ドイツメーカーのブース紹介(後編)【北京モーターショー2012】

2012.04.27 自動車ニュース
フォルクスワーゲンブースの様子
ドイツメーカーのブース紹介(後編)【北京モーターショー2012】

【北京モーターショー2012】フォルクスワーゲン、BMW、ポルシェの注目モデルはコレ!

2012年4月23日に開幕した北京モーターショー。今回は、ドイツ・メーカーの後編として、フォルクスワーゲン、BMW、ポルシェの3メーカーが出展したニューモデルを紹介する。

「フォルクスワーゲン・ラヴィーダ」
ドイツメーカーのブース紹介(後編)【北京モーターショー2012】

ドイツメーカーのブース紹介(後編)【北京モーターショー2012】

■トップセラーはセダンで勝負

1985年に上海汽車と、1991年には第一汽車と提携したフォルクスワーゲンは、1980年代初頭にジープ、シトロエンとともに、最初に中国へ本格進出した輸入車メーカーのひとつだ。
上海汽車と立ち上げた上海大衆から世に出た「サンタナ」が大ヒット作となり、真っ先に中国進出に乗り出した先の3メーカーのなかで、最も大きな成功を手にした。ちなみに、サンタナは幾度かのフェイスリフトやロングホイールベース仕様の追加といった改良を受け、30年近くたった今もなお販売が続けられている。

フォルクスワーゲンの中国における2011年の販売台数は、前年比17.2%増の225万台。GMの255万台には及ばなかったものの、輸入車メーカーとしては第2位の座を占める。もちろん、ドイツ系ではダントツのトップセラーだ。

そんなフォルクスワーゲンが2012年の北京モーターショーで発表したワールドプレミアは1台。Cセグメントサイズのセダン、新型「ラヴィーダ」である。

「ラヴィーダ」は、上海フォルクスワーゲンが初めて独自開発した中国専用車だ。2008年6月の発表以来、最初の2年間で30万台が販売され、3年後の2011年9月には累計販売台数が60万台、さらに2012年1月には70万台を突破。たった数年でフォルクスワーゲンの中国市場における屋台骨の1本となった注目モデルである。ベースは「ゴルフIV」。ただし、内外装は中国市場の趣向に合わせたオリジナルのデザインが採用され、独自のモデルに仕立てられている。

今回発表されたのはその2代目。中身は大きく変わっていないようだが、エクステリアが一新された。初代は欧州系のフォルクスワーゲンとは異なるテイストを持っていたが、新型は「パサート」や「ジェッタ」といった欧州系モデルに近いデザインになった。その仕上がりは“プチ・パサート”と呼んでもいい内容である。ちなみに、先代モデルも併売されるようだ。

「BMW i8コンセプト スパイダー」
ドイツメーカーのブース紹介(後編)【北京モーターショー2012】
こちらは、「BMW 3シリーズ」のロングバージョン。
ドイツメーカーのブース紹介(後編)【北京モーターショー2012】
ホイールベースの延長分(110mm)は、後席のゆとりにあてられる。
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■“エコ”と“ロング”のBMW

ドイツ勢のなかでは中国への参入が遅かったBMW。華晨中国汽車と提携したのは2002年で、現在は「3シリーズ」と「5シリーズ」の現地生産が行われている。そんなBMWは北京モーターショーに「i8コンセプト スパイダー」と新型「3シリーズ」のロングボディー仕様という2台のニューモデルを持ち込んだ。

「i8コンセプト スパイダー」は、2013年に立ち上げられる、EVやハイブリッドの専用ブランド「BMW i」から発売予定のスポーツカー「i8コンセプト」のオープンモデル。クーペボディーの「i8コンセプト」さえまだ発売されていないのに、早くもその派生モデルが登場したというわけ。

「i8コンセプト」に対しては、屋根を取り払っただけでなく、室内のレイアウトを2+2から2シーターへと変更。それにともない、全長とホイールベースはクーペの4632mmと2800mmに対し、4480mmと2650mmと、どちらも150mmほど短くなっている。また、前ヒンジで上方へ開くドアはより市販モデルに近いデザインとなった。フロントに131psの電気モーター、ミドに220psの1.5リッター直3ターボエンジンを搭載するハイブリッドパワートレインは、「i8コンセプト」から変わっていない。

「3シリーズ」のロングボディー版は、新型「3シリーズ」をベースに、中国で人気の高いロングホイールベース仕様に仕立てられたもの。標準タイプの「3シリーズ」に対して、全長とホイールベースをそれぞれ110mm延長している。延長分はすべて後席スペースの拡大に当てられているのは言うまでもない。サイドウィンドウに配されるクロムモールの端が、ロングの“L”の文字をモチーフにしたようなデザインが与えられている。

「ポルシェ・カイエンGTS」
ドイツメーカーのブース紹介(後編)【北京モーターショー2012】
「カイエンGTS」のインテリア。
ドイツメーカーのブース紹介(後編)【北京モーターショー2012】
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■まだまだ伸びる? 中国のポルシェ

最後は、2011年に2万4340台を販売し、前年比64.6%増という大幅な伸びを記録したポルシェ。中国初上陸した2001年の年間販売台数はたったの40台にすぎなかったから、10年で600倍以上(!)という驚異的な成長を遂げたということになる。600倍ですよ、ロッピャクバイ。
ちなみに、地域別のランキングでも、2万9023台でトップに立つ北米に次いで第2位に位置している。

このような市場状況だから当然、中国でのモーターショーには力を入れており、今年の北京では、中国で人気急上昇中の「SUV」のカイエンをベースにしたスポーティーモデル「カイエンGTS」をお披露目した。

これは、4.8リッターV8気筒エンジンを搭載する「カイエンS」をベースに、パフォーマンスを高めたモデル。排気量をそのままにチューニングを変更することで出力を20psアップ。これにともない、最高速度は261km/hと、「S」に対して3km/hアップ、0-100km/h加速も5.7秒へとコンマ2秒短縮することに成功している。
またPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント)を装着したほか、車高を20mmほど低くすることで、旋回性能の向上も図っている。

(文と写真=新井一樹)

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