【スペック】全長×全幅×全高=4390×1810×1770mm/ホイールベース=2555mm/車重=1580kg/駆動方式=4WD/2.5リッターV6DOHC24バルブ(177ps/6250rpm、24.5kgm/4000rpm)/車両本体価格=335.0万円(テスト車=同じ)

ランドローバー・フリーランダー5ドアES(5AT)【試乗記】

『歩留まりよく使えるヒトに』 2001.03.27 試乗記 ランドローバー・フリーランダー5ドアES(5AT)……335.0万円ベイビィランドローバーことフリーランダー。小柄なボディから「街乗りヨンク」かと思いきや、さにあらず。老舗ヘヴィーデューティメーカーの“入門用”モデルに、下野康史が乗った。


岩場もガレ場も

1997年の本国デビューから3年半、やっとATモデルが出て日本に上陸したカジュアルランドローバー。カタチはホンダCR-Vに似ていても、オープンバックの軽快な3ドアモデルがあっても、背筋の正しさはランドローバーそのもの。

CR-VやトヨタRAV4のような2WDモデルの品ぞろえはなし。悪路踏破性能の追求もマジ。昨秋、フランスで開かれた国際試乗会では、イヤってほど岩場やガレ場を走らせたあと、「RAV4やCR-Vにあそこが走れると思うか」と、開発者の質問攻めにあう。同じところを走ったわけじゃないから、わからないと正直に答えたが、彼ら曰く、フリーランダーはあくまで「入門用ランドローバー」だそうだ。

シフター手前の黄色いスイッチが、急勾配の下り坂で使う「HDC(ヒル・ディセント・コントロール)」のスイッチ。ギアがロウに入った状態で押すと、HDCが作動し、ABSを自動で効かせて速度を6km/h程度に抑えたまま、坂を下ってくれる。

ナンチャッテ四駆を見下ろす

そのかわり、オンロードでの乗用車的洗練は、国産ライトクロカンには及ばない。2.5リッターV6は、5段ATも含めてローバー75と共通だが、遮音/防振対策は75ほど徹底せず、音も振動もガソリンの6気筒エンジンとしては大きめ。とくにアイドリングでの電動ファンの音は聞こえすぎ。
だから、フルタイム4WDをすこしでも歩留まりよく活用できる人に向く。いわば“自動坂下り装置”のHDC(ヒル・ディセント・コントロール)も、宝の持ち腐れにしておくには惜しい。
周囲をヘイゲイする伝統のコマンドポジションから、国産ナンチャッテ四駆を見下ろすカイカン。高めの価格もちょうどよい。

(文=下野康史/撮影=岡倉禎志/2001年2月)

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