【スペック】ケイマンS:全長×全幅×全高=4380×1801×1295mm/ホイールベース=2475mm/車重=1350kg/駆動方式=MR/3.4リッター水平対向6DOHC24バルブ(325ps/7400rpm、37.7kgm/4500-5800rpm)/燃費=12.5km/リッター(8.0リッター/100km/新欧州ドライビングサイクル 複合モード)(欧州仕様車)

ポルシェ・ケイマンS(MR/7AT)/ケイマン(MR/7AT)【海外試乗記】

悩ましい選択 2013.04.10 試乗記 ポルシェ・ケイマンS(MR/7AT)/ケイマン(MR/7AT)

もはや「911カレラ」を脅かす存在になった? 新型「ケイマン」の完成度の高さに脱帽する筆者。しかし同時に、2台の間にある厳然たる違いに気付くこととなった。ポルトガルからのリポート。

期待は高まるばかり

「今度のはマジでヤバいぞ」
昨年日本に上陸した981型「ボクスター」に乗って、そのあまりに完璧な出来栄えに感動しつつも、すぐに脳裏をかすめたのはこの新型「ケイマン」のことだった。

元ネタであるボクスターがこれほどのタマ。そして新型ケイマンは前型と違い、あるものとして各種設計が織り込まれている。ことによると半額近い値札にして「911」の存在をも脅かす、とんでもないクルマになるのではないか。この試乗の機会を迎えるまで、僕の期待値はまったく萎(な)えることなくパンパンに膨らんだままだった。

テールエンドに向かって一直線に下っていくハッチゲートを備えたファストバック。象徴的なフォルムはそのままに、新しいケイマンはフロントまわりに「918スパイダー」のイメージを継承するダイナミックなテクスチャーを与え、リアフェンダーまわりの量感を強めるなど、より力強いアピアランスを表現したようにみえる。ボクスターに対すればスポーツ性をより強く打ち出したということだろうか。ちなみに内装まわりの造作はボクスターと同一で、リアのラゲッジスペースは若干の拡大と共にトリム類のデザインも変更、フィニッシュの質感も高められている。

新型ケイマンに搭載されるエンジンはボクスターと同様、2.7リッターと3.4リッターのいずれも直噴フラットシックスの2本立て。パワーはそれぞれボクスターより10ps高く設(しつら)えられる。両車の差異はそのほとんどがECUによるものだが、3.4リッターユニット同士で比べると、興味深いのは最高出力の発生回転域が700rpmも高い7400rpmで325psをマークしていることだろうか。
ちなみに同型のエンジンを積む「911カレラ」は同じ発生回転域ながら、パワーは25ps増しの350ps。「以上〜未満」という先代からの不文律は踏襲されたかっこうだ。

同時に気になるのは、直噴化により先代の2.9リッターユニットと比較しても10ps高い275psを、やはり7400rpmでマークする2.7リッターのベースモデルだろうか。リッター100psの大台を超えたハイチューンエンジンのフィーリングにも期待が高まる。

流麗さとシャープさが同居するエクステリアデザイン。Cd値は「ケイマンS」(写真)、「ケイマン」ともに0.30。
流麗さとシャープさが同居するエクステリアデザイン。Cd値は「ケイマンS」(写真)、「ケイマン」ともに0.30。
インストゥルメントパネルのデザインは兄弟車の「ボクスター」と共通。ポルシェの伝統に従い、イグニッションスイッチはステアリングホイールの左側(右ハンドル仕様の場合は右側)に備わる。
インストゥルメントパネルのデザインは兄弟車の「ボクスター」と共通。ポルシェの伝統に従い、イグニッションスイッチはステアリングホイールの左側(右ハンドル仕様の場合は右側)に備わる。
3連メーターは従来どおり、中央が回転計、左が速度計、右が各種情報という配置。
3連メーターは従来どおり、中央が回転計、左が速度計、右が各種情報という配置。
ラゲッジスペースの容量は162リッター。
ラゲッジスペースの容量は162リッター。

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