No.18 ウイダー HSV-010、セパンで今季初優勝【SUPER GT 2012】

2012.06.11 自動車ニュース
海外での戦いとなる第3戦を制した、小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム組のNo.18 ウイダー HSV-010。
No.18 ウイダー HSV-010、セパンで今季初優勝

【SUPER GT 2012】No.18 ウイダー HSV-010、セパンで今季初優勝

2012年6月10日、SUPER GTの2012年シーズン第3戦がマレーシア・セパンインターナショナルサーキットで開催され、GT500クラスはNo.18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム)が優勝。GT300クラスはNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)が勝利をおさめた。

出走前のグリッド。セパンインターナショナルサーキットの上空には、青空が広がった。
出走前のグリッド。セパンインターナショナルサーキットの上空には、青空が広がった。
GT500クラスのスタートシーン。先頭を行くのは、昨年セパンで勝利しているNo.18 ウイダー HSV-010。
GT500クラスのスタートシーン。先頭を行くのは、昨年セパンで勝利しているNo.18 ウイダー HSV-010。

■今年も強い、ウイダー HSV-010

ポールポジションを獲得したのは、2011年にこのセパンでポール・トゥ・フィニッシュを果たしたNo.18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム)。昨年は小暮のチームメイトがロイック・デュバルで、カーナンバーが“1”だったという違いがあるものの、引き続き、ウイダー HSV-010がこの「灼熱(しゃくねつ)のサーキット」と相性がいいことを証明してみせた。

しかし、それでも彼らが優勝を楽観視できなかった理由の一つは、チャンピオン争いで2番手につけているNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)が予選2位に滑り込んできたこと。ハンディウェイトはNo.18 ウイダー HSV-010が12kgでNo.38 ZENT CERUMO SC430が46kg。にもかかわらず、予選2回目のスーパーラップでNo.18 ウイダー HSV-010と0.182秒差に迫ったNo.38 ZENT CERUMO SC430の実力は侮れないものだった。

決勝レースのスタートでは、No.18 ウイダー HSV-010に乗る小暮が順当にトップをキープ。平手の駆るNo.38 ZENT CERUMO SC430が2番手。その後も小暮はじわじわと平手を引き離していった。
タイムの落ち込みもNo.38 ZENT CERUMO SC430のほうがわずかに早く、レースの折り返し地点に当たる27周目を目前に控えた26周目には、No.38 ZENT CERUMO SC430がピットイン。給油とタイヤ交換を行い、ベテラン立川にステアリングを委ねてコースに復帰した。

これを待っていたかのように、No.18 ウイダー HSV-010は翌27周目にピットイン。同様に給油、タイヤ交換、ドライバー交代を終えてコースに戻る。続く28周目、No.18 ウイダー HSV-010はNo.38 ZENT CERUMO SC430を3.5秒リード。普通であれば、まずはこれでひと安心するところだが、ホンダ陣営にはそうもいかない事情があった。

最後までNo.18 ウイダー HSV-010を苦しめた、立川祐路/平手晃平組のNo.38 ZENT CERUMO SC430。
最後までNo.18 ウイダー HSV-010を苦しめた、立川祐路/平手晃平組のNo.38 ZENT CERUMO SC430。
今シーズン初勝利に笑顔を見せる、小暮卓史(写真左)とカルロ・ヴァン・ダム。
今シーズン初勝利に笑顔を見せる、小暮卓史(写真左)とカルロ・ヴァン・ダム。
GT300クラスは、No.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)がポールポジションから勝利をものにした。
GT300クラスは、No.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)がポールポジションから勝利をものにした。

■意地を見せたルーキー

今季GT500クラスにデビューしたヴァン・ダムは、まだ経験が浅いこともあって、タイヤを比較的早く痛めてしまう傾向がある。このため、小暮よりも1段階か2段階硬いコンパウンドのタイヤを使うことが多かったが、それではライバルに比べてペースが劣る。おまけに今回はベテラン立川と直接対決を繰り広げなければいけない。チームはピットストップ直前に予定を変更し、小暮と同じソフトコンパウンドで後半戦に挑むことを決断。これを知らされたとき、ヴァン・ダムは困惑の表情を浮かべたに違いない。

ヴァン・ダムに交代して1ラップを終えた29周目、立川との差はそれまでの3.5秒から1.6秒へと縮まった。さらに30周目、2台のギャップは0.3秒まで縮まる。もはや絶体絶命、立川によるヴァン・ダム攻略は時間の問題だと思われた。ところが、ここでヴァン・ダムが踏ん張る。32周目に0.8秒、35周目に1.2秒、40周目に2.0秒と立川を突き放すと、その後もこのギャップを死守したのである。さらに52周目に3.5秒までその差を広げると、53周目には立川に3秒の差をつけ、トップでフィニッシュ。自身にとってGT500クラス初優勝を果たしたのだった。
2位はNo.38 ZENT CERUMO SC430。今回、ポイントリーダーだったNo.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴)が6位に終わったこともあり、合計38点を手に入れた立川と平手がチャンピオン争いの首位に躍り出た。3位は、最後尾グリッドから驚異の追い上げを見せたNo.6 ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也)だった。

GT300クラスは、予選でポールポジションを獲得したNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)が、決勝でもNo.911 エンドレス TAISAN 911(峰尾恭輔/横溝直輝)やNo.66 triple a vantage GT3(吉本大樹/星野一樹)を抑え、今季初優勝を果たした。

(文=小林祐介/写真提供 GTA)

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