第21回:これぞ輸入車の醍醐味! 
輸入車チョイ乗りリポート〜450万円から1000万円編〜

2013.04.09 特集

第21回:これぞ輸入車の醍醐味! 輸入車チョイ乗りリポート〜450万円から1000万円編〜

 

ドイツ御三家のDセグメントモデルにはじまり、ボルボのワゴン、アメリカの高級SUVと、「これぞガイシャ!」と言わしめる定番車種がズラリと居並ぶこの価格帯。輸入車の醍醐味(だいごみ)とともに、ハイブリッドやクリーンディーゼルなどといった話題の先進技術も味わってみよう。

いよいよ本領発揮
ボルボV60 T4 R-DESIGN……479万円

この日、まずは「アバルト595」と「ランボルギーニ・ガヤルド」に乗り、続けて「メルセデス・ベンツA180」のステアリングを握った。そして「V60 T4 R-DESIGN」の運転席に着いたら、温泉につかった時のように、思わず「ああ、ボルボだぁ」とつぶやいてしまった。正直言って、すごくホッとした。やっと安全地帯に逃げ込めたような気がしたのである。

「R-DESIGN」といえば、スポーツサスペンションを装着した、小気味よさが売りのモデルシリーズである。足まわりのセッティングは確かにしっかりしている。しかし、しっとりとストロークする感じがあり、不快な硬さがない。背もたれが比較的大きく、腰部をしっかり受け止めてくれるシートの着座感も、相変わらずの心地よさだ。操舵(そうだ)に対する足どりも、過敏すぎず、鈍すぎず、スポーティーモデルとして絶妙な感度である。一方、エンジンは「これ、本当に1.6リッター?」と疑いたくなるほど、低回転で力がある。要は、クルマとしてのバランスがとてもいいのである。

デビューから3年目で、いよいよ本領を発揮してきた感あり。デビュー当時は、このデザインに「ボルボよ、ここまでやるか!」なんて思ったものだが、今ではすっかり「顔」になった。

(文=webCG 竹下/写真=峰昌宏)

モテるからにはワケがある
BMW 320dブルーパフォーマンス ツーリング スポーツ……511万円

「カラララララ……」と、いかにもディーゼル車らしいアイドリングの音。しかも、やや大きめ。
「BMW 3シリーズツーリング」の中で、このディーゼル車が占める割合、どれくらいだと思いますか?

聞いてみて驚いた。答えは、90%(2012年2月現在)。
同じディーゼルでも、SUVの「X3」は55%、もっと大柄な「X5」で65%というから、その人気は際立っている。

乗ってみてうなずいた。車速が上がるに連れて“例の音”はかき消され、出だしで「それほどトルキーでもない?」と感じられたエンジンも、走行モードをSPORTに変えるや一変する! その加速。ああ、「駆けぬける歓び」……。

すっかり気をよくしたドライバーは、広々としたガラスサンルーフや上質なレザーシートに目をやり、ますます喜んでしまう。大きく横長のディスプレイに映し出される、サイドビュー。パーキングアシストも付いていて……まさに死角ナシ!?
と思ったら、これらはさすがにオプションだった。
テスト車の価格は、しめて620万円ほど。人気者って、安くない。

(文=webCG 関/写真=田村弥)

「顔」だけじゃない
リンカーンMKX……630万円

アメリカの第16代大統領リンカーンは、「40歳を過ぎたら、自分の顔に責任を持て」と言ったとか、言わないとか。

アメリカ生まれのSUV「リンカーンMKX」と対峙(たいじ)して、そんな話を思い出した。一度見たら忘れられない、ものすごい面構え。こりゃあ責任とってもらわないと!?
どんな人が購入するのかインポーターに聞いてみたら、くしくも40代が中心だという。比べられるのは、「レクサスRX」。そういえば、あちらもグリルの大きな、インパクトのある顔だ。

リアドアの開度が小さいとか、見た目に比べて天井が低いとか、突っ込みどころもあるけれど、ウッドとレザーに包まれる、くつろぎのインテリアがいい。スポーティーさ全開のSUVが主流のいま、落ち着いた雰囲気がかえって新鮮に感じられる。

2013年に入ってからは、シフトパドルも追加。309psがもたらす余裕の走りに、さらにメリハリを付けられるようになった。おまけになんと、レギュラー仕様。懐の余裕に関わらず、うれしいことじゃないですか。

(文=webCG 関/写真=峰昌宏)

「走る執務室」に最適な一台
アウディA8ハイブリッド……948万円

ハイブリッド車が静かなのはあたりまえだが、「A8ハイブリッド」は「おっ」と言いたくなるほど静かだ。
EV走行時は「パァーン」というタイヤ音に、自転車で長い下り坂を走っているようなさわやかさを感じる。
以前、同じハイブリッドシステムを搭載する「A6ハイブリッド」にも試乗したが、モーター走行中にアクセルペダルを踏み込みエンジンが始動した際の振動も「A6」に比べてずいぶんと少なくなっている。260万円も高いのだから当たり前といえば当たり前だが、逆にいうと、コストをかけるとここまで静かでスムーズになるのか、とあらためて感じた。

このクルマの性格上、後席の快適装備はひと通りそろっているが、シガーライターを含めると後席だけで3つも12V電源のソケットが装備されている。これだけあれば、電子機器は充電し放題。いくらでも仕事ができるので、走るオフィスとして利用するには心強い。
ただ、とても静かなので、メインシートが後部座席となるオーナーの方は、秘密の会話を運転手さんに聞かれてしまわないように注意が必要だ。

(文=工藤考浩/写真=田村弥)

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