ランドローバーが考えるSUVの将来とは?

2013.03.29 自動車ニュース

ランドローバーが考えるSUVの将来とは?――同社のジョン・エドワーズ氏に訊く

新型「レンジローバー」にオールアルミ・モノコックボディーを採用し、「イヴォーク」のトランスミッションを9段ATにアップデートするなど、ランドローバーの挑戦は止まらない。クロスカントリービークルの“老舗”メーカーは、SUVの未来をどう見ているのだろうか。同社のグローバルブランドディレクターであるジョン・エドワーズ氏に訊いた。

■EVが“最適”とはかぎらない

――SUVは、今後どのように変化していくと考えますか?

SUVは現在も成長しつつあるダイナミックなカテゴリーです。2020年には現在より40%増加しているというデータもあります。数が増えれば、当然、レンジが広がり、多様化していくと思われます。ただ、サイズはこれ以上大きくなることはないでしょう。むしろ、小さくなっていくのではないでしょうか。

――2人乗りのコミュータータイプのSUVがあってもおかしくはないと思うのですが?

2人乗りではありませんが、日本の軽カーにはそういうのがあります。65年前に作られたランドローバーの第1号車を思い出していただければわかるように、今後、2人乗りのSUVを作らないとは断言できません。ランドローバーが大きくなければならない理由はどこにもないのですから。重要なのは、大きさよりもタフであることや、多用途性に優れることです。

――「ランドローバーDC100」の開発は進んでいるのですか?

2011年のフランクフルトショーで「『ディフェンダー』の未来像」としてDC100を出展しましたが、あれはあくまでコンセプトカーでした。あれをベースにして、デザインとエンジニアリングの開発を続けています。新型ディフェンダーの発表予定までにはまだ2、3年ありますので、長期的な視野をもって取り組んでいるところです。

――新設するエンジン工場について説明してもらえますか?

2015年中盤の操業開始を予定している工場を、いまイギリスに建設しています。完成すれば、ガソリンとディーゼル両方のエンジンを製造し、ランドローバーとジャガーのエンジンをまかなう予定です。

――SUVに用いられるパワートレインの終点はどこにあると思いますか?

ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ハイブリッド、電気自動車(EV)とさまざまなパワートレインに取り組んでいます。効率、洗練度、完成度などをそれぞれ高めていかなくてはなりません。今回、「イヴォーク」用の9段ATと「EVディフェンダー」のコンセプトを発表しましたが、それ以外のものもあらゆる角度から検討・開発し、最適なものを市販車に採用していく計画です。

――軽量化についての取り組みは? 例えば、「レンジローバー」をアルミモノコックボディーに改めたように、他のクルマにも展開していくのでしょうか?

アルミモノコックボディーの採用は軽量化のひとつの方法です。他のモデルへの採用も、もちろん検討しています。ランドローバーは65年前の第1号車からボディーにアルミニウムを採用している先駆者なので、今後もいろいろと展開を考えています。

(インタビューとまとめ=金子浩久/写真=ジャガー・ランドローバー)

ランドローバーのグローバルブランドディレクターを務めるジョン・エドワーズ氏。
ランドローバーのグローバルブランドディレクターを務めるジョン・エドワーズ氏。
2011年9月のフランクフルトモーターショーで発表されたコンセプトカー「ランドローバーDC100」。
2011年9月のフランクフルトモーターショーで発表されたコンセプトカー「ランドローバーDC100」。
「レンジローバー イヴォーク」のトランスミッションは現在6段AT。今後、ZFと共同で開発した9段AT(写真)に置き換わる。
「レンジローバー イヴォーク」のトランスミッションは現在6段AT。今後、ZFと共同で開発した9段AT(写真)に置き換わる。
モーターとバッテリーを搭載する「EVディフェンダー」。市販化の予定はないリサーチモデル。
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