【スペック】全長×全幅×全高=4240×1775×1300mm/ホイールベース=2570mm/車重=1210kg/駆動方式=FR/2リッター水平対向4DOHC16バルブ(200ps/7000rpm、20.9kgm/6400-6600rpm)/価格=241万円(テスト車=253万5580円/ベーシックナビ=10万8675円/ETC ブラックボイスタイプ<ナビ連動タイプ>=1万6905円)

トヨタ86 G(FR/6MT)【試乗記】

ハチロクに乗るということ 2012.06.10 試乗記 トヨタ86 G(FR/6MT)
……253万5580円

ドライバーの感覚ひとつで自由自在に操れる“手の内感(てのうちかん)”が心地良い「トヨタ86(ハチロク)」。造り手がこのクルマに込めたメッセージを体感するために、ショートツーリングに出た。

奇跡的な経緯

道行く人の視線をビシバシと感じる日本の新型スポーツカーに乗るのはいつ以来だろうか? 500台限定の「レクサスLFA」は特殊だから除くとすると、「日産GT-R」以来で約4年半ぶりということになる。GT-Rは一部の人から熱狂的な視線を感じる反面、どこか遠巻きに見られていたが、「トヨタ86(ハチロク)」はもっと微笑(ほほえ)ましく迎え入れられているように思えるところが違う。

実際にステアリングを握ってみても、そういった感情はよくわかる。あえて、ターボエンジン、4WD、ハイグリップタイヤなどを排除したフレンドリーなスポーツカーは、手の内に収められそうな親近感がわくのだ。

いまさら説明するまでもないが、86はトヨタが企画を立ち上げ、スバルがエンジニアリングを請け負っている。最大の特徴は重心の低い水平対向エンジンを搭載したFRということ。スバルのお約束だった4WDではないため、より低重心化されて、メリットが強調されることになった。

スバルだけではFRスポーツカーをリリースするには相当の勇気がいっただろう。一方、トヨタは水平対向エンジンを持っていないだけではなく、スポーツカー造りから遠ざかっていたので、細かな部品も含めたコンポーネントや人材が不足気味。単独で86を造り上げようとすればもっと難航したはずだ。

その他、トヨタが抱いていた若者のクルマ離れに対する危機感、スバルがGMと別れてトヨタと資本提携したタイミングなど、実にさまざまな要因が複雑にからみあって86は生まれてきている。その背景を考えると、奇跡的な経緯をたどって誕生したモデルと言えるだろう。

ボクサーエンジンを図案化した「86(ハチロク)」のオーナメント。
ボクサーエンジンを図案化した「86(ハチロク)」のオーナメント。
インパネは水平基調のデザインを採用。車体の姿勢変化を把握しやすいよう配慮している。
インパネは水平基調のデザインを採用。車体の姿勢変化を把握しやすいよう配慮している。
FA20型2リッターボクサー4は200psを発生。カバーにはトヨタとスバル、両社の名が刻まれる。
FA20型2リッターボクサー4は200psを発生。カバーにはトヨタとスバル、両社の名が刻まれる。
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