【スペック】全長×全幅×全高=4600×1785×1360mm/ホイールベース=2665mm/車重=1580kg/駆動方式=4WD/2.6リッター直6DOHC24バルブターボ・インタークーラー付き(280ps/6800prm、40.0kgm/4400rpm)/車両本体価格=595.0万円(テスト車=618.8万円/DVDナビゲーションシステム)

日産スカイラインGT-R M.spec(6MT)【試乗記】

『次へのプロローグ』 2001.05.11 試乗記 日産スカイラインGT-R M.spec(6MT)……618.8万円 本革仕様と微振動吸収型ショックアブソーバーで、“大人のGT-R”を狙った日産スカイラインGT-R M.spec。「耐久レースの速さ」に例えられるチューンを施された新しいスペックモデルには、見かけの仕様変更のほか「見逃せないポイントがある」と、自動車ジャーナリスト河村康彦はいう。

次の「R」を示唆?

「R34型」、すなわち現行のスカイラインGT-Rは、間もなく行われるスカイライン“本体”のモデルチェンジ後も、GT-Rとして継続生産されることが決定した模様だ。次期ノーマルモデルから、“スカイラインの伝統”と言われてきた「直列6気筒エンジン」や「丸型テイルランプ」は姿を消すことになりそう。そうした状況下で、次のGT-Rをどうするかは、「現在のところまったく白紙」と日産は述べる。
そんななか、姿を現わしたのが、GT-R M.specだ。実はこのモデル、これからの「R」の方向性を示唆する、見逃せない内容を秘めた一台なのである。

大人の乗り味

"発売済みの「V.specII」が、サーキットでのラップタイムのコンマ1秒を削ることにすべてを捧げたモデルであるのに対し、M.specは、「たとえばのハナシ、耐久レースのように数十周、数百周を重ねて、結果的にトップのポジションで駆け抜けることができるようなチューニングを施したモデル」であると日産はいう。そのためにとった手法が、微小ストローク域での高い振動吸収性を狙った新ダンパー「リップルコントロール・ショックアブソーバー」と、衝撃吸収性を高めた専用革張りシートの採用である。
実際、M.specの乗り味は、「GT-R史上、最良のコンフォートを備えたもの」といってよいものだ。路面の凸凹を拾っての「ヒョコヒョコとした」動きがきれいに吸収され、場合によっては「しなやかな」というフレーズを使う気にさえさせる。むろんそうはいっても、あくまでも「GT-Rとしては」という前提がつく。絶対的には、決して“ソフトな脚”の持ち主というわけではない。
クッション性が高められたシートの貢献度も少なくないだろう。ちなみにこのシート、日本の熟練職人が一脚ごとに手縫いと張り込み加工を行うため、月に100脚、50台分をつくるのがやっとだそうだ。
微小ストローク域の動きが滑らかになったことで、公道上では頻繁に遭遇する荒れた路面での「接地性」「安心感」も結果的にアップした。個人的に、R34型GT-Rから一台を選ぶのであれば、ぼくは迷うことなくM.specをチョイスする。「どうして今まで出てこなかったのか……」、そう思わせる“大人の乗り味”が魅力だ。"

次のスカイラインは

"こうしたM.specのスペック(?)を総合プロデュースしたのが、かつて日産の「グループCカー」や「ル・マン24時間レース用スカイライン」の監督業務を行ったMエンジニア。そして氏は、間もなく登場する“次世代スカイライン”の開発総責任者でもある。そう、このM.specに込められた走りの方向性は、そのまま次のスカイラインに踏襲される、と読むことができるわけ。GT-R M.specは、次期スカイラインのプロローグでもあるのだ。

(文=河村康彦/撮影=難波ケンジ/2001年5月)"

「M.spec」の装備、メカニズムは、「V.specII」に準ずる。4WDシステムはアクティブにLSDをコントロールする「ATTESA E-TS PRO」、ボディ前後下面にはフロント&カーボン製リアディフューザー、そしてブレーキ導風板も備える。ただし、ボンネットはカーボンではなく、標準モデルと同じアルミ製。ボディカラーは、写真の専用色「シリカブレス」のほか、黒、銀、白が用意される。





タコメーターは、V.spec同様、3000rpm以下の目が細かい「2段表示式」。革張りシートは、シートヒーター付きの“手縫い”もの。ショルダー部には、滑りにくいバックスキン調生地「エクセーヌ」が使われる。バックレストは「GT-R」の刺繍入り。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

スカイラインの他の画像を見るためには、写真一覧をご覧ください。

関連記事
  • 歴代「日産スカイライン」を写真で紹介 2014.5.27 画像・写真 13台の歴代「日産スカイライン」が勢ぞろい! 各モデルの姿を写真で紹介する。
  • 「日産スカイライン」に誕生60周年を祝う特別仕様車 2016.11.7 自動車ニュース 日産自動車は「スカイライン」にデビュー60周年を祝う特別仕様車「60thリミテッド」を設定し、販売を開始した。セミアニリン加工を施した本革シートやオープンポアウッドの装飾パネルなど、カタログモデルとは異なる内装を特徴としている。
  • ホンダNSX(4WD/9AT)【試乗記】NEW 2016.12.1 試乗記 初代の生産終了から10年あまりの時を経て、ようやく現実のものとなった新型「NSX」。ホンダ渾身(こんしん)のハイブリッド・スーパースポーツの走りと、それを支える技術的ハイライトについて詳しく報告する。
  • マツダ・ロードスターRF VSプロトタイプ(FR/6AT)【試乗記】 2016.11.19 試乗記 「マツダ・ロードスター」に、スイッチひとつでルーフが開閉する電動ハードトップモデル「RF」が追加された。開発者のこだわりがつまったリトラクタブルハードトップの出来栄えと、ソフトトップ車とは一味違う走りをリポートする。
  • トヨタ、新型小型車「ルーミー」「タンク」を発売 2016.11.9 自動車ニュース トヨタ自動車は2016年11月9日、ハイトワゴンタイプの新型小型車「ルーミー」と「タンク」を発表し、販売を開始した。ルーミーとタンクは、広々とした空間“Living”と余裕の走り“Driving”を掛け合わせた「1LD-CAR(ワンエルディーカー)」がコンセプトの小型車である。
ホームへ戻る