アジア最大の自動車ショーが開幕【北京モーターショー2012】

2012.04.24 自動車ニュース
世界14カ国から2000社余りが参加し、展示車両数は1125台に上った。
アジア最大の自動車ショーが開幕【北京モーターショー2010】

【北京モーターショー2012】アジア最大の自動車ショーが開幕

2012年4月23日、アジア最大の自動車ショーであるオートチャイナ2012(北京モーターショー)が開幕した。

ごったがえすフォルクスワーゲンブース。
アジア最大の自動車ショーが開幕【北京モーターショー2010】
ランボルギーニ・ウルス
アジア最大の自動車ショーが開幕【北京モーターショー2010】
アウディRS Q3コンセプト
アジア最大の自動車ショーが開幕【北京モーターショー2010】

■ワールドプレミア120台!

中国では2011年に1850万台ものクルマが売れ、3年連続で世界最大の自動車市場の座をキープした。2001年の234万台から10年間で8倍という爆発的成長ぶりには驚くばかりだ。そんな新興自動車大国の首都で2年に一度開催される北京モーターショーは、中国最大の自動車ショーであると同時に、アジア最大の自動車ショーでもある。

主催者の発表によれば、参加企業数は世界14カ国から2000社余り(部品メーカーを含む)。展示車両数は2年前より100台以上多い1125台と、初めて1000台を突破した。昨年開催された東京モーターショーが出展企業数約180社、展示車両数約400台だったのと比べれば、規模と勢いの違いは歴然だ。

展示車両のうち、北京ショーが世界初公開となる「ワールドプレミア」は120台と、これまた初めて100台を突破。興味深いのはその内訳である。地元の中国メーカーは84台と前回(75台)より9台しか増えなかったのに、海外メーカーは36台と前回(14台)の倍以上に急増したのだ。

■ランボのSUV「ウルス」に圧倒的注目

海外勢のワールドプレミアの数を一気に押し上げたのが、ドイツのフォルクスワーゲン・グループだ。会場にある9つの展示館のうち1つをまるごと借り切り、フォルクスワーゲンのほかアウディ、ポルシェ、ベントレー、ランボルギーニ、シェコダ、セアトなど傘下のブランドが大集結。新型車を次々に披露し、世界的に好調なフォルクスワーゲン・グループの勢いをこれでもかと見せつけた。

中でも中国の地元メディアの圧倒的な注目を集めていたのが、ランボルギーニのSUVコンセプトモデル「ウルス」。同社らしいエッジの立ったデザインで、「アヴェンタドール」をほうふつさせる左右の大型エアインテークが印象的だ。ポルシェからはSUV「カイエン」の高性能版の「カイエンGTS」が登場。アウディは小型SUV「Q3」の高性能版コンセプトモデル「RS Q3コンセプト」を発表した。

ポルシェ・カイエンGTS
アジア最大の自動車ショーが開幕【北京モーターショー2010】
フォルクスワーゲンEバグスター
アジア最大の自動車ショーが開幕【北京モーターショー2010】
メルセデス・ベンツ コンセプトスタイルクーペ
アジア最大の自動車ショーが開幕【北京モーターショー2010】

ここから分かるように、今回の北京モーターショーの主役はずばりSUVだ。アウディは高級セダン「A6」のロングホイールベース版をプラグインハイブリッド化した「A6L e-tronコンセプト」も同時に発表したが、メディアの注目度は隣に展示された「RS Q3コンセプト」の方がはるかに高かった。本家VWからは「ザ・ビートル」のカブリオレのEVコンセプトモデル「Eバグスター」、最高級セダン「フェートン」、中国市場向け小型セダン「ラヴィーダ」などが発表されたものの、会場全体の“SUVフィーバー”に押されて埋没しているように感じた。

■中国市場をリードする消費者の好みに変化

中国で本格的なモータリゼーションが始まってから約10年。初めてマイカーを買う消費者の間では今もセダンの人気が高い。しかし、富裕層や都市部の中間層の間では2台目、3台目への買い換えが主流になりつつあり、SUVのような個性的なクルマを求める需要が強まっている。北京ショーの“SUVフィーバー”の背景には、市場のトレンドをリードする消費者の嗜好(しこう)の変化があるようだ。

その意味ではフォルクスワーゲン・グループに限らず、新型SUVの発表がなかったメーカーは相対的に地味な印象が否めなかった。同じドイツ勢ではメルセデス・ベンツがコンセプトモデルの「コンセプトスタイルクーペ」を、BMWが新型「3シリーズ」のロングホイールベース版を初公開。しかし展示ブースの熱気は心なしかいまひとつだった。

日本勢も同様だ。トヨタ、ホンダ、日産の日系御三家からはコンセプトモデルを含めて新型SUVの披露はなし。そんな中、マツダは日本で発売されたばかりの小型SUV「CX-5」をアピールしていた。これは中国でもけっこうヒットするのではないだろうか。

(文と写真=岩村宏水)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。