BMW、新型「6シリーズ グランクーペ」を発売

2012.06.05 自動車ニュース
BMWジャパンのローランド・クルーガー代表取締役社長。
BMW、4ドアの「6シリーズ グランクーペ」を発表

BMW、新型「6シリーズ グランクーペ」を発売

BMWジャパンは2012年6月5日、「6シリーズ」の新しい4ドアモデル「6シリーズ グランクーペ」を発表。同日販売を開始した。

 
BMW、新型「6シリーズ グランクーペ」を発売の画像
電動フロントシートには、メモリ機能やランバーサポート、シートヒーターが備わる。またコンフォートシートやスポーツシートがオプションで用意される。写真はスポーツシート。
電動フロントシートには、メモリ機能やランバーサポート、シートヒーターが備わる。またコンフォートシートやスポーツシートがオプションで用意される。写真はスポーツシート。

■初のラグジュアリー4ドアクーペ

今年3月のジュネーブショーでデビューした「6シリーズ グランクーペ」。すでに『webCG』にも海外試乗記が掲載されているが、ワールドプレミアから3カ月足らずで日本上陸を果たした。

1965年デビューの「2000C/CS」に始まる2ドアクーペの「CS」系の後継モデルとして、76年に登場した初代「6シリーズ」は、その優雅なスタイリングから「世界一美しいクーペ」と称された。既存の「カブリオレ」「クーペ」に続く6シリーズ第3のバリエーションとして登場した「グランクーペ」は、6シリーズの伝統を受け継いだクーペとしての美しさとスポーツ性に加えて、4ドアモデルの快適性と機能性をも持ち合わせた、BMW初のラグジュアリー4ドアクーペであるとうたっている。

要するに、2005年に登場した初代「メルセデス・ベンツCLS」に始まる欧州産の「背の低い4ドアクーペ」であるが、そのCLSや5ドアハッチバッククーペである「アウディA7スポーツバック」などのライバルに比べて、登場が遅すぎた感は否めない。とはいうもののグランクーペは、ベースとなったモデルが2ドアのパーソナルカーである6シリーズというところが、ライバルとは一線を画している。
考えてみると同じシリーズに2ドアクーペと4ドアクーペ、そして2ドアカブリオレをそろえたモデルというのは、非常に珍しい。4ドアセダンを基本に2ドアと4ドア双方のハードトップクーペ、2ドアコンバーチブルに5ドアワゴンをそろえていた、1960〜70年代の一部のアメリカ車以来ではないだろうか。

インテリアには、メリノレザーを使用したBMW Individualプログラムのオプションも用意される。
インテリアには、メリノレザーを使用したBMW Individualプログラムのオプションも用意される。
6:4分割可倒式のリヤシート。必要に応じて3人が乗車できる。
6:4分割可倒式のリヤシート。必要に応じて3人が乗車できる。

■乗車定員は5人だけど

上質をきわめたエレガンスと高いスポーツ性を兼ね備えたというボディーは、全長×全幅×全高=5010×1895×1390mmというサイズ。特に5mを超えた全長はベースとなった6シリーズのクーペ/カブリオレはもちろん5シリーズよりも長く、ライバルも凌(しの)ぐ。全高は6シリーズのクーペより20mmほど高いが、5シリーズセダンより85mm低い。プロポーションはまさにロング、ワイド&ローで、これだけのサイズが許されれば、伸びやかでエレガントなスタイリングにならなければウソという気がしないでもない。

2970mmのホイールベースも6シリーズのクーペ/カブリオレより115mm長く、その分は室内空間の拡大に充てられたという。法規上の乗車定員は5人で、リアシートは3人乗車可能とされているが、実際はフロアトンネル上にセンターコンソールが設置されているため、真ん中の乗員は大股開きをするか、あるいは座席にあぐらをかくなり、“体育座り”でもしなければならない。とはいえ、5人乗りたければ5シリーズセダンをはじめほかにも選択肢はあるわけで、そこを突っ込むのはやぼというものだろう。
なお、インパネをはじめフロントシートから見える風景は、基本的に既存の6シリーズと同じである。トランク容量は460リッターあり、60:40の分割式シートを倒すと1265リッターまで拡大するという。もっとも、そこまでして大荷物を積むようなクルマとも思えないが。

 
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荷室容量は通常460リッターを確保し、後席を倒すことで最大1265リッターまで拡大することができる。
荷室容量は通常460リッターを確保し、後席を倒すことで最大1265リッターまで拡大することができる。
 
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■新開発の4.4リッターV8ターボエンジンを採用

日本仕様に用意されるエンジンは2種類。「640iグランクーペ」には、640iクーペ/カブリオレと同じ、最高出力320ps、最大トルク45.9kgmを発生する直噴ツインスクロールターボの3リッター直6が搭載される。いっぽう「650iグランクーペ」には、新開発のV8エンジンが積まれる。排気量4.4リッター、直噴ツインターボというスペックは650iクーペ/カブリオレと同じだが、新たにバルブトロニックを採用。従来に比べ10%向上した450psの最高出力と、8%アップの66.3kgmという最大トルクを発生、0-100km加速4.6秒という圧倒的なパフォーマンスを誇る。それでいながら、燃費は従来比で約16%削減されたという。両エンジンともエンジンオートスタート/ストップ機能(アイドリングストップ)、ブレーキエネルギー回生システムを備えており、トランスミッションは8段ATである。

BMWならではの究極のドライビングプレジャーの要となるシャシーは、基本的に6シリーズ クーペ/カブリオレと同じ。アルミニウム合金を多用したサスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがインテグラルアーム式で、高度なロードホールディングを実現。ステアリングは前輪の切れ角を車速に応じて可変制御するアクティブステアリングに後輪操舵(そうだ)機能を組み合わせたインテグレイテッド・アクティブステアリング(前後輪統合制御ステアリングシステム)を採用。中低速域における俊敏性と取り回しのよさ、そして高速域での走行安定性の向上を両立している。

さらにスイッチ操作でエンジンのレスポンス、ATのシフトタイミング、パワーステアリングのアシスト量、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)の設定が連動して調整されるドライビング・パフォーマンス・コントロールにより、ドライビングスタイルに合わせて走行モードを選べるなど、BMWが誇る最先端テクノロジーを駆使して「駆けぬける喜び」をいっそう強調している。

価格は「640iグランクーペ」が986万円、「650iグランクーペ」が1257万円で、デリバリーは前者が2012年6月中旬、後者が同年10月からを予定。なお640iグランクーペは、リッターあたり12.4kmの優れた燃費(JC08モード)により、「平成27年度燃費基準+10%」および「平成17年排ガス基準75%低減レベル」を達成しており、エコカー減税および補助金の対象モデルとなっている。

 
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(文=沼田亨)

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