【スペック】ユーノス・ロードスター Vスペシャル:全長×全幅×全高=3970×1675×1235mm/ホイールベース=2265mm/車重=950kg/駆動方式=FR/1.6リッター直4DOHC16バルブ(120ps/6500rpm、14.0kgm/5500rpm)/燃費=12.2km/リッター(10・15モード)/価格=218万5660円(1990年8月当時、3%の消費税含む)

ユーノス・ロードスター Vスペシャル(FR/5MT)/マツダ・ロードスター RS RHT(FR/6MT)

今でも「夢」を語れるクルマ 2013.04.26 試乗記 ユーノス・ロードスター Vスペシャル(FR/5MT)/マツダ・ロードスター RS RHT(FR/6MT)
……218万5660円/300万7000円

そろそろ「往年の名車」の仲間入りを果たしつつある初代「ユーノス・ロードスター」を、現代の「マツダ・ロードスター」と比較試乗。温故知新のインプレッションを通して、「スポーツカー」と「スポーツドライビング」の原点に触れた。

「スポーツカーって、こう“だった”よね」

21世紀を迎えたというのに、未来像はもちろん、今あるべき姿さえ明確に描けていないスポーツカー界。極端に言えば、いつもスポーツカーは1950〜60年代の面影を引きずっている。私たちの心の底に輝くスポーツカー像はあのころ完成し、今も色あせていない。その証拠が初代「ロードスター」だ。

本名「ユーノス・ロードスター」。販売店をユーノス、アンフィニ、オートザムなどに細分化した80年代マツダ陣営の混乱を詳しく振り返る余裕はないが、とにかくマツダではなくユーノスが表札。海外では「マツダMX-5ミアータ」と名乗ったが、どちらにしても89年デビューの瞬間、誰もが「そうそう、スポーツカーって、こう“だった”よね」と過去形の表現で歓迎した。

そうなのだ。黄金のfifties&sixtiesに育まれたスポーツカーは、安全性の魔女狩りが吹き荒れた70年代にほぼ死滅、わずかにジャガー、ポルシェ、コーヴェットなど、誰もが買えるわけではない特別なものが、辛うじて踏みとどまっていただけだった。そこへ、手頃なサイズ、過不足ない性能、ちょっと頑張れば買えそうな価格、そして「こう“だった”よね」と言いたくなるオープン2シーターの姿で新品が現れたのだから、歓迎されないわけがない。

そんなふうに既成概念ずっぽりだったが、機械として新しかったのもユーノス・ロードスターの人気の素。一見シンプルなオープンボディーだが、すべての部分を微細な三角形に区切って強度を算出する有限要素法で締めあげ、現代のクルマとして高く評価できる剛性感を備えていた。だからサスペンションも立派に任務を果たしたし、「ファミリア」ベースの4気筒1.6リッター(120ps)エンジンや「ルーチェ」由来の5段MTともども、非常に統一感の取れた走りっぷりを示した。

 

筆で書いたような書体が特徴的な、初代「ロードスター」のロゴ。文字の色は当初は黒だったが、2度のマイナーチェンジにより赤、緑と変化していった。
筆で書いたような書体が特徴的な、初代「ロードスター」のロゴ。文字の色は当初は黒だったが、2度のマイナーチェンジにより赤、緑と変化していった。
当初1.6リッターだったエンジンは、1993年のマイナーチェンジにより排気量を1.8リッターにアップ。最高出力は130ps/6500rpm、最大トルクは16.0kgm/4500rpmとなった。なおテスト車は1990年式だったので、排気量は1.6リッター。
当初1.6リッターだったエンジンは、1993年のマイナーチェンジにより排気量を1.8リッターにアップ。最高出力は130ps/6500rpm、最大トルクは16.0kgm/4500rpmとなった。なおテスト車は1990年式だったので、排気量は1.6リッター。
今回のテスト車は、マツダが所有している1990年式「ユーノス・ロードスター Vスペシャル」。今年で車齢23年、走行距離8万kmオーバーという個体だったが、大切に管理されているようで、その走りはかくしゃくとしていた。
今回のテスト車は、マツダが所有している1990年式「ユーノス・ロードスター Vスペシャル」。今年で車齢23年、走行距離8万kmオーバーという個体だったが、大切に管理されているようで、その走りはかくしゃくとしていた。

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