第251回:「ジブラルタル越え」で思い出す、なつかしの「碓氷峠越え」の話

2012.06.29 エッセイ

第251回:「ジブラルタル越え」で思い出す、なつかしの「碓氷峠越え」の話

ぐるぐる巻きブルーシートが積まれたクルマたち

フランスのオートルートにおける夏休みの一風景といえば、マグレブと呼ばれる北西アフリカ諸国に里帰りする人たちである。
モンペリエ、ペルピニャンなどを通って地中海沿いをなぞり、スペイン国境に抜けるA9号線で頻繁に見かける。また、パリから西のルマンなどに向かうA11号線などでもたびたび遭遇する。

それらのクルマの多くは、家族全員フル乗車である。数年前はサービスエリアで、隅にある芝生に敷物を広げて何人かで祈りをささげているのを目撃したこともあった。ちょうどボクはその横に止めたクルマの中でバゲットをかじり始めていたのだが、不謹慎だといけないので急きょ食べるのを中止した。同時に、お祈り用の敷物も忘れず積んでくるのだな、と感心したものだ。

しかし何よりも、そうした帰省家族のクルマの“アイコン”といえば、うずたかくルーフの上に積まれた荷物である。大抵ブルーシートなどで包まれ、ロープやガムテープでぐるぐる巻きにしてある。

オートルートA11号線の料金所で。ルーフにたくさんの荷物を積んだクルマはマグレブ諸国の人たちと思われる。
オートルートA11号線の料金所で。ルーフにたくさんの荷物を積んだクルマはマグレブ諸国の人たちと思われる。
地中海沿いのサービスエリアで。こちらにも「ぐるぐる巻きルーフ積載車」が。
地中海沿いのサービスエリアで。こちらにも「ぐるぐる巻きルーフ積載車」が。

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大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住20年という脈絡なき人生を歩んできたものの、それだけにあちこちに顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーター。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストをはじめラジオでも活躍中。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。