ps)、1.5SOHC(105ps)、1.7VTEC(130ps)と、4種類のエンジンをラインナップ。トランスミッションは、5ドアに4ATかCVT、フェリオにはさらに5MTが用意される。FFのほか、4WDもある。
(グレード概要)
iEは、スポーティな「RS」(1.7VTEC)、廉価版の「B」(1.5SOHC)に挟まれたボリュームゾーン。パワーウィンドウ、キーレスエントリー、リモコンドアミラー、オートエアコンなど、快適装備をひととおり備える。ドアミラー、ドアハンドルをボディ同色として、「B」との差別化を図る。

【車内&荷室空間】 乗ってみると?

(インパネ+装備)……★★★
ボタン/ダイヤル類をインパネ上部に集め、ステアリングホイールから離す手の動線が短くなるよう配慮された。メーター類も、文字がクッキリと大きく、見やすい。「実用」以外の要素を排したデザイン。
(前席)……★★
スクエアなボディ形状のおかげで、室内は広い。ドライビングポジション調整幅の広さは実用車の鑑。座面角度をダイヤルで調整することも可能だ。ただし、シートそのものが問題。平板で腰がない座り心地はいかがなものか。
(後席)……★★
後付け(?)トンネルコンソールは、前席後端付近で終わっているので、後席足元は、左右にスッキリ。膝前も広い。ただ、頭上空間を稼ぐためか、座面位置が低く、またヘッドレストが座面一体型の小さなもので、頭を支える役を果たさない。リアシートに座っていると、なんとも落ち着かない。
(荷室)……★★★★
床面最大幅150cm、奥行き100cm、高さ50cmと、なかなか立派な荷室容量。リアサスペンションは、ダブルウィッシュボーンながら、非常にコンパクトなつくり。アッパーアームをリンク(鋼管)にして、ダンパー&スプリングの後ろに通すことで、後席の位置を下げて室内空間を拡大。また、床上ラゲッジスペースへの浸食も少ない。トランクスルー機構を備える。

【ドライブフィール】 運転すると?

(エンジン+トランスミッション)……★★★★
燃料と空気の混合比を細かくチェック、中低速時には、2本ある吸気バルブの片方を休止、燃焼室内にスワール(渦)を生成して、希薄燃焼を実現。といったことを、まるで感じさせない力強いエンジン。CVTのギア比の変化にも過不足感がない。つまり、ドライバーの予想に近い加減速をしてくれる。欠点は、停まる直前に空走状態になること。ドキッとする。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★
可もなく不可もない乗り心地。リアのスタビライザーが省かれたせいか、路面状態が悪いと、左右にユラユラする感がある。「パワーロスが少ない」と謳われる電動パワステは、タイヤが遠く感じられる不思議な感覚。慣れが必要。コーナリング時のロールは大。まったく「その気」にさせないハンドリングが、クルマの性格によく合っている。

(写真=五條伴好)

【テストデータ】

報告者: web CG 青木禎之
テスト日: 2000年10月11日
テスト車の形態: 広報車
テスト車の年式: 2000年型
テスト車の走行距離: 548.1km
タイヤ: (前)185/70R14 88S(後)同じ(いずれもブリヂストン B381)
オプション装備: アルミホイール+MDチューナー(=7.0万円)
テスト形態: ロードインプレッション
走行状態:市街地(4):高速道路(6)
テスト距離: 141.7km
使用燃料: 8.0リッター
参考燃費: 17.7km/リッター

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

シビックの他の画像を見るためには、写真一覧をご覧ください。

関連記事
  • ホンダS660 MUGEN RA(MR/6MT)【試乗記】 2016.11.18 試乗記 ホンダのミドシップ・マイクロスポーツカー「S660」をベースに、無限が独自の改良を施したコンプリートカー「S660 MUGEN RA」。モータースポーツ直系のノウハウが注ぎ込まれた、660台限定のチューンドカーの走りを報告する。
  • トヨタC-HRプロトタイプ【試乗記】 2016.11.14 試乗記 成長著しいコンパクトSUV市場に、トヨタが満を持して送り出すニューモデル「C-HR」。そのプロトタイプにクローズドコースで試乗。“攻め”のスタイリングと入念にチューニングされたシャシー&パワーユニットに、トヨタの意気込みを感じた。
  • ホンダ・シビック ハッチバック 2016.9.29 画像・写真 本田技研工業はパリモーターショー2016(プレスデー:2016年9月29日~9月30日、一般公開日:10月1日~10月16日)で、「ホンダ・シビック ハッチバック」(欧州仕様)を公開する。その姿を画像で紹介する。
  • ホンダ・シビック Siプロトタイプ 2016.11.24 画像・写真 本田技研工業はロサンゼルスショー2016(開催期間:2016年11月14日~27日)で、北米向け新型「ホンダ・シビック」シリーズのスポーティーモデル「シビック Siプロトタイプ」を展示している。
  • 「日産エクストレイル」に装備充実の特別仕様車 2016.11.24 自動車ニュース 日産自動車は2016年11月24日、「エクストレイル」に特別仕様車「20Xtt」を設定し、販売を開始した。「20X“エマージェンシーブレーキパッケージ”」をベースに、LEDヘッドランプやアルミホイールなど、装備の充実が図られている。
ホームへ戻る